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アップル、iPhone 13、Apple Watch S7、iPad miniなど大量の新製品を発表【要点要約】

iPhoneだけでなく、Apple Watchも、iPad miniも!

アップルファンにとって、1年に1度の祭りである、iPhoneの発表会が行われた。

残念ながら、今年も現地取材はなくオンラインでの発表会だったが、iPhone 13、13 mini、13 Pro、13Pro Max、iPad(第9世代)、iPad mini(全画面デザイン)……という大量の商品が発表された(その他にもサービスとして、Apple TV+、fitness+がアップデートされた)。

通例だと、iPhoneの発表会では、iPhoneとApple Watchだけが発表され、それに視線が集中するようになっているハズなのだが。もしかしたらこの秋より多くの新製品が発表されるので、iPad miniとiPadの発表をを消化しておかなければならなかったのかもしれない。

iPhoneは、前モデルと比べると一見地味なアップデートに見えるかもしれないが、アップルの製品は外観が変わらない時の方が大きな変更が施される傾向にある。今回も、A15 Bionic搭載と、カメラ部分の大型化、高性能化によって、まったく別次元のカメラ性能を実現している。

望遠が77mmになったことに加えて、マクロ撮影やシネマティックモードのおかげで、もはやプロレベルの写真撮影、動画撮影もiPhoneの方が良い……という場面も増えている。もちろん、一般の人が普通に撮影してもこの高性能の恩恵にあずかれるのだからすごい。

独自設計チップであるA15 Bionicの、とりわけ16コアのニューラルエンジンという強力な武器を、映像表現という誰もに分かりやすい部分にフル活用するアップデートで、実際に使ってみればiPhoneの満足度はさらに高まっていることだろう。

ついにiPad miniも!

さて、この大量の新製品を順に要点、キモの部分にフォーカスしてご紹介しよう。

まずは、iPad mini。

iPad miniもついに、ホームボタンを持たない全画面型になった。これで、iPad Pro、iPad Air、iPad miniもこのタイプになったということで、残るはスタンダードラインのiPadだけということになる。

ディスプレイサイズは8.3インチ。2,266×1,488ピクセルで、326ppi。500ニト。

搭載チップセットは、あとで紹介するA15 Bionicの5GPUタイプ(iPhone 13 Proと同じ)。ポートはUSB-Cになり、電源ボタンで指紋認証するタイプのTouch IDを搭載。さらに、上下にステレオスピーカーを積んでいるので、iPad Proと同様横画面にしてもステレオで再生できる。

もちろん、Apple Pencilは第2世代対応。

カメラはf1.8の1,200万画素にアップデート。またインカメラは新しいiPad Proと同様の1,200万画素の122度視野角超広角タイプを搭載。ビデオ会議などで非常に便利に使えそうだ。ボディカラーはピンク、パープル、スターライト、スペースグレイの4色。64GBと256GBで、Wi-Fiと、セルラーモデルが5万9800円(税込)から。USの価格で、499ドルから……となったので、安い! と思ったが、日本での価格は内税表記となったこともあって、なかなか安く見えない。

ともあれ、コンパクトなminiを愛する人は多いから、この超高性能モデルのminiは、「即座に買う!」という人も多いだろう。

子供にも最適なiPad(第9世代)が劇的性能向上

スタンダードモデルのiPadもアップデートされ、第9世代となった。こちらは3万9800円(税込)と、なんとか3万円台に踏みとどまっている。学割が利用できる人なら3万6800円。子供たちにはぜひ使って欲しい製品である。

スタンダードモデルiPadは、現在10.2インチの大きなディスプレイを搭載しており、第9世代ではA13 Bionicを搭載し、最新のiPadOS 15と相まってNeural Engineを活用したテクノロジーを活用できる。

インカメラは、Proやminiと同様の1,200万画素の122度視野角超広角タイプを搭載し、センターフレーム活用可能。子供が学習のためにインカメラに向かって語りかけるような場面で、最適なフレーミングをしてくれそうだ。

ぬるりとした大画面化、20%拡大

Apple Watch Series 7は、外形寸法をほぼそのままに20%拡大したディスプレイを搭載。エッジ部分まで美しいグラフィック表現が可能となり、より美しさを増すとともに、表示できる情報量を増やした。

そういえば、ディスプレイが拡大するという情報だけを元に作った角張ったデザインのApple Watchのレンダリング画像が出回っていたが、あれはなんだったんだろう……。このぬるりとした形状こそが、やはりApple Watchらしい。

