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テクノロジーが音楽体験を激変させる、NuraLoopが作る『音の空間』に驚く

できれば、ヘッドフォンのレビューはしたくないのだが……

さまざまなデジタルデバイスの中でも、ヘッドフォン/イヤフォンをレビューするのは、あまり得意ではない。「いい音」を上手く言葉で表現するのは難しいし、あるヘッドフォンと別のヘッドフォンがどう違うか、私には音を表現する語彙が少ないので困ってしまう。

そもそも、僕は音楽の授業が苦手で仕方なかった。高校の頃イケてる同級生が夜遅くのベストヒットUSAで紹介される欧米のミュージシャンの曲を話題にしていた頃、僕が聞いていたのは井上大輔か、MIOだったから、やっぱり音楽にコンプレックスがあった(井上大輔や、MIOが悪いわけではないが、当時はアニメ好きというのは隠れ潜むものだった)。

というわけで、ヘッドフォンのレビューはなるべく避けようと心がけているのだが、今回ばかりは、ちょっと試してみて圧倒されてしまった。

このNulaLoopは、使い始める前に音を出して、内部のマイクで反響してくる音を拾って人の耳の中の反響音を受け取り、それぞれの人の耳に合わせた音を出すというのだ。

そもそも、人の認識とは不思議なもので、あなたの見てる青と、私の見ている青が同じものなのかは誰も分からない。目というセンサーの色の受け取り方、その脳の認識の仕方は人それぞれだろうから、実は私とあなたは違う色を見て、感動しているのかもしれない。

たぶん、このNuraLoopは、人それぞれの内耳の形状の違いを音波を使って計測して、それに合わせて微妙なセッティングをしてくれる……んだろうと思う。

耳の中を計測するらしき、不思議なセッティングの儀式

さて、では早速試してみよう。200ドルのヘッドフォンだけあって、しっかりした箱に入ってきてポーチも付属する。

海外のレビューでは完全ワイヤレスでないことを批判されていたが、筆者は完全ワイヤレスより左右が繋がってる方が好き。落とす心配が少なくなるし、バッテリーライフ的にも有利だ。本機も16時間というバッテリーライフを持つ。

セッティングは一般的なヘッドフォンよりセンシティブ。押し入れたイヤーピースが、ピッタリと耳の穴を塞ぐことを要求し、フィットしていないと「フィットしていないから、調整しろ」と言ってきて、音を出してくれない。

これは使っている途中もそうで、ズレると途中で音楽の再生をやめてしまう。なんとワガママなイヤフォンか(笑)つまりは、耳の穴がちゃんと密閉されている状態をモニタリングしていて、その状況で上手く動作するようにできているのだ。

ともあれ、イヤーピースのサイズを調整したりして、最終的にピッタリとフィットすると音を出して、耳の形状の計測が始まる。

ちなみに、このヘッドフォン、電源ボタンもなく。耳に入れると電源が入り、外して放置しておくと切れる。モーションセンサーや照度センサーなどを使っていると思うのだが、ちゃんとオンオフしているのか使い始め時は若干不安感がある。

しかし、慣れると何も気にせずに付け外しできるようになる。電源なんて気にしなくていいのだ。

さて、計測が始まると、ご覧のように、グレーの円から始まったグラフィックが、段々と歪んだカタチになっていき、色彩が変わる。

これが何を意味しているのかは実はよくは分からないが(笑)なんとなく説得力がある感じがする(笑)

そして出来上がったのが下のグラフィック。私のは一番左。妻と息子でも試してみたが、それぞれ別のプロファイルができる。聞くときにはこのプロファイルを変えればいいのだが、そもそもフィットするイヤーピースが違うので、イヤーピースを変えないとそれぞれの耳に合わず音を出してくれない(笑)

そのぐらい個人にピッタリとフィットするセッティングなのだろう。

どういう仕組みなのか、いつか機会があったらメーカーの人に聞いてみたい。

パーソナライズをオンにした途端、広がる圧倒的音楽『空間』

上記のように画面の下の方に『ニュートラル』と『パーソナライズ』というスイッチがあり、このスイッチをスライドすることで、未調整の音と、調整後の音を体験することができる。

