iPad mini 6は、iPad mini 5ファンのハートを射ぬくことができるか?【先行レビュー】
- 2021年09月22日
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本体と画面サイズの微妙で特殊な違い
24日発売のiPad mini 第6世代(以下便宜上 iPad mini 6と表記するが、正式な製品名は単なるiPad mini)を、ひと足先に1週間ほどお借りできたので、その使い勝手のレポートをお届けする。今回は私も愛用するiPad mini 5と比較して、一番気になるそのサイズ感をお伝えしよう。
さて、左が現行iPad mini……つまり第5世代。右がiPad mini 6。
ボディカラーや壁紙の色が違うから分かりにくいが、簡単に言えば、外形はコンパクトなままなのに、ディスプレイは大きい。もうちょっと正確に言うと縦は大きくなって、左右の幅が狭くなった印象だ。
本体サイズでいえば、左側のiPad mini 5は、203.2×134.8×6.1mm。右のiPad mini 6は195.4×134.8×6.3mm。つまり数字上は本体の横幅は変わらず縦方向が短くなっている。
ディスプレイは同じ326ppiながら、左のiPad mini 5が2,048×1,536ピクセル、右のiPad mini 6が2,266×1,488ピクセル。こちらは、218ピクセル縦に長くなり、48ピクセル横幅は増しているということにある。面積は増えているが、横に細くなり、若干、縦長になっているというわけだ。
ちなみに、iPadの画面サイズは伝統的に左のiPad mini 5のように4:3だ。対して、iPad AirとProの11インチだけが、1:√2の白銀比、つまり1:1.4に近い比率だった。ところが、新しいiPad mini 6は、1:1.52というさらに縦長に、さらに特殊な比率になっている。これはちょっと不思議。
単に従来並みの本体サイズを維持しながら、ディスプレイの面積を最大化した結果なのかもしれないが、アップルのデザインには何か理由があるような気はする。
少し厚い?
本体は『0.2mm厚くなっている』という数値通り、エッジ部分の写真を撮ってもiPad mini 6の方が厚く見える。それどころか、触ってみても本当に厚く感じる。このへん人間の感覚の正確なところだ。わずかな厚みの違いも感じてしまう。少なくとも、以前ほど薄さを強調したデザインでないということだ。
本当に小さい
次にiPad Airと比べてみよう。
ご覧のようにサイズの差は歴然。この差は数値から想像していた以上だ。
重ねてみてもその差は明白だ。
Airと比べてさえこの差なのだから、Proの12.9などと比べると、さらに差は大きく感じる。つまりは、やはりiPad mini 6はかなり小さいのである。
iPadとしては、かなり特殊な縦横比
この違いは実際に使ってみても同様に強く感じる。
電子書籍読むには、文字を大きくして、横にするのが便利だった。縦では1行が長くて読みにくい。
他のiPadに比べて極端に縦横比の差が強調されているディスプレイも特徴のひとつと言えるだろう。
とてもコンパクトでも、『もっともパワフル』と言えるほど強力なCPU性能も特徴だ。iPad miniファンとしては、新しいiPad mini 6に注目せざるを得ないが、縦横比の差なども含めて、従来モデルとは少し色合いの違うモデルではある。
(村上タクタ)
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PROFILE
flick! / 編集長
村上 タクタ
デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。
デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。