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ピクミン ブルームで、花の種蒔くオジサンに

ポケモンGOに続く、Nianticの新作ゲーム

ピクミン ブルーム(Pikmin Bloom)というGPSゲームがローンチされた。

開発はあのポケモンGOや、Ingressなどを作ったNianticと、任天堂で、10月26日にオーストラリアとシンガポールでスタート。日本でも11月1日にプレイを始めることができるようになった。

ピクミン ブルーム
iOS
https://apps.apple.com/app/id1556357398
Android
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.nianticlabs.pikmin

Nianticといえば、Ingressで『GPSゲーム』というカテゴリーを確立した企業。大成功したポケモンGO、『ハリー・ポッター:魔法同盟』(ピクミン公開後に完結が告知された)など、いくつものメジャータイトルをリリースした企業。戸外に出る、歩く……ということをいかにゲームに、収益に繋げるかということに関して、もっとも深い理解と知見を持つ企業である。

もともと、ハードSF調だったIngressに対して、ポケモンGOは誰もが知っている巨大IPとのコラボで世界的大成功を収めた。誰もが遊べる敷居の低さも重要なポイントだった。今度のピクミンはさらに敷居が低く、ゲームに対する深い理解がなくても楽しめる。歩いている最中もほとんど操作しない。

花を蒔き散らしながら歩く

「ほとんど操作しなくて、楽しいの?」と疑問に思う方も多いと思うが、それが楽しいのである。

実は、筆者も仕事が忙しくて(これも仕事ではあるが)まだ、あまりプレイできていない。ちょっとコンビニに用事がある時や、駅前に買い物の用事で出かける時にちょっとオンにしているだけだ。しかし、それでも、なんとなく楽しい。

なんというか、ピクミン達を連れて、花の種を振りまきながら歩く。それだけで、なんとなく楽しい。いい歳したオジサンが、AR空間内とはいえ、街路に花を振りまきながら歩けるのである。そのイメージだけでなんとなく楽しい。

ピクミンという不思議なキャラクター

もともと、ピクミンというキャラクター自体は任天堂のゲームに登場したキャラクターだそうである。

小さくて、花瓶のようなカタチをしていて、カラフルで色ごとに少々プロポーションが違う。街を歩いた時に拾った苗を鉢に植えて、しばらく歩くと苗が生長する。十分に育ったところで、引っこ抜くとピクミンの誕生だ。

花の種を蒔きながら歩いているとピクミンが色々と拾ってきて、花のエキスを与えると「チューッ」と音を立てて吸って頭のてっぺんに花を咲かせる。そして、その花びらを集めて貯めて、それを振りまきながら歩くとまた街路に花が増え、ピクミンたちも生長する……というゲームだ。

こうやって文章で書いていると何が面白いのかさっぱり分からないと思う。でも、かわいいのか、不細工なのか、懐いているのか、そうでないのかよく分からないピクミンたちを連れ歩き、コミュニケーションを取っているとなんとなく面白いのである。

 

ピクミンのユルさが、GPSゲーム疲れにちょうどいい

一応、色違いのピクミンを集めるとか、アイテムを集めさせるとか、メダルを集めるとか、いろいろやることはあるようだが、基本的に筆者はピクミン達の動作がかわいくてやっている(笑)

GPSゲームって、腰を据えて散歩する時にやる場合もあるが、買い物や通勤などの移動時にプレイする人が多いだろう。となると、あまり複雑な操作が必要だったり、高いゲーム性に惹きつけられたりするとプレイが大変になる。

出かける前にちょっと触って、帰宅したらちょっと触るぐらいでプレイできるピクミンはちょうどいい。ヘビーデューティなGPSゲームに疲れたら、ゆるいゲームであるピクミンに癒されるといいと思う。

ヘビーデューティなエスカレートの方向に向かうのではなく、なんとなく操作する時に動作や音の面白さで惹きつけるというのが良くできている。設定して持ち歩けばいいから、他のGPSゲームやMilesなどと並行して遊ぶことができる。

ぜひ、一度プレイしてみていただきたい。

(村上タクタ)

(最新刊)
flick! digital 2021年11月号 Vol.121
https://peacs.net/magazines-books/flick-1077/
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PROFILE

村上 タクタ

flick! / 編集長

村上 タクタ

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

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