Yahoo! MAPの新機能『防犯マップ』が素晴らしいけど、微妙な気分
FUNQ
- 2018年06月29日
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Yahoo! MAP、iOS版に続いて、Android版にも防犯マップ機能を搭載
基本的には米国本社主導のGoogle Mapsや、アップル純正マップに対して、Yahoo! MAPは純国産。ストリートでなくエリアで住所が決まる、鉄道が大事、巨大ターミナルが多く立体的な情報がないと鉄道の乗り換えで困る……など、日本独自の条件に対応しているのがありがたい。
ローカルの店舗情報や、口コミなども反映されており、いろいろと便利。今後、乗り換え案内などのYahoo!が運営している他の様々なサービスとの連携も、より強化されていくというから楽しみだ。
そんな機能強化の一環として、Yahoo!マップに防犯マップ機能が搭載された(iOSは2018年3月搭載。6月28日に新たにAndroid版にも搭載された)。
9種類の不審者情報をアイコンで表示
これは、地図上に日本不審者情報センターが提供する不審者情報を表示するというもので、自宅の情報や、現在位置情報を登録すれば、付近で不審者情報が登録された際に通知を受け取ることもできる。
子どものいる人や、女性にとっては気になる情報だ。
表示される情報は、暴行、強盗、人以外への暴行、声かけ、窃盗、事故、わいせつ、動物逃走、その他……の9種類。それそれアイコンで区別されており、タップすると詳細が表示される。なお、事案の位置情報は厳密なものではなく町内レベルであいまいさが含まれている。
表示は地図表示設定から
設定は、地図上左上のレイヤー表示ボタンをタップ。表示される地図表示設定から、暮らしの情報の中の、防犯マップをタップすると表示される。
見ても、いたずらに不安になるだけな人もいるかも
で、この情報、たしかに詳細で、知っておくべきことなのだが、実際に家の近くを見ているとちょっと微妙な気分になる。
筆者は、妻と子ども2人の4人家族なのだが、自宅の近くに『女性に対する暴行事件』とか『強盗未遂』とか表示されると不安になるばかりだ。
もちろん『戸締まりをキチンとしなければ』とか、『夜道はひとりで歩いてはいけません』と家族に言い聞かせなければならないとは思うのだが、取れる対策には限度がある。
心配性の人がこの防犯マップを見ると、いたずらに不安になるばかり……かもしれない。そのぐらい、いろんな『不審者情報』が世の中にはあふれているということに、あらためて驚かされる。
下半身を露出している人がこんなに多いとは!
情報を閲覧していくと、いわゆる暴行や強盗など凶悪な犯罪ばかりでないことにも気がつく。
とりわけ住宅地のエリアを見ると、わいせつ事案が多い。見ているエリアの問題もあるのかもしれないが、驚くほど下半身露出の事案が多い。そんなに下半身露出した人が歩いているのか? と驚く。
住宅地だと、いわゆる声掛け事案も多い。もちろん、わいせつなこと言ったとか、脅迫したとかなら困るが、「何をやってるの?」と聞いたとか、「コンビニの場所を教えて」と言ったという情報もある。実行者の情報の多くは『中年男性』とあり、中年男性のひとりとしては、うかつに近所の子どもに挨拶もできないな……などと思ったりもする。
ともあれ、自分や家族の生活範囲に、どんなことが起っているのか、一度ご覧になってみるのもいいと思う。いたずらに不安になり過ぎる必要はないと思うが、事案が起っていることはちゃんと知って、その上でリスク管理を行うようにしたい。
(村上タクタ)
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