今、スポーツベンチャーが立ち上がる【SPORTS TECH TOKYO】report.1

スポーツとテクノロジーを組み合わせることで起こるイノベーションは、まだまだ発展の余地がある。特に日本では。

スポーツ×テクノロジーの分野に挑戦するベンチャー企業を支援して、イノベーションを起こそうと、サンフランシスコに拠点を置くScrum Venturesと電通がタッグを組んで立ち上げたのが『SPORTS TECH TOKYO』

その、SPORTS TECH TOKYOの世界的なデモ・デイが、サンフランシスコで行われたので取材に行って来た。

ベイエリア大リーグの聖地、Oracle Parkが会場!

会場となったのは、サンフランシスコの市街地、海辺の好立地にあるサンフランシスコ・ジャイアンツの聖地Oracle Park。

大リーグの数々の名勝負を産んだ、最高のグランドに近接して巨大な観客席そそり立つ世界的に有名な球場だ。特に超特大の場外ホームランを打つとすぐ前にあるサンフランスコ湾に落ちることがあり、それは『スプラッシュヒット』と呼ばれ、伝説として歴史に刻まれる。

ベンチャーの本場ベイエリアの、スポーツエンターテイメントのメッカOracle Parkで、伊藤忠商事や、ソフトバンク、マイクロソフト、ソニーミュージック、マイクロソフトジャパン、CBCグループなどの日本の企業がベンチャー支援のプログラムについて、盛大に発表するということにも大きな意義がある。

このあたり、ベンチャー支援に実績があり、シリコンバレーに根を張っており、かつ日本企業のことも良くわかっているScrum Venturesならではの舞台設定だといえるだろう。

アジアのスポーツテックVCはなんと5年で+4,025%の成長!

最初に、プレゼンテーションのあった資料から少しご紹介しよう。

今、スポーツのマーケットは拡大しつつあり、特のテクノロジーの活用がどんどん加速しつつある。提供された資料によると、アメリカのスポーツマーケットは2018年から2022年に13%拡大し、日本のスポーツマーケットは2015年から2025年の10年間にラグビーワールドカップやオリンピックなどの効果もあり+176%の成長を見せると言われている。

さらに、世界的なスポーツテクノロジー分野のベンチャーキャピタルは2013年から2018年に向けて、414%の成長、アジアのスポーツテクノロジー分野のベンチャーキャピタルは、まだまだ未開拓な分野ということもあり、なんと4,025%の成長が見込まれているという。

つまり、しっかりと取り組めば、絶対に急成長が望める分野という分析結果が出ているのだ。

300以上の応募から、159社が参加、12社がファイナルに!

それもあって、このプログラムにはなんと、世界中から300以上の応募があり、審査を経て159のスタートアップがメンタリングなどに参加、12社の企業をファイナリストとして選んだという。

このプログラムに参加したメンターは100人以上。前述の伊藤忠商事など5つの企業がコーポレートパートナーとして参加、48もの企業がスポンサーとして協力している。

日本企業のスポンサードだからといって、参加ベンチャーは日本ばかりとは限らない。北米が約半分、そして、アジアとヨーロッパがそれに続く。なんと33もの国から参加があったという。

バリエーション豊かなのは国籍だけでなく、サービスのカテゴリーも同様。割合の多いものから紹介すると、トレーニング/パフォーマンス、コンテンツ、ソーシャルエンゲージメント、ウェアラブルテクノロジー、会場インフラ、スポーツギャンブル/ファンタジー、eスポーツ、コーチング/指導プラットフォーム、行動分析/生体認証……などなどこれも多岐にわたる。

スポーツ×ベンチャーの世界にはまだまだ取り組むべき課題が数多くある。

そんな中から選出された12のファイナリスト+αのベンチャーがデモを行うのが今回のイベントである。

すでに、実績を挙げつつある参加ベンチャー

この中にはすでに、Omegawaveのように、すでに1つのナショナルチームと2つのプロチーム(日本トライアスロン連盟、ファジアーノ岡山、電通キャタピラーズ)と試験導入の段階に入ったベンチャーもある。
Misapplied Scienceは12月の新国立競技場オープニングイベントで、ショーケーシングを行う検討を始めている。SportsCastrはSPOLABo社のOTTプラットフォーム上で試験導入が決定。DataPowaは電通とスポーツイベントのスポンサー価値の定量化の実証実験を行う方向で検討中。3D Digital Venueは横浜Fマリノスのウェブサイト(チケット説明ページ)への導入が決定。Pixellotは電通から事業開発/セールスとマーケティングにおいて支援を受けている。ventusも電通との長期パートナーシップについて議論を進めている。4DReplayもCBCと東南アジア・日本におけるセールス・パートナーシップを締結の予定。

まだ、今日がデモデイだというのに、もうすでにこれだけの実績が上がっているのには驚く。数多くのスタートアップを見出してきたScrum Venturesのシリコンバレー流のスピード感はさすが。同時にそこで見出されたスタートアップと優れた日本企業を繋ぎ合わせ、ビジネスを具体化しいく事業開発力は、電通ならではだといえるだろう。

これらのお話をして下さったのは、写真下左からScrum VenturesのマネージングディレクターであるMichael Promanさん、ファウンダーでジェネラルパートナーの宮田拓弥さん、電通の中嶋文彦さん。

そして、元Evernoteの日本代表であった外村仁さんもScrum Venturesのパートナーとして腕を奮われている。

続いての記事では、デモデイでデモンストレーションを行った、選りすぐりの各ベンチャー企業をご紹介しよう。

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PROFILE

村上 タクタ

村上 タクタ

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

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