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Adobeの究極のお絵描きアプリ『Fresco(フレスコ)』登場! ついにプロレベルに!

Adode Geminiが『Fresco(フレスコ)』の名で登場!

Adobeの新しいiPad用ドローイングアプリ、『Fresco(フレスコ)』が、メディア向けに公開された。

昨年、Adobe MAXで開発が表明され、Gemini(ジェムナイ)と呼ばれていた(https://funq.jp/flick/article/476427/)アプリだ。

実はAdobeの主要ライナップには絵を描く為のアプリが存在しない。Photoshopがあまりに高機能なので、多くの人がPhotoshopで絵を描いているというのが現状だ。Illustratorはベクター描画アプリなので、これまた少し違う。

iPadで絵を描く人でいえば、一番のマジョリティはProcreateユーザーだろう。またマンガやアニメ風のイラストを描く人なら、ClipStudioを使う人も多いかもしれない。そこに登場したFrescoの影響力はとてつもなく大きいと思う。

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Apple製品と共に進化したAdobeのApple Pencilに対する答えは?

プレゼンテーションではデジタルクリティブと、Adobeの歴史について説明がされた。

1987年にMacが登場し、PhotoshopとIllustratorが生まれた。スキャナーやペンタブレットとともに、PhotoshopとIllustratorも進化した。そして、2007年にiPhone、2010年にiPadが登場し、Adobe ideasが生まれ、SketchとDrawへと進化した。

iPad登場前、iPhoneアプリのBrushesだけで描かれた絵がTHE NEWYORKERの表紙を飾った。マルチタッチディスプレイを使った絵画によるデジタル表現が、プロの世界でも使われる可能性を指し示した一件だった。

そして、決定的なのが、2015年のiPad Pro、Apple Pencilの登場だ。精緻な描画、感圧、傾きなど、さまざまな入力を表現する入力機器の登場は、iPadでプロレベルの絵画が描かれる可能性を大きく広げた。

それに対する答えが、Adobeの答えがFrescoというわけだ。

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3種類のブラシの素晴らしさとレイヤー

Adobeのプレゼンテーションでは、Frescoの特徴は以下の3点にまとめられていた。

1.革新的なドローイングツール群
2.素早い作品制作を実現
3.Creative Croud生まれ

しかし、筆者は他社製品との比較も合わせて、Frescoを以下の3点にまとめて紹介したい。

1.さまざなな筆を使っての書き心地の良さ
2.ベクター、ラスターに加えて、新しいライブブラシ
3.扱いやすいレイヤー構造

1.さまざなな筆を使っての書き心地の良さ

これについては言うまでもないが、ともかくお絵描きアプリはレスポンスがよくなければ、描き心地がいいと感じない。この点においてはさすがAdobe。これまでのどんなお絵書きアプリよりもスムーズな書き心地を実現している。

鉛筆スケッチの感触、水彩絵の具の広がり具合、油絵の混ざり具合、どれも素晴らしい。

2.ベクター、ラスターに加えて、新しいライブブラシ

一番特徴的なのが、この点だ。まず、普通のビットマップのペイントアプリのブラシが使える。この点に於て、多彩なPhotoshopのブラシが使えるFrescoは圧倒的にいろいろなブラシを使えることになる。これまでPhotoshopで使っていたお気に入りのブラシも使えるのだ。さらに、Adobe Captureで取り込んだブラシも使える。

ベクターブラシは拡大縮小、移動などが自由自在。これまたいろいろな可能性を広げてくれることだろう。上の写真でいえば、flick!の文字や赤い線がベクターブラシ。

さらに、本当に素晴らしいのがライブブラシだ。上の赤紫と青の滲んだ水彩表現と、オレンジとグリーンの油彩表現がそれ。描いた後で、違う色で描き足すことで、いろが滲んで混じって行くのだ。この素晴らしさは、本当の画材を使っていた人ほど痛感するに違いない。

さらに、水分量や濃さを調節することで、滲み度合いや、上から塗った色がどのぐらい勝つかまでコントロールでき、自分の絵画表現に合った表現ができるのだ。

3.扱いやすいレイヤー構造

このライブブラシもレイヤーを分けてやれば混じらない。

ライブ、ベクター、ラスター、それぞれのブラシと、さらに写真、下絵、マスク……などを上手く使いこなせば、とても効果的に制作できる。レイヤー構造の使いこなしも大切だ。

Frescoで描かれた絵が増えて行くだろう

発表会ではいくつかの作例が表示されたが、これがiPadで描けるようになたのだから、本当に驚いてしまう。

鮮やかな色、ボカシの表現などをApple Pencilで描けるのだから本当、驚きだ。

こちらの油彩的な表現もFrescoのライブブラシによるもの。驚くべき表現力だだ。アトリエでキャンバスや油彩を用意し、乾燥するまで待ったりしなくても、カフェでiPad ProとApple Pencilを持って行くだけで、これが描けるのだから素晴らしい時代になったものだ。

福田愛子さんが、Frescoについて解説

Frescoの開発には多くのクリエイターが協力した。本社では、Gemini 10と呼ばれる10人のクリエイターが開発に協力したとのことだが、日本でもGemini 10が設けられベータ版を試用し、フィードバックが提供された。

AdobeのCreative Residentのひとりである福田愛子さんも、そんなFrescoの開発sに協力したアーティストのひとり。福田さんは、プレゼンテーション会場で、その制作過程について説明してくれた。

まずは元絵となる写真を用意して、それにマス目を引き、横に同じように引いたマス目に描写していく。なるべく細かいディテールをびっしりと描くのがポイントなのだそうだ。
真ん中の種の部分などは、驚くべき執拗さで細かいディテールが描き込まれていく。色はレイヤーを分けたりして、あとからの修正や表現がしやすいように工夫されている。

背景は別レイヤーで油彩のライブブラシを使ったりして描画されていた。それを重ね合わせる方法を使っていたので、いつでも背景に描き込みを加えたり、色を変えたりすることができる。
 

拡大縮小を繰り返しながら、細かいディテールを描き込んで行く。手描きでは難しいデジタルならではの表現だ。ブラシも好みのものを選ぶことができる。

さて、問題は価格。買いやすいといいのだが……

正式なローンチ日時はまだ公開されていないが、そう遠くはないだろう。

一番、気になるのは価格だ。

これまでのiPad用のSketchやDrawはすべて無料で公開されてきた。

しかし、これからこのFrescoや新しいiPad版のPhotoshopはお試しや、実験ではなく、新たなクリエティブプラットフォームとして、運用されて行くことになる。となるとサブスクリプションモデルに組み込まれて行くのだとは思う。

月額5680円/月のCreative Cloudに組み込まれると辛いなぁ。980円/月のフォトプランに組み込んでくれるといいのだが。本当は買い切りがいのだが、Adobeの今のビジネスプランではそうはならないだろうなぁ……。

ちなみに、Procreateは1200円買い切りで、CLIP STUDIO PAINTは、PROが480円/月、EXが980円/月で、最初6カ月は無料。

さて、どうなりますことやら。

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(出典:『flick! digital (フリック!デジタル) 2019年8月号 Vol.94』

(村上タクタ)

 

 

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