日本でも一部Apple Storeが営業再開。withコロナ時代の店舗の参考になりそう
- 2020年05月25日
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世界中でいちはやく休業を表明したApple Storeが、こんどは先陣を切って、慎重な新たな基準を持って一部ストアで営業を再開している。
全世界500店舗のうち100店舗ぐらいが営業を再開しており、日本でもプレスリリースが出され、徐々に営業を再開する。
Appleのリテール+人事担当シニアバイスプレジデントであるディアドラ・オブライエンが発表したプレスリリース(https://www.apple.com/jp/store-opening-letter/?fbclid=IwAR1y5xya8eAc5N1rkS11B5qFzCvaHA_nl66-wbQwd8TrhDPQJo2W0AdiNdI)は、今後、営業を再開する多くの店の新たな基準となることだろう。
(昨年9月にiPhoneの発表会の壇上で、Apple 5th Avenueのリニューアルについて語るディアドラ・オブライエン)
Apple名古屋栄と、Apple福岡が27日から一部営業再開
この発表を受けて、日本では、他都市より先に緊急事態宣言の影響下から脱したApple名古屋栄と、Apple福岡の営業が、明後日5月27日(水曜日)から再開される。
(多くの来客でにぎわうApple名古屋栄。昨年12月撮影)
今日、日本全国の緊急事態宣言が解除されることになれば、おそらく他のApple Storeもそれに続くことだろう。
ただし、従来とまったく同じというわけではない。
前提として、コロナの罹患者数は減ったが、免疫を持っている人が(さほど)増えたわけではない。つまり、従来通りの社会活動を再開してしまうと、すぐに第2波を引き起こしてしまう可能性がある。
つまり、我々はこれから『可能な限り人との接触を増やさない』という制限の元に、『可能な限り経済活動を活性化させる』という新たなチャレンジに取り組まなければならない。
Appleが指し示した新たな基準は、この新しい社会生活の規範として注目されることだろう。
ウェブで済むことは、ウェブでやろう
まず、可能な限り、店舗には行かない事。
店舗に行かずに、ウェブで解決できることは、ウェブで解決すべきだ。
USではAppleのウェブ上のショップページも、リテールストアのページも改善され、ウェブ経由で多くの情報が得られるようになった。
https://www.apple.com/shop
https://www.apple.com/retail/
また、大半の修理やサポートもオンラインで解決できるはずだ。
https://support.apple.com/ja-jp
また、あの楽しいToday at Appleも当分の間ストアでは行われない。『Today at Apple at Home』として、家で楽しめるような動画が公開されている。
https://www.apple.com/jp/today/feature/today-at-home/
おそらく、絶対に予約は必要
それでも、どうしてもリアル店舗が必要な人のために、店舗での対応も再開される。
しかし、店舗はかなり制限されたカタチで運用される。
まず、基本的には予約を取った人しか店内に入れなさそう(そうでない人にも門戸は開かれるようではあるが、店内に入れる人数を制限し、予約優先ということなので、人数的には予約していないと入れないと考えた方が良さそうだ)
(来客でにぎわうApple名古屋栄。昨年12月撮影。これからのApple Storeは入場制限が行われ、もっと人と人の間隔を確保したものになる)
ストアスタッフも、来店者もマスク着用がルールだ。さらに、入店時に検温、最近体調を崩していないか? などのアンケートが行われる。
一度に入店できる人数は制限されるという。展示品や展示台などすべての手が触れる可能性があるものは、頻繁に拭き掃除が行われる。
周囲のスペースを広く取ることが要求され、ジーニアスバーや、 one to oneも(詳細は不明だが)新しくなったカタチで行われるという。
店舗前に行列ができた場合も間隔を空けて並ぶことが要請される。
また、営業時間は当面、昼の12時から午後8時までに制限されるという。
多くの企業が注目する、新たな基準に
一気に解放的なムードが漂いそうだが、決してコロナウイルスの問題が解決されたわけではない。いろいろ制限された環境下で、社会生活を再開せねばならないのだ。
このAppleの示した基準は、多くの企業が参考にすることだろう。
(村上タクタ)
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PROFILE
flick! / 編集長
村上 タクタ
デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。
デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。