縁の部分を40%削減してディスプレイをエッジに寄せているという。ディスプレイ領域はSeries 3からすると50%増しているという。技術の進歩というのは素晴らしい。

また、常時点灯表示が70%も明るくなっているらしい。これは見やすそう。

前面クリスタルガラスも歴代最も丈夫で、WR50の耐水性能を持ち、さらに今回新たにIP6X等級の防塵性能を獲得。さらにタフになった。

画面領域の拡大は、さまざまなアプリで大きな差が出る。英文字ではディスプレイQWERTYキーボードを搭載するようだが、日本語はどうなるのだろうか?

ボディはチタン、ステンレス、アルミの3種類が用意される。

アルミボディでは、グリーン、ブルー、プロダクトレッド、スターライト、ミッドナイトの5色、ステンレスでは、シルバー、グラファイト、ゴールドの3色。チタンはナチュラルチタニウムとスペースブラックチタニウムの2色が用意される。

価格は、USでは399ドルからとなっているが、発売はこの秋からということで、日本円での価格はまだ発表されていない。今のSeries 6が4万7080円〜となっているので、そのあたりの価格になりそうだが。値上がりしなければいいけれど……。

Series 6はディスコンになりそうだが、SEとSeries 3は継続。アクティビティなどを記録してくれたりする基本仕様はどれも共通だが、ディスプレイサイズやセンサー機能などの違う3ラインナップ……ということになる。選び甲斐がある。

微妙に厚くなっているのに注意

さて、ようやくiPhoneの話にたどりついた(笑)

まず名称は、iPhone 13となった。忌み数である『13』を避けるのではないかと思ったが、そんなことはなかった。もはやキリスト教圏だけの製品ではないということなのかもしれない。

言及されなかったが、スペックを見ると全モデル0.25mmずつ厚くなっており、iPhone 12シリーズのケースが入るかどうかは分からない。0.25mmだと柔らかなケースは入るだろうが、ハードなケースは入らないだろう。どのみちカメラ部分が大型化されているので、入るかどうか迷うのはバンパーだけかもしれないが(筆者はバンパーユーザーなのだ……)。厚みはセラミックシールドの厚さが増したのか? それともバッテリーの厚さなのか、今のところ不明。

また、Face IDが内蔵されるノッチ部分は幅が20%小さくなっている。

変更点は、チップセットとカメラに集中している。

A15 Bionicは、5nmプロセスで作られており、2コアの高速CPUと4コアの高効率GPU、4コアのGPU、16コアのニューラルエンジンを搭載しており、高い処理能力を持ちそう。ただ、現在は発表れている話では「他のスマートフォンより最大○○%速い」という表現が多く、A14からどのぐらい速くなったのか定かではない。とはいえ、コントローラーやさまざまな部分が新規に開発されたという表記はあるし、ソフトウェア面でも最適化が進んだと思われるので、相応に速くなっていると思われるが。

とりわけ、Neural Engineを搭載しているのがiPhoneをはじめとするApple Silicon搭載機の大きなアドバンテージで、画像処理、動画処理、自然言語処理などにおいて、大きなアドバンテージを持つ。それがiPhoneのカメラ性能に大きく寄与しているのだ。

iPhone 13とiPhone 13 miniのカメラは、1,200万画素の広角と超広角のレンズを搭載。

120度の視野角を持つ超広角レンズは、f値2.4の5エレメントレンズ。焦点距離は13mm。

広角レンズは、1.7μmセンサーで、47%多くの光を集める。f値は1.6。焦点距離は26mmの7エレメント。そして、センサーシフト式の光学手ブレ補正を搭載している。

特徴的なシネマティックモードを活用すると、動画撮影中に主題に向けて自動的にフォーカスが移動する。このフォーカスの移動は、撮影後でも可能とのこと。アップルの公開している動画を見ていただければわかるが、本当に映画のような表現が可能だ。

77mmの望遠から、2cmまで寄ったマクロも撮れる、高性能カメラだ

さて、iPhone 13 Proと13 Pro Max。

こちらも、本体は0.15mm厚くなっているが、それ以外の外寸は変わらない。ボディカラーは新鮮なシエラブルー、シルバー、ゴールド、グラファイトの4色。シエラブルーは従来にない複雑な工程を経て彩色されているそうだ。

