初代iPhone|歴代iPhone名鑑
flick! 編集部
- 2020年12月17日
すべてを変えたジョブズの乾坤一「初代iPhone」
唐突に登場したiPhoneは、10年の間であらゆることを変えてしまった。
しかし、最初は誰もそのことに気がついていなかった。
最初は気付かず。次に否定し、抵抗し、最期には熱狂した。
最初に登場したiPhoneは今から見ると驚くほど小さなデバイスだった。通信はGSMで遅く、ストレージは小さく、画面も小さくて、今の尺度では高精細ではなかった。電池の持ちも良くなかったし。動きはたびたび引っ掛かった。しかし、それでも10年前としては驚くべきデバイスだった。初代iPhoneの画面は320×480ピクセル。ピクセル数だけでいえば、今のAppleWatchと大差ないほどだった。
まだApp Storeも存在しておらず、1年間はプリインストールされていた12個のアプリで過ごすしかなかった。
日本では、販売すらされなかったから、ほとんどの人はアメリカで起こっていることだと思い、気にしなかった。極一部のマニアが、日本では使えないというのにアメリカから輸入して愛でていた(通信は繋がらない)。初代iPhoneを入手した人だけのミーティングなどが開催され、数十人が集まったという。
初代iPhoneの特長
・日本未発売(日本ではiPod Touchのみ)
・スマホアプリ登場(ただしストアなし)
・3GではなくGSM通信のみ
初代iPhone スペック
発売日 | 2007年6月29日 |
発売時のOS | iOS 1.0(後に付けられた名称) |
最終対応OS | iOS 2.0 |
CPU | Samsung 32-bit RISC ARM 412 MHz |
ストレージ | 4/8/16GB |
ディスプレイ | 320×480ピクセル 163ppi |
バッテリー | 1,400mAh |
通信 | GSM |
アウトカメラ | 200万画素(パンフォーカス) |
インカメラ | なし |
サイズ | 115×61×11.6mm |
重さ | 135g |
初代iPhoneが登場した2007年
iPhoneの登場と共にすべてが終わり、始まった
ここでは、2007年までの歴史をざっくりとたどっておこう。最初のMacが発売されたのが、1984年。そしてその10年後、1995年頃、Windows95が爆発的に普及して、一般の人もインターネットやメールというものを使うようになる。2000年頃までには、それは普通のことになっていた。ボンダイブルーのiMacが発売されたのが’98年。
’95年頃はインターネットにはダイアルアップ接続で電話をかけて接続していたが、ISDNが普及した後、2001~ 3年頃にかけてADSLが普及し、常時接続、大容量(といっても、今から考えると少ないが)データ通信の時代がやってくる。ブログブームと呼ばれるのが2003年頃からで、『アルファブロガー』などと呼ばれた、ネット上で大きな影響力を持つ人たちが出てくる。
SNSのmixiが始まったのが2004年。ちなみに日本ではほとんど話題にならなかったが、TwitterもFacebookも同年に始まっている。ただ、SNSがなかった時代は、SNSそのものに火がつくのも遅く、盛り上がったのは2~3年後だった。
当時、販売されていた携帯電話では、キャリアが独自に作った制限されたネットしか見ることができず、メールも専用のキャリアメールしか見られなかった。もちろん、通信速度的にフルサイズのウェブを観るのは困難だったが、キャリアに対する不満は募っていた。
iPhoneが購入できない日本では、同時期に発売されたiPod TouchをWi-Fi環境下で使うしかなかった。
しかし、iPod Touchでさえ、パソコンと同じフルサイズのインターネットを見られることに感激したものだ。
みんな折り畳み式の携帯電話を使っていた。携帯電話では、簡略化されたウェブサイトを見ることしか出来なかった。
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