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復活の『愛され端末』iPhone SE(第2世代)は、後悔させないiPhoneだ

なんと、4万4800円(税別)からの低価格

『iPhone SEどうなの?』と、よく聞かれる。

しかも、普段、僕が夢中になっている新しいデバイスなんかに興味なんかなさそうな、会社の同僚や、友人、親戚などから。「タクタさん詳しいんでしょ? 実際どうなの?」と。

ギークなフリック!の読者のみなさんは、iPhone昨秋に発表された11や11 Pro、11 Pro Maxをおお使いの方が多いと思うが、『手に馴染む』『小型で』『安い』端末を必要としている人も多いんだなぁと改めて感じた。

そうでなくても、iPhone 11 Proシリーズは10万円を越える端末、Maxの512GBモデルともなると15万7800円(税込)、アップルケアに税金まで入れると20万円を越える携帯電話だ。誰もが毎年買い替えられるものではない。

そういう意味でも、リーズナブルなiPhoneは非常に重要だ。

その、待望のリーズナブルなiPhoneの最新モデルが、このiPhone SE(第2世代)だ。

この手に馴染むサイズ感、いいですね。本当にいい。そして、4万4800円からという価格の手頃感がいい。チップセットは最新モデルと同じA13 Bionicなのだから、これで満足って言う人だってたくさんいると思う。それで価格が半分以下なのだからコストパフォーマンスは異常に高い。

一見11 Proと変わらないサイズながら、軽くて薄い

iPhone 11 Proと並べてみた。左がSE、右が11 Proだが、背面側から見た時のサイズ感はあまり変わりはない。

ただし、実際に手にしてみると、似たようなサイズ感ながらSEの薄さと軽さが際立つ。

数値的には、SEの厚みが7.3mm、重さが148gに対して、11 Proの厚みが8.1mm、重さが188g。

表面を見ると液晶のサイズが大きく違うことに気がつく。これは便利さというより、モダンに見えるかどうかというところに大きく影響する気がする。

ディスプレイは、こうやって見比べるとグレードに大きな差があることに気がつく。11 Proの方が色がはるかに鮮やかだし、黒が締まって見えるし、ガラス面も薄く見える。

ホームボタンがあるスタイルは少々古めかしい。

しかしながら、このご時世、Face IDより、Touch IDの方が使いやすいという事情もあり、誰もがTouch IDの利便性を見なおしているのではないだろうか? 私も、あらためて、これは便利だなぁ……と思った。

カメラは1,200万画素のもの一基となっている。

このカメラの性能がどのぐらいのものなのかは、ちょっと今後精査してみたいと思っている。

11世代のカメラの素晴しいのは、薄暗くてもかなり写ることだ。極端な話、ナイトモードを使うとほぼ真っ暗でも写る。これが、部屋の中で撮ったり、薄暗い中で撮ったりすることも多い日常でとても役に立つし、特に一般の方の写すiPhoneの写真のグレードをグッと上げている(プロの人はもっと明るい状態で撮ろうとする)。

ナイトモードがないことは分かってるが、搭載されているセンサーと、A13 Bionicの性能で、どこまで暗所に強いカメラになっているかが気になるところ。

ちなみに、レンズの焦点距離は28mm。iPhone 11のいわゆる「広角」レンズは26mmとなっているが、それより少し長い。iPhone 7や8同等となっている。ただ、ちょっと試したところでは、iPhone 7や8より暗所に強そうだ。つまりはユニットごと何かを流用したというわけではなさそうだ。テスト結果を楽しみにお待ちいただきたい。

8とそっくりだが、ひと目で見分けられるポイントが

ご存じのように、SEは8ベースなので、8と較べてみよう。ご覧のように、サイズも外観もほぼ同じ。

こうやってみるとよく分かるが、Appleマークは本体中央になり、『iPhone』のロゴもなくなっている。これは11世代ならの変更で、SEもそれに準じた格好だ。

ちなみに、iPhoneケースは、Apple純正に限っていえば、SE(第2世代)と、7、8はそれぞれ互いに互換性はある。6と6s世代は多少厚みやカメラ位置などが違うので、保証の限りではないというところ(問題ないケースもある)。

圧倒的パフォーマンス! 5万円以下で、これが買えるとは!

最後にベンチマークにかけてみた。

さすが、このパフォーマンスは圧倒的だ。

先ほど言った最新鋭の10〜20万円する最上級モデルiPhone 11 ProやPro Maxと同等。iPhone 7世代の倍以上、旧 SEや6sと較べると3倍ぐらいのパフォーマンスを発揮する。これはもうお買い得というしかない。

旧SE世代を愛する人の気持ちも分かるが、世間の環境は変わって行く。アプリもウェブサイトもより高い処理能力を必要とするようになるし、画面に表示しなければならない要素も増す。今回のように高性能なチップを搭載すると、バッテリーも消費するし、熱も発生する。いろいろ考えると、このiPhone SE(第2世代)のサイズが下限となるのは致し方ないだろう。おそらく、iOSも次か、その次のアップデートでおそらくiPhone SE(初代)のカバーを諦めることなるだろう。残念なことだが、そうすることでアプリエンジニアは、『1,136×640ピクセル』という小さな画面をカバーする設計をする必要がなくなる。いたしかたないところなのだ。

6s以前の人はマストバイ。7の人が迷いどころ

さて、そんなわけで、iPhone SE、遭遇初日の総括だ。

久し振りにさわる、6→6s→7→8と使ったサイズは、やはり手にピッタリフィットして素晴しい。

A13 Bionicチップ、(おそらく)夜に強いカメラセンサー、非接触充電、防水……などはいずれも素晴しい。万人にお勧めできるiPhoneだと思う。

特に、5、5s、旧SE、6、6sを使ってる人は、乗り換えて損はないと思う。この世代は、防水も、Suicaもないし、もういい加減買い替えたっていいと思う。

8は、まだ使っていてもいいと思う。悩みどころは7のユーザーだろう。7は非接触充電こそ使えないが、防水でもあるしSuicaも使える。ただ、ご覧のように性能的にはSEの方が倍以上速い。7が発売されたのは3年半前(私が初めてUSの発表会に呼んでもらったiPhoneだ)。バッテリーが持たなくなっていたり、どこか不具合があるようだと、替え時だろう。なにしろ、安いし。

その他、iPhone 11世代のユーザーのサブ携帯、Androidユーザーのサブ携帯としてもいいだろうし、当然旧iPhoneからの買い替えもアリだろう。また、そろそろいいかげんガラケーからスマホに乗り換えるという人にもピッタリ似合う端末だろう。

多くの人にとって、絶対後悔しない携帯だ。初代同様、第2世代のiPhone SEも『愛され端末』になることだろう。

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(村上タクタ)

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PROFILE

村上 タクタ

flick! / 編集長

村上 タクタ

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

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