26日金曜日オープンのApple渋谷を、ひと足先になめ回すように細かく見てきた
FUNQ
- 2018年10月24日
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モニターは忽然と消えた
今週金曜日、10月26日にリニューアルオープンするApple渋谷のメディア向け内覧会に招待いただいたので、行って来た。
オープン前には虹色のディスプレイが2階前面を覆っており、そうなるんだと思って記事を書いた(https://www.ei-publishing.co.jp/articles/detail/flick-474650/)。が、実際には虹色の装飾はオープン前の数日だけで、実施には全面透明なガラスのファサードとなっており、先日の記事はまったくお門違いな内容となってしまった。恥ずかしい限りだ。
2階のガラス面に密着するようにモニターを入れていたのだと思うが、窓際の天井はせり上がっており、いったいどうやって入れたのだろう……と不思議な限り。モニターだと思い込んでいたけれど、発色するフィルムなのだったのだろうか? 不思議。
ともあれ、開店前の数日のプロモーションに、それだけの手間ひまコストをかけられるAppleは本当にすごい。
おそらく、昨夜、夜を徹して作業が進められたのだと思うが、本日朝、取材に行ったら、こんな外観になっていた。魔法か!
窓が大きくて明るいので、フロアが広く見えて気持ちいい!
というわけで、あらためて見直してみると、店舗は1階から3階部分を使っており、2005年から昨年まで営業していた旧Apple渋谷より1フロア増えている。
店舗外観も、旧Apple渋谷は銀色の金属色のパネルに覆われていたが、ガラスと石という最新のアップルストアのデザイン文法に基づいたものに変わっている。
よく見ると、もっと上のフロアのビル自体の色もそれに合わせて白っぽくリニューアルされており、賃貸のビルのはずなのに、ビル全体がAppleのディレクションでリノベーションされているようだ。
これは一階。
旧Apple渋谷より、ガラスの窓面積が増えたので(前面すべてがガラスだし)店内は非常に明るく、広々とした感じがする(といっても、もともとの床面積は他のストアに対して窮屈ではあるが)。窓の外の風景と店内が融合しているような感じは、タウンスクエアコンセプトならではだ。
メディア向けの挨拶をされたのは、ストアマネージャーの酒井亨さん。酒井さんはこれまでずっとApple名古屋栄のマネージャーだったそうで、某名古屋の有名ブログメディアの方が大変驚いておられたのが印象的だった。超事情通の某メディアにも情報が漏れないようになっているところはさすがAppleだと感じた。
展示什器は、同じく今年オープンしたApple新宿や、Apple京都と同じ最新のもの。
さまざまな、商品に気軽にさわれて体験できるのはアップルストア以外のお店ではなかなか体験できない接客だ。
とても美しく、象徴的なら旋階段。もちろん、手すりも!
透明なファサードの他に、もうひとつ特徴的なのが、このら旋階段。
従来は、ガラスの床板で1階と2階を繋いでいたら旋階段だが、新たに人工大理石で作られたら旋階段が1階から3階までをつなぐことになった。ストア内のら旋階段としては最長のものだそうである。
ヨーロッパの教会の尖塔や美術館などにあるら旋階段を思い出す。Apple渋谷に行ったら、ここはたっぷりと堪能していただきたい(もはや何の紹介かわからなくなっているが)。
床面や天井、ガラスの手すりなどが複雑なら旋を描く様子は本当に美しい。営業が始まるとなかなかこういう無人の写真は撮れないから、貴重なチャンスだった。
一番上の天井は丸く、間接照明を内装している。Steve Jobs Theaterを思い出す作りとなっている。すべてが一貫したコンセプトになっているところが、Appleのすごいところだと思う。どうやって、こういう意匠を共通化していくのだろうか?
