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国内の各地を繋ぐ「ジャパントレイル」で歩き旅から日本の自然や文化を体感!百名山・燧ヶ岳から日光・鬼怒沼へ。 高層湿原をめぐる道

数千年をかけて育まれた高層湿原を主役として、ひたすら自然に没入する2泊3日。
気の遠くなるような歴史に宿る美しさを、この目に、カメラのファインダーに、たっぷりと映そう。

編集◉フィールドライフ編集部
文◉岡田瑛穂
写真◉高橋郁子

今回のトレイル

尾瀬・燧ヶ岳と鬼怒沼周辺の湿原をゆく。

ふたつの湿原を経て燧ヶ岳を登頂し、尾瀬沼のほとりで1泊。鬼怒川の源流部である鬼怒沼湿原へ。日光沢温泉で疲れを癒し下山。日本有数の高層湿原を味わいつくす2泊3日の道。

▲ライター 岡田瑛穂さん|愛用のニコン一眼レフカメラは10年前のエントリー機だが、いまだ現役。旅や取材に携えて撮影を楽しんでいる。買い替えを考えるも、最近のカメラ価格に目玉が飛び出た。まだしばらく壊れないでね。

尾瀬と奥鬼怒に点在する高層湿原をめぐるルートへ

泥炭化した植物が堆積し、周囲よりも盛り上がった高層湿原は、数千年の歳月を経て生まれる。壮大だ。深い歴史やとりまく景色、空気にどっぷり浸かりたい。そうして歩いたのは、尾瀬と奥鬼怒に点在する高層湿原をめぐるルートだ。

旅のはじめ、北九州在住の夫婦に出会った。一カ月かけて北海道・東北の山々をめぐっているという。

「山歩きが楽しくて楽しくて。体が動くうちに人生を楽しまなきゃね」

笑い皺が刻まれた朗らかな顔から、無数の絶景を見てきたのだろうと想像した。また、白地図にオリジナルの線を描き、色を塗るように、日本列島を自分の歩みで染め上げていく旅は、なんとも楽しそうだった。

岩の交じる道を登り続けて燧ヶ岳の頂に立ち、これから下る尾瀬沼の場所を確認する。――意外とまだ距離はあるな。下り続けてほてった体は、湿原の爽やかな風を欲している。やがて視界が開け、浅湖湿原に到着した。その向こうが尾瀬沼だ。涼風が服の中を抜ける。足元では橙や黄、紫の花が揺れている。「ようこそ」と手を振ってくれているようだ。

翌朝はいきなり登りでじわりと汗をかく。あちぃ〜と叫んでいたら小淵沢田代が迎えた。黄緑の草原を、ミストを含んだ風が走る。きもちぃ〜。ダケカンバやシダが茂るしっとりした森を進む。プチ藪漕ぎや倒木をまたぐ場面もあり、大変だ、と声を上げつつもアスレチックのようで心が躍る。

昼下がり、鬼怒沼に到着。大小約47ある池塘はそれぞれに森や山、空を映している。木道を進みながら、かの夫婦に思いを馳せた。彼らのように、池塘も数えきれない情景や空の色、雲の造形を映してきたのだろう。私もあらゆる景色を目に映して、日本地図を彩りたい。今回歩いた尾瀬沼〜鬼怒沼間は、ジャパントレイルの一部。見たい景色はくめども尽きぬ。やるか、全ルート踏覇!?

▲広沢田代を鳥瞰。ぽっかり浮かぶようすはまさに天上の楽園。
▲燧ヶ岳のピーク・俎嵓(まないたぐら)から。尾瀬沼や尾瀬ヶ原、至仏山を一望できる絶好のスポット。
▲標高約2,030mの鬼怒沼。池塘と根名草山や温泉ヶ岳に見とれて歩みが進まない。日光白根山も望める。
▲長蔵小屋の夕食はハンバーグが主役。野菜の多い副菜もうれしい。
▲小屋裏の展望デッキから尾瀬沼と燧ヶ岳をセットで満喫。
▲見上げるとひっくり返りそうになる巨木。
▲尾瀬沼周辺ではコオニユリやニッコウキスゲが咲き誇っていた。
▲コメツガやシラビソ、シダからなる深い森を進む。日光がスポットライトのように幹や葉を照らす。倒木が養分となり、稚樹が育つ倒木更新もあちこちで見られた。

岡田さんの1枚!

夕刻、長蔵小屋にて。どっしり構える燧ヶ岳と、繊細に光る尾瀬沼の対比がきれいで、夢中でシャッターを切りました。人々が穏やかな時間を静かに共有しているのも愛おしく、印象深い一枚に。

Photo by Akiho Okada

ジャパントレイルとは

日本各地のロングトレイルや登山道、自然歩道を繋ぐ道。総距離約1万km。沖縄・奄美の島々から九州や山陰の山々、北アルプス、富士山麓、上信越・東北の山々、そして北海道・知床の羅臼岳までを一筆書きで結ぶ。「歩く旅」を通じて、日本各地の美しい自然や文化を堪能できる。2022年に公表。

ジャパントレイル公式サイトはこち。

「JAPAN TRAIL フォトコンテスト2024」開催中!

ジャパントレイルの魅力を写真で表現しよう! 区間は自由で、だれでも参加可能。好きな風景や心がふるえた瞬間、人との交流を自分なりに撮影して、あなたの視点で捉えた日本の美しさを、ぜひ教えてください。

【応募要項】

応募期間:
2024年9月1日(日)~10月31日(木)
入賞発表:2024年12月
表彰:2025年1月

応募部門:
・トレイル上の絶景部門
JAPAN TRAIL / JAPAN TRAIL plusおよびその周辺の景色・景観・風景を撮影した写真。

・トレイルでのスナップ部門
JAPAN TRAIL / JAPAN TRAIL plus およびその周辺で出会った地域の歴史や文化、人々とのふれ合いなど、風景と人物がマッチングしたシーンを撮影した写真、ほかにも日清食品製品を楽しんでいる食シーンを撮影した写真。

副賞:各部門
最優秀賞50万円(×1名)
優秀賞20万円(×2名)
佳作10万円(×2名)
日清食品賞・日清食品製品詰め合わせ(×若干名)

お問い合わせ:日本ロングトレイル協会事務局

「JAPAN TRAIL フォトコンテスト2024」はこちら

 

企画協力◉日本ロングトレイル協会
https://longtrail.jp/

出典

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フィールドライフ 編集部

フィールドライフ 編集部

2003年創刊のアウトドアフリーマガジン。アウトドアアクティビティを始めたいと思っている初心者層から、その魅力を知り尽くしたコア層まで、 あらゆるフィールドでの遊び方を紹介。

フィールドライフ 編集部の記事一覧

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