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Logicool MX Anywhere 3登場! 高級マウスのコンパクトモデルの超詳細レビュー

『高級』より『上質』になったのが好ましい

筆者は、一番最初のLogicoolのレーザーマウスMX-1000から、MX Revolution、M950、そして、MX Master 1〜3と、もう16年間もLogicoolのフラッグシップマウスを使っている。

MXシリーズのマウスは、仕事をしている限りずっと傍らにある。なんなら妻の手よりもずっと長い間握ってる、一番長時間握ってるアイテムだ。

マウスはそれほど長時間使う道具なんだから、そこにお金をかける、最高のモノを使うのはもう当然だ。

MXシリーズのヘリテイジは、レーザーを使った正確無比なコントロール、最高のスクロールホイール、多ボタンによる作業効率の良さにある。

最新のフラッグシップモデルであるMX Master 3では、ガラス面でも完璧に動作する4000dpiのDark fieldレーザー、磁石を利用したMagSpeed電磁気スクロールホイールは、静かなクリック感があり、勢いよく回すとクリックなしで軽やかに回る。ステンレス製のしっかりとしたホイールだから操作感はとてもいい。また、Logicool Optionsというアプリにより、それぞれのボタンに機能を自在に割り振ることができる。

ここまで機能に優れたマウスは他にない。

その、MX Master 3のコンパクトモデルとして登場したのが、MX Anywhere 3だ。

サイドのウェーブが持ちやすさを高める

モデルとしては、MX Anywhere 2Sの後継機種ということになる。

しかし、従来型のMX Anywhere 2Sよりずいぶんと質感が向上している。

全体としては7g軽量化されて99gとなったのだが、しっとりした重量感含め、高級感はむしろ増している。

従来の、ちょっとバブリーな感じのする高級感に比べて、むしろしっとりとしたモダンな質感で、こちらの方がMacには似合うと思う。

いつも通り、数多くのモックアップを作って、さまざまな手のサイズの人に触ってもらって、持ち心地を確認したという。

絶対に引っ掛かりのない、センシング技術が製品価値の根本

ポインティングデバイスとしての基本機能を支えるレーザーは、ボディの大きなMX Master 3と同じ4000dpiのDarkfieldテクノロジー。

マウス使って、一瞬、動きを検知しなくて、カーソルが引っかかったような動きになることあるでしょう? あれがないのがレーザーマウスのすごいところ。筆者が、ここ16年間Logicoolのレーザーマウスしか使わない最大の理由はここにある。

仕事している時に、不快になる道具を使う理由がない。特にマウスは一分の隙もなく正確に動いて欲しいのだ。

MagSpeed電磁気スクロールホイールを採用、MX Master 3よりさらに進化

次のポイントは、ステンレス製のスクロールホイール。

これは、MX Master 3でも使われている仕組みなのだが、磁石を使ったMagSpeed電磁気スクロールホイールが、コンパクトなMX Anywhere 3にも搭載された。

MX Anywhere 2sなどに搭載されていた物理的なラチェットタイプより、なんというか角のないラチェット感で、常に均質。ノイズがほとんどないのが特徴だ。そして、フリースピンモードになったとたん、まったく抵抗感なく回るのが特徴だ。

筆者は最近ずっとMX Master 3を使っているので、慣れてしまっていたが、このMagSpeedの使用感はめっちゃ快適だ。細かいページはコツコツと細かくスクロールして見る。ラチェット感が不要ならワンタッチで解除できる(私はこの切り替えをホイールのボタンに割り当てている)。
さらに、フリースピンモードでビューンっと回せば、巨大なExcelの表でも、数万枚の写真でも、長いウェブサイトでも一気に進むことができる。スクロールスピードもスピンさせる速度でコントロールできるから、実に快適。これがなければ仕事をする気がしないほど(すぐに仕事をする気を失いがちではあるがw)。

さらに、今回のMX Anywhere 3では、スクロールの感度もソフトウェアで調節可能になった。

この機能は、MX Masterより先んじて搭載された珍しいパターンで、MX Anywhere 3だけが使える機能だ。ちなみに、ハードウェア的な変更を伴う機能追加なので、MX Master 3にソフトウェアアップデートで対応したりはできないのだそうだ。

実際に使ってみると、これ『スクロールの感度』というのとはちょっと違って、『スクロールのコツコツ感』とでも言うべき調整項目(英語ではScroll forceとなっている)。