最近のアップルストアの階段といえば、人工大理石の手すりが気になるところだが、Apple渋谷の手すりは違う素材だった。見た目は樹脂っぽい色味だが、コツコツと叩いてみると中空、かつ硬い音がしていたので、プレスされた金属かもしれない。スタッフの方に聞いてみたが、そこは公開情報にはないとのことだった。気になる。
素敵な階段だが、そもそもあまり広い敷地ではないので、店内とはこんな感じで連結している。
手すりのガラスも、ら旋にカーブしたものを2枚張り合わせてあって、いったいどうやって作るのだろう……と不思議に思う。
たぶん、日本で唯一の、一緒に写真を撮れるアップルマーク(ただし裏側)
2階には周辺機器が販売されている。こちらは、フットネス系の周辺機器。iPhoneと連動する体重計や、縄跳びのヒモ、運動に適したヘッドフォンなどがここで販売されている。
Apple Watchのベルトも2階。見ているだけで華やかな気分になる。渋谷はファッションの街でもあるので、買った服に合わせてベルトを替えるなんていうのもいいかもしれない。
2階の奥の窓には、表から見えたAppleマークがある。手の届くところにあるAppleマークって日本のストアではここだけかも。ここで記念写真を撮るのが流行りそう!(そして、撮ろうと思ってたのに忘れて帰ってしまった(汗))
このAppleマーク、表側は当然光るのだが、そのための電源はどこから取っているのだろう……と思ったら、上にケーブルが伸びていた。オープン前の虹色のモニターがあった時にはまったく気が付かなかったが、あの時にもあったのだろう。
3階の窓は開くことがあるらしい
さて、ら旋階段をさらに上がって3階へ。
奥の窓は左右の部分が開く構造になっていた。いつ、どういう条件の時に開くかは、今のところ分からないが。カリフォルニアのように気候のいい場所なら、開けると気持ちいいかもしれないが、日本の場合、暑かったり、寒かったり、ジメジメしていたり、なかなか開く機会がないかもしれない。
お気付きの通り、タウンスクエア型店舗とはいえ、大型のディスプレイやキューブ型のイスなどは設けられておらず、Today at Appleなどのセミナーはこの3階で行われる。本日はメディア向けの簡易版として、キーノートアプリで、iPhoneやiPadアプリのモックを作る方法や、Swift PlaygroundsのToday at Appleのデモが行われていた。
無料だし、非常に懇切ていねいに教えてくれるので、渋谷で時間を使えそうな人は、ぜひ受けてみてほしい。
Apple京都についで、京都で2カ所目のBOARDROOM
さて、先にApple渋谷は3階と書いたが、実は一般の顧客が入れない4階がある。
4階にあるのは、Apple京都についで日本では2カ所目となるBOARDROOM。つまり、ビジネス顧客、業務用途で大量にiPhoneやiPad、Macなどを導入する人がビジネスミーティングをする場所だ。
京都に比べて少し狭く、ソファーもないが、マルニ木工のファニチャーや壁にかかったイラストなどは同じ。
とっても細かい話だが、壁にかかっている絵がApple京都と左右逆なのが気になる……。何か意味が秘められているのだろうか?(笑)Apple京都は、RINGの概念図が右にあって、Apple Parkの地図が左にあった。まぁ、たぶん、この部屋では逆の方がバランスがよかったとかそういうことなんだろうけど……。
何百台かiPadやiPhoneをビジネス用途で購入する機会がある方は、ぜひこの部屋で折衝してみて下さい……(笑)
明後日配られるTシャツはこんな柄
というわけで、明後日、26日金曜日午前8時にApple渋谷が帰ってくる! 来店者には先着順でTシャツとピンバッチがプレゼントされる。数は公開されていないが、京都でも午前中、11時ぐらいになくなったように記憶している。同数だとすれば東京の方が並ぶ人は多そうな気がするし、手に入れたい人は、朝早めに来た方が良いかと。
当日は、iPhone XRの発売日も重なるので、お店はかなり混雑するのではないかと思うが、ぜひリニューアルオープンする渋谷のお店をご覧になってみて欲しい。
数年計画でストアを充実させていく予定とのことなので、今後数年のうちに、あなたの街にもアップルストアが出店するかもしれない。
(出典:『flick! digital (フリック!デジタル) 2018年11月号 Vol.85』)
(村上タクタ)
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