BRAND

  • FUNQ
  • ランドネ
  • PEAKS
  • フィールドライフ
  • SALT WORLD
  • EVEN
  • Bicycle Club
  • RUNNING style
  • FUNQ NALU
  • BLADES(ブレード)
  • flick!
  • じゆけんTV
  • buono
  • eBikeLife
  • Kyoto in Tokyo

STORE

MEMBER

  • EVEN BOX
  • PEAKS BOX
  • Mt.ランドネ

Appleシカゴ発表会速報・『新iPad』

新製品だけにフォーカスすると、安いiPadの性能が上がったという話だけになるので、日本では『物足りない』と評している人もいるかもしれない。

スティーブ・ジョブズが言ったように、Appleは『テクノロジーとリベラルアーツのクロスするところ』に立つ会社で、今回はこの『リベラルアーツ』の部分を非常に重視した発表だった。

テクノロジー的には『安価なiPad』なのだが、リベラルアーツの側面を重視しているからAppleはAppleなわけで、逆に言うと、今の日本の製品や、我々日本人に、あまりにリベラルアーツな側面が足りないのではないだろうか?
01img_8545_3 昔は、『教養』って大事にされていたと思う。でも、今の日本では『技術的に優位に立つこと』『お金を稼ぐこと』だけが勝利条件になってしまっている。

なぜ風が吹くのか。太陽の熱はどうやって地球を暖めるのか? 人はなぜ月を目指したのか? この絵画はなぜ美しいのか? 人の心を打つ音楽はどうやって奏でればいいのか? そんな教養をこそ大事にする姿勢がAppleにはあり、それをこうやって大胆に打ち出せるところに、この会社の強みがあるのだと思う。逆に言うと、CPUクロックの速さ、画素数の大きさだけを新製品の価値として打ち出していた会社は、いったいどこへ行ってしまっただろう?

CPUのクロックが早いからいい、ストレージが大きいからいいのではない。この『iPad』というタブレットを作ることによって、人の人生がいかに豊かになるか? そこにフォーカスした発表会だったのだ。

というわけで、ともかくまずは発表された唯一の新製品であるiPadについて説明しておこう。
02&main_img_8737 要点は2つ。

ひとつは、Apple Pencilが使えるようになったこと。

もうひとつは、CPUにA10 Fusionが搭載されたこと。これにより重い処理、特にAR関連の処理を行えるようになったこと。

このふたつが、教育市場でiPadを有効に使うために必要だったのだ。

重量、寸法、価格は、従来までの無印iPadと変わらない。

しかし、処理能力の向上はかなりのもので、AR以外のあらゆる処理を軽快にこなせるようになっている。
03img_8416_2 単純にスペックだけを取るなら、iPad Pro 10.5の優位性はSmart Keyboardのみになってしまったのではないかと思えるほどだ。特に、Apple Pencilを使えるようになったのは大きい。そして、KeynoteやPagesなど多くのアプリがApple Pencil対応になったことで、表現力が大きく増した。

パソコンで使えるドキュメントに、手書きで強調線を入れたり、説明図を入れたりしたいと思ったことはないだろうか? 従来ならレイアウトソフトや、IllustratorやPhotoshopが必要だったそんな作業を、Apple Pencil 1本でこなすことができるようになったのだ。
04img_8422_3 05img_8424 スペック的には、A10 Fusionチップ搭載の他、9.7インチのRetinaディスプレイ、Touch ID、800万画素カメラ、ジャイロ、加速度計……など、必要なものは一通り揃っている。

新たにいろいろと登場した教育関連のARアプリを使いこなすのに、このパフォーマンスは非常に重要だ。
06img_8640 07img_8580 08img_8596 Flogpediaは、カエルについて詳しく知るためのアプリ。Apple Pencilで解剖することだってできる。ARグラフィックスで、カエルの構造についても学べる。カエルを死に追いやらなくてもカエルの解剖を擬似体験できる。
09img_8620 この新しいiPad、アメリカでは329ドルで提供される。
10img_8445_3 32GBが3万7800円(税別)。32GBのセルラーモデルが5万2800円(税別)。128GBが4万8800円(税別)。128GBのセルラーモデルが6万3800円(税別)。Apple Pencil は1万800円(税別)の別売り。

アカデミック価格はiPadを3万5800円(税別)、Apple Pencilは9800円(税別)。合計の税込価格は4万6384円。

このリーズナブルなiPad用に、Logicoolから児童用の安価なキーボードケースも発売される。
11img_8458_3 また、「クレヨン」という安価なスタイラスも。筆圧検知はないようだが、子供にも使いやすそうな価格と仕様。
12img_8459_3 この性能と価格なら、子供に買い与えるにもいいし、実は大人が買うにしても、iPad Proに対してかなり安価なので、多くの人にはこれで十分。

ただし、液晶の指紋のつきやすさや、画面の美しさなどは、やはりiPad Proの方が圧倒的に良いので、クオリティに拘る大人なら、iPad Proがいいという声も十分にあり得る。それとはまた違う位置づけのデバイスなのだ。

子供たちが、写真を撮り、ドキュメントを作って、動画を編集し、ARで学び、手書きで書き込めるデバイス。それが、Apple Pencilを含めても5万円せずに買えるというところに、このiPadの価値がある。

(村上タクタ)

SHARE

PROFILE

FUNQ

趣味の時代に読むメディア

FUNQ

趣味の専門誌を届けてきた私たちが世界中の人に向けて、趣味の世界への入り口をつくりました。彩りに満ちた人生の新たな1ページが、ここから始まります。

FUNQの記事一覧

趣味の専門誌を届けてきた私たちが世界中の人に向けて、趣味の世界への入り口をつくりました。彩りに満ちた人生の新たな1ページが、ここから始まります。

FUNQの記事一覧

No more pages to load