最弱にすると、フリースピンモードに近い感じになり、最強にするとゴリゴリとしたラチェット感を感じられる。たぶん、Magspeedの磁力の強さの調節で、そういう意味では上の図はちょっとニュアンスが違う。筆者は、ほとんど標準でもいいのだが、Excelの表などをスクロールする時にちょっとゴリゴリ感が邪魔にある時があったので、標準より少し弱いぐらいに収まった。

こういう細かい部分を調整して、自分が快適なフィーリングに出来るのが、高級マウスの素晴らしいところ。

ひとつのホイールでサイドスクロールも可能にする工夫

筆者は、基本的に大きめのマウスが好きなので、このコンパクトなシリーズを常用したことはないが、今回「常用してもいいかな」と思ったのは、サイドスクロールが可能になったから。

といっても、MX Master 3のように、サイドにホイールをもうひとつ付けたわけではなく、サイドボタンを押しながらホイールを回すと横方向のスクロールが可能になるという仕組みを採用している。

使ってみると思ったより便利で、1日を待たずして日常的に使うようになった。

持ち方によってボタンを長押しし続けるのがツライ時があるとか、上下がそれぞれ左右どちらに対応するか……っていうところで不慣れな感覚はつきまとうが……サイドスクロールが欲しい時はあるので、嬉しい。本当は小さい方にもサイドスクロールホイールを付けて欲しいような気もするけど。

『for Mac』にするか、標準モデルにするか

その他、ボタンによって3台までの機種に対応するとか、アプリごとにボタンのカスタマイズができるとか、複数のデバイスOSをまたがってドラッグ&ドロップできるフローを使えるとか、iPadでも使えるなどの機能はMX Master 3と同じ。

価格は、MX Master 3の1万4850円に対して1万0780円(税込・Logicoolオンラインストア価格)と、機能的にはかなり迫るのに4070円安い。

発売日は2020年10月29日。先んじてテストさせていただいていて恐縮だが、あと1カ月近くお待ちいただかなければならない。

Unifyingドングル付きで、USB-C−USB-Aケーブル付属の標準タイプと、Unifyingドングルの付かないfor Macがある。

MacユーザーはUnifyingを使わないので(本体にUSB-Aポートがないからねぇ……)Mac用はUnifyingドングルが付かない。筆者はずっとUnifyingを使ってきたのでちょっと微妙な気分。

ただ、Macは本体のBluetoothの性能が良いし(Windows機の場合、そこはメーカー依存になってしまう)、Logicoolのマウス側でもBluetoothの性能を高めてるから大丈夫と言われると悪い気はしない。

本体自体の性能はBluetoothを含めてまったく同じということなので、ここはもう色で選んでもいいと思う。Macユーザーだって、グラファイトやローズが使いたい人だっているだろうしね。

最高のコンパクトモデル

Logicoolは手の小さな女性にもフィットと言っているけど、大きなマウスを好むか、コンパクトなマウスを好むかは、純粋に好みの問題のような気がする。

一番よく言われるのが、大きなマウスは手のひらに本体が当たるのが気持ち悪いということ。逆に筆者はつまむような持ち方より、手のひら全体で操作する方が好み。そして、多ボタンに、⌘+wや、Exposé、進む/戻るなどを割り当てて操作するのが普通になっているので、もはやLogicool MX Masterシリーズ以外のマウスを使うのは困難。

ただ、その筆者が、初めて1日以上他のマウスを使う気になったのがこのMX Anywhere 3だ。

軽いのは楽だし、ボタン数が少ないのもなんとかやりくりできる。デスクの上で占めるスペースが小さいのも好ましい。小さくても正確無比やDark fieldレーザー搭載で、Magspeedも搭載。シンプルなデザインも素敵だ。

大柄なマウスが好みでないという人は、ぜひ一度使ってみて欲しい。

『上質、かつ多機能なコンパクトマウス』というカテゴリーにおいて、最右翼であることは間違いない。大柄であることを好まない人もいるMX Master 3に対して、より万人にMXシリーズの良さを伝えてくれるマウスでもあると思う。太鼓判を押せるコンパクトマウスだ。

ちなみに、このマウスに関しては、発売当日のYouTubeライブでもお話しているので、興味がある方はご覧いただきたい。

(村上タクタ)

 

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PROFILE

村上 タクタ

flick! / 編集長

村上 タクタ

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

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