まずは、ニュートラルの方の音を聞く。

そして、スイッチを切り替える……。

『ドンッ!』という感じで、一気に音が変わる。世界が色鮮やかになる。

(ちょっと、なんとなく雰囲気を写真で表現しようとしてみたけど、なんとも伝わりませんね(笑)でも、本当にこんな感じなのです)

一番の特徴は音の定位がしっかりしていること。

すぐ前でギターがかき鳴らされる、ドラムが奥で響いている。特に特徴的なのがベースの音だ、ベースの音が、どの場所から響いているかよく分かるし、とても印象的に聞こえる。そして、右前からボーカルの声が立ち上がってくる。左の耳のすぐ横では、パーカッションのカリカリいう音が聞こえる。

これまで、同じような場所からボンヤリとなっていた音が、くっきりとそれぞれの場所が区別できるようになり、本当に世界が色鮮やかになるのだ。

世界が突然色鮮やかに、広がっていく

 

これは驚きの体験だ。妻や息子にも試してもらったが、ふたりともパーソナライズした音を聞いた途端に笑っちゃうぐらいに、音が違う。これほど、音の良さをアピールしてくるヘッドフォンは他に体験してことがない。

いわゆる高級ヘッドフォンは低音や高音、それぞれの楽器の音がクッキリと区別できるようになる。低音が響いたり、高音がシャープに聞こえたりする。AirPods Proもノイズリダクション体験も含めて新鮮な体験だったが、Appleのヘッドフォンは全体として強いクセはなく、AirPods Proでも強く主張してくることはない。

しかし、このNuraLoopは違う。強く主張してくるのだ。

なんというか、聞き始めた途端にそこに世界が出現するのだ。

何を言ってるかわからないと思うが、ちょっとVRゴーグルをかけている体験に似ている。

そこに音楽の世界が出現する。目を閉じなくても、外界と完全に分断されてしまい。音の世界に没頭してしまう。

電車の中などで聞くのは危険だろう。駅がどこかなんて、そんな現世のことは関係なくなってしまって、乗り過ごしてしまうに違いない。実際密閉性が高くて外の音が聞こえにくいというのはあるのだが、そんなことよりこのNuraLoopが作り出した『音場』が外の世界と違うので、外の世界で起きていることと切り離されてしまうのだ。

最新の音楽が、一番効果が大きいが、懐メロも泣ける

聞く音楽は最新の音楽が一番フィットすると思う。

ブルースとか、ビートルズとか、収録が古い音楽は、収録の具合なのか、音の聞こえてくる場所があまり変化しない(ぜんぶ、前の中心から聞こえてくる)。’80年代のTKミュージックとかは、音の位置はそれぞれ分離するけど、ここにキーボード、ここにボーカル、ここにベース……って、位置が発揮し過ぎて、それ以外の音が全然なくて、作られたような感じがする。なんというか、壁や床の反響音とか、そういうのが一切なくて空気感がない感じ(まぁ、それがいいんだという話はあるかもしれないけど)。

やっぱり、レコーディングの技術なのか、最近の曲が空気感、いろんな音に広がる空間にいるような感じがしてとてもいい。これは、感激できると思う。これほど他のヘッドフォンと違うヘッドフォンはここしばらく体験したことがない。AirPods Proにも驚いたけど、あれとはまた少し違う。

といいつつ、古いアニメ音楽聞いても、タイムスリップしてしまって泣けるし、宇多田ヒカルのFirst Loveとか聞くと、細かい息継ぎの呼吸音がや、ビブラートが目の前に聞こえて、宇多田ヒカルが目の前で歌ってくれているような気がする。ドキドキする。ボーカルの立った音楽もいい。全体に大きいボリュームで聞いて、何に他のことをしないことを要求するヘッドフォンだ。いや、音楽に集中してしまって、他のことをしたくなくなる。