内部構造をチラリと見せてくれたが、iPhone 13 Pro/Pro MaxはやはりiPhone X以来のL字型のバッテリー搭載を継承しているようだ。おそらく2枚に分けたバッテリーのはずで、この方がチップセットにまとまったスペースを供給できるのだろう。

搭載チップはiPhone 13/13 miniと同じくA15 Bionic……と言いたいところだが、詳細スペックを見ると、GPU(図の右上)が5コアになっている。やぱりプロモデルの方が処理性能を高めねばならないからか、1コア多いのだ。

おそらく製造は一緒にやっていて、歩留まりの都合上GPUのコアがひとつ動作していないタイプのA15 Bionicを13/13 miniには搭載しているのかもしれない。

いずれにせよ、4コアでも性能に不足はないだろうし、多くの人にとって性能差は感じないと思うが。

搭載されるカメラは3基。ちなみに、従来モデルはPro Maxだけ65mmの望遠を搭載していたが、今回はProもPro Maxもカメラ周りは同じ仕様。機能面での違いは画面サイズだけとなった。

3連のカメラがグッと目立つ大型のカメラを搭載しただけあって、望遠レンズは77mm。26mmの広角と、13mmの超広角という組み合わせになって、逆に50mmあたりのスタンダードな焦点距離がなくなった。77mmのポートレート的な使い勝手のレンズを優先したということだろう。このあたり、意見の分かれる部分ではあると思う。

望遠レンズは26mmに対して約3倍の光学ズームとなる77mmでF値は2.8。6枚構成のレンズで、Focus Pixel、レンズシフト式の光学式手ブレ補正を搭載している。

12の時は、Proの光学と超広角は12とほぼ同仕様だったが、今回は広角も超広角もプロ仕様。

広角は26mmに、1.9μmのピクセル、F値は1.5、100%フォーカスピクセルで、7枚構成のレンズにセンサーシフト式の光学手ブレ補正。

超広角は13mmに、F値1.8mフォーカスピクセルで6枚構成のレンズとなっている。

要約すると、望遠がより望遠になって(ポートレートっぽい遠近感が演出しやすい)、広角も超広角もiPhone 13よりさらに明るいレンズを使って、より美しい絵が撮れるようになっているということだ。

13よりいいレンズ、Proとは同等ということで、カメラ性能に限って言えば、今回はiPhone 13 Proのメリットが大きいラインナップになっていると思う。

さらに、Proは超広角レンズで2cmまで寄れるマクロ撮影ができるようになった。マクロ機能はiPhone初。iPhoneの写真表現がさらに広がったといえるだろう。商品写真でも、食べ物写真でも、グッと素材に寄った面白い絵を狙えそうだ。

新しいPro専用のフォトグラフスタイル

Proには、フォトグラフスタイルという新機能が搭載される。

これは単純なフィルタではなくNeural Engineを使った高度な画像補正で、自分の好きなトーン、暖かみなどの設定を適用できる。写真全面的に適用されるのではなく、それぞれの撮影対象を解析して、それに合わせた補正が施されるので、従来とは違った、レタッチャーが写真の細部までちゃんと調整したような映像が得られるという。

iPhone 13 Proの写真は、従来iPhone写真をさらに大きく超えた写真表現が可能になりそうだ。

映像の世界でもiPhoneはさまざまなシーンで使われていて、ヘビーデューティな環境や、激しいアクションなどを含む映画の場合は、非常に役に立つカメラになりつつある。もはや、iPhoneのカメラはプロさえも映像表現で使えるデバイスになりつつあるのだ。

あなたが気になるのはどれ?

というわけで、駆け足でご紹介してきたが、多くの商品が一気に発表されたので、ひとつひとつを詳しくは紹介できていない。

特にiPhoneに関しては、激変したのがカメラ、映像周りということで、普段の使い勝手という意味では、フォームファクターも含めて、昨年モデルから大きく変わっているわけではない。そういう意味では、iPhoneも本当に熟成した商品になったものだと思う。

個人的には今回のiPhoneはiPhone 13 Proがお買い得というかアドバンテージがあると思う。Apple Watch Series 7も、iPad mini 6も欲しい。

このあとにまだ秋には新製品が控えているであろうということを考えると、どこまで資金を突っ込んでいいのかなかなか悩ましい……という人が多いのではないだろうか?

(村上タクタ)

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PROFILE

村上 タクタ

flick! / 編集長

村上 タクタ

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

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