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新しいM1 iMacの箱を開けると、進化し続けるアップルを感じる

パッケージが大きく変わった

21日金曜日に発売されるまったく新しいM1搭載で、薄くなったiMacを事前に試す機会を得たので、細かい話だが、まずは箱開けから細かくご紹介しよう。使ってみてのインプレッションはまた次の記事で。

たかが箱ではあるが、このパッケージに、今のアップルのスタンス、iMacから始まる変革が象徴されているのだ。

梱包のさまざまな部分が大きく変わっている。誰もが知っている従来の美しいエンターテイメント性に富んだ、開けるのが楽しいパッケージとは少し異なっている。一緒にパッケージを開いた時の写真を見ながら、追体験していただきたい。

まずは、箱全体。24インチサイズのディスプレイが入っているのだから、普通には大きいが、従来の27インチiMacの途方もない大きさから考えると、たいぶコンパクトになった。箱が小さくなるということは、輸送の時に発生するCO2が少なくて済むということだ。いわゆるカーボンフットプリントが小さいのである。

ちなみに、オンラインで購入した場合、この化粧箱が一般的なベージュの段ボールに入って送られて来る。外寸サイズは79×59×18cm。段ボールを開けて、化粧箱を開けて、本体を取り出すと、スペース的にはその3倍必要になるので、十分にスペースを確保してから開梱したい。

筆者の狭い在宅書斎では、そんなスペースなど確保できず、四苦八苦することになった……。

再生素材による段ボールで巧みに作られた梱包

さて、開くとかなり様子が違うことを感じる。

化粧箱の質感は従来より少しザラっとしている。以前よりクオリティが落ちた感じがするが、再生紙の採用はSDGs、サステナビリティという文脈にしっかり根ざした選択だといえるだろう。また、発泡スチロールの緩衝材は使われておらず、巧みに折り曲げた段ボールの構造で衝撃を吸収するスペースを作っている。

そういえば、iMacが逆さまに入ってるのにも驚いた。

ケーブルや、キーボードなど周辺機器を収納しているスペースも同様。

我々は広報用機材を借りた場合、可能な限り元通りパッケージに収納して返却するのだが、一部開封時に紙が破れる部分もあって、もと通り収納するのは大変そうだ。

ディスプレイ保護に使われている『hello』と書かれた白いフィルムも、iPhone 12シリーズの画面保護フィルムと同様リサイクル素材で作られている。徹底したスタンスだ。

細部まで徹底したカラーコーディネート

開梱すると中身はご覧の通り(キーボードやマウスはオーダーしたコンフィグによって多少違う)。

ビックリしたのが、カラーバリエーションに合わせて、周辺機器から、パッケージまでカラーコーディネートが徹底しているところ。集める部品の種類が多くなると、在庫管理が大変になると思うのだが、その点はどうしているのだろうか……。

キーボードやマウス、トラックパッドも、すべてカラーコーディネートされている。ちなみに、筆者のところに送られて来た機材は、最廉価モデルのGPUが7コアのモデルだったので、Touch IDは設けられていない。Touch ID付きキーボードは購入時にのみ選択できる。価格は5000円+。さらに3000円+でTouch ID、テンキー付きに変更することもできる。

Touch IDには、おそらくT2チップが要るので(T2が入っていつかについては情報は公開されていない)、コストのかけられない最廉価モデルには使えなかったのだろう。ご覧のように、カラーは揃えられた同じカタチだが、Touch IDは装備されていないキーボードが同梱される。

右上の上位モデルではTouch IDが装備される部分にはロックボタンが装備される。このボタンを押すだけでディスプレイにロックがかかるというボタンだ。

電源ケーブルもカラーコーディネートされている。本体へはかなりバチン! としっかりとマグネットで固定される。

初代のMacintoshから、iMacを経て今に至るアップルのオールインワンモデルは伝統的に電源アダプターも内蔵してきたが、今回のiMacはアダプター別体。M1チップの発熱の少なさを活かすためには止むを得ない処置だろう。

ちなみに、送られて来て初めて気がついたのだが、最廉価モデルにはEthernetポートは備えられていない。上位モデルにはこの電源アダプターにGigabit Ethernetポートが設けられているのだが。最廉価モデルのも3000円+のオプションで、Gigabit Ethernetポートを追加することができる。

マウスや、キーボード、トラックパッドの充電のために、USB-C to Lightningコネクターが同梱されるが、このケーブルまでもカラーコーディネートされてる。別売りはされないようなので、非常に貴重なケーブルだといえるだろう。

布感のある被覆で、非常にクオリティが高い。単体で売って欲しいという声が盛り上がりそうだ。

ちなみに、一部で話題になっていたが、Magic Mouse 2は相変わらず裏側からLightningケーブルを挿して充電する方式。7色のマウスをすべてこの方式で用意したということは、当面のところ変更する気はないようだ。

同梱されている簡単な取扱説明書、ステッカーまでボディ同色。特にステッカーは背面の濃い色と、前面側の薄い色がセットになっていて非常に素敵。今のところiMacを買わないと手に入らないステッカーなので、希少性が高い。

変わらなかった初期M1モデル。大きく変わったiMac

新しいiMacはこれまでと大きく変わっている。

昨秋にM1とともに発売された、MacBook Air、Pro、Mac miniなどは、完全に従来のモデルと同じデザインで発売された。これは『OSやチップセットを大きく変えても、これまで通り同じ使い勝手で使えるよ!』というメッセージだったといえる。

逆に、同じM1とmacOS 11 Big Surを搭載しているiMacだが、本製品の変更点の多さからは「これから、大きく変わっていくよ!」というメッセージが伝わってくる。

ボディデザインが数年ぶりの大変革であることもそうだが、パッケージの様式まで大きく変わっているのには驚かされた。

パッケージが可能な限り小さく作られ、外箱は再生可能なリサイクル素材で作れて、段ボールを上手く緩衝材に使っている。画面保護のフィルムには再生誌が使われている。

アップルにとって、SDGsはお題目ではなく、一歩一歩着実に達成していかなければならない現実的な目標なのだ。本気で社会全体のサステナビリティを上げようと、その旗手として立ち上がろうという決意が感じられる。

11.5mmと驚くほど薄く、持ち運ぶことさえできそうな新しいiMacは、存在自体従来のモデルと大きく変わっている。薄く、華やかな色でとてもパーソナルなモデルとして登場したのだ。

性能的には、MacBook Airなどと大きく変わらないハズだが、今後WWDCで発表されるモデルの方向性を占うという意味でも、このiMacの意味は大きいだろう。

大きく変わって行く新世代のMac。サステナビリティに富んだ新世代の企業としての意思を鮮明に表わしたパッケージング。WWDC21を前に、iMacは大きな変化がやってくることを、告げている。

(村上タクタ)

(最新刊)

flick! digital 2021年6月号 Vol.116
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PROFILE

村上 タクタ

flick! / 編集長

村上 タクタ

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

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