これまでの、高級オーディオの「ドライバーの径による低音が云々」とか、「高音の抜けが云々」とかいうのとはまた違うタイプの音質ではあることは確かで、カメラでいえば、レンズのF値やセンサーサイズで戦っていたら、いきなりスマホがコンピューテーショナル・フォトグラフィでぶん殴って来たのに似てる(何言ってるか分かる人にしか伝わらない気もするけどw)。

たしかに、F1.2の85mmで撮った写真は美しいけど、iPhoneのポートレートモードも不自由ないレベルでキレイになってきている。夜に手持ちで見えない星が写るとか、真夜中に昼間みたいな写真が撮れるとか、空を入れ替えたり、光の向きを調整したりできるとか、光学系で戦ってきたカメラの到達できない領域に到達しつつある。スマホの演算速度の高速化が、いろんな領域で何かの境界線を越えつつあるのだろう。

左を回すと外の音が聞こえるようになる

音質の話で暴走して長文を書いてしまったので、本体の話は簡単に。

前述の通り、電源ボタンはない。耳に入れると、電源が入って、外すと切れる。

不安な人のために、左右のエンブレム部分を3秒触ると、電源のオンオフをする設定も可能。

左右のエンブレム部分はタッチパネルになっていて、右をダブルタップすると一時停止/再生、円を描くように触ると音量調整。左をダブルタップすると外音取り入れのオンオフ、円を描くように触ると外音取り入れ量の調整。

外音取り入れは多分AirPods Proと同じような、外の音をマイクで取り入れて、再生する方式だと思う。ちょっと、なんというか自然な感じがなくて、ギザギザしている。でも、外さなくてもダブルタップで会話ができるのは便利。

左右を繋ぐケーブルの途中にコネクターがあって、そこから充電ケーブルや、有線化するためのケーブルを接続できるのも便利。

これは面白いアイデアだし、ユニークな工夫だ。


近々、日本でのクラウドファンディングが始まるはずなので、始まったら、ぜひ体験してみて欲しい。

ちょっと没頭しすぎて、仕事をしながら音楽を聞くという感じでもないが(キーボードの音も聞こえないし、打鍵しにくい))、本当に久しぶりに何もせずに音楽の世界に何時間も没頭してしまった。そういえば、最近はながら作業のためのBGMとしてしか音楽を扱っていなかった気がする。

久しぶりに、音楽の世界に没頭しよう。

NuraLoop
https://nura.jp/teaser/

プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000069417.html?fbclid=IwAR3F7FCLilMLfA99M6NjsepSXg8pRI30wFNoQQVy8lm-ZW0AHHumSQigTTc

(プレスリリースと国内サイトが公開されたので、追記しました。リリースによると市場想定価格は2万7280円(税込)っていうことですが、国内サイトではクラウドファンディングで40%OFFの案内が出てるので(要メールアドレス登録)、早期購入だと単純計算で1万6368円ぐらいで入手できる感じでしょうか?)

(村上タクタ)

追記1

ラグビーファンの私としては、たまらんことに、NuraLoopはオールブラックスの公式イヤフォンとして使われてるらしい。TJペレナラや、ボーデン・バレット、リッチー・モウンガ、ダミアン・マッケンジー達と、おそろいのヘッドフォンを使ってるかと思うと、それだけで、めっちゃ上がるw

追記2

ここで、体験できるらしい。

▼ブース詳細情報▼
<渋谷ブース>
【ブース】11/16(月)夕方より開始予定
【場所】東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコ内CAMPFIREブースタースタジオ
【営業時間】10:00−21:00

【店休日】不定休

<麻布ブース>
【ブース】開催中
【場所】東京都港区麻布台1-8-10
 R-StartupStudio内NuraLoopブース
【営業時間】11:00−21:00
【店休日】日曜定休

追記3

レビュー動画が上がってた。まさに、僕の書きたかったことと同じ! 誰でも同じ体験をするんだと思って、安心した。

出典

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PROFILE

村上 タクタ

flick! / 編集長

村上 タクタ

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

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