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Google Pixel 6/6 Proの翻訳機能はiPhoneユーザーから見ても羨ましい

スマホの性能競争は、機械学習専用チップの有無が争点に

前述した通り、Google Pixel 6/6 Proのキモは『Tensor』にある。

Google Pixel 6/6 Pro をiPhoneユーザーが試してみた

Google Pixel 6/6 Pro をiPhoneユーザーが試してみた

2021年11月10日

Androidは、基本的にはGoogleがOSを作り、SamsungやHUAWEIなどのスマホメーカーがハードウェアを作るという構造になっている。しかし、Googleがソフトウェア的に強化したい方向性を提案するために、自社で独自に開発販売しているのがGoogle Pixelシリーズだ。

そのPixel の6/6 Proで新たに搭載されたのがTensorというGoogle独自のチップ。これには、iPhone独自のチップセットであるAシリーズチップ(最新はiPhone 13シリーズに搭載されるA15 Bionic)のNeural Engineと同じく機械学習に特化した回路が組み込まれている。

人工知能! AI! と言ってしまうと話がややこしくなるが、従来の『if~then~eles』というようなロジックを人間が組み立てるルールベースのプログラミングではなく、大量の学習データを読み込ませることでコンピュータ自体が学習して認識、識別できるフィルターを作る処理で、画像認識や文字認識、音声認識に効果を発揮する。

簡単にいうと、従来のプログラミングでネコを判別しようとすると、胴体と頭部があって、四本足があって、目が二つこのぐらいの距離であって、全体にモフモフした毛に覆われていて……と細かい識別条件分けが必要だったが、今は大量のネコの写真を入力することで、ネコの画像的特徴を(人が理解できないカタチではあるが)抽出できる。その処理に特化して高速化できるようにした回路が、iPhoneのNeural Engineだったり、GoogleのTensorだったりするというわけだ。

実用的なGoogle Pixel 6/6 Proの翻訳機能

海外メディアのレポートによると、チップセットの性能としてはTensorの機械学習回路の処理能力は、Neural Engineに遠く及ばないらしいが、実装としてはかなり便利に使えるものになっている。

このあたり、チップセットの設計としては垂直統合型のビジネスを展開しているアップルが先行したが、学習データに関しては従来からGoogle翻訳や、Googleフォトなどで無料で学習データを大量に入手していたGoogleの方が先行するという構図で、興味深い。

たとえは、Google Pixel 6/6 Proでは、メッセージの中で翻訳を使うことができる。精度はかなりのもので、これを使えば、私のような英語が苦手な人でも海外の人と普通にメッセージをやりとりできる。

正直、この機能はiPhoneにも欲しい。メールやメッセージ、SNSや、ウェブのコメント欄など、すべての文字入力シーンでこの機能が使えたら、かなり便利なのではないだろうか?

なんと、音声通話でさえ翻訳してくれる。すごい。

(電話の向こうで英語で話してもらっているのを、音声認識して日本語に翻訳)

が、こちらの発話は翻訳してくれないので、一方通行。

「思ったことは言えるけど、ヒアリングが苦手」というような人なら、役に立つのだろうか? ホテルの予約など、あらかじめ用件が分かっていれば、例文をいくつか用意しておいて、チャレンジする際に助けにはなるかも。

通話音声の翻訳は、音質や雑音の少なさや発音によって、正しく認識されるかどうか、バラつきがあった。今のところは、今後に期待したい機能ということなるだろう。

Googleアシスタントの翻訳機能がとても便利

これは、iPhoneの翻訳アプリでも可能なことだが、Googleアシスタントの翻訳機能の、対面での発話の翻訳は、かなり実用的だ。

「OK Google,日本語から英語に翻訳して」と宣言してから話しかければいい。

直接スマホに聞かせられる環境であれば誤認識が少ない。正しく音声認識させるには、かなり音質が重要だということなのだろう。お互いにスマホの画面を見ながら対話できるし、誤訳してるっぽかったら、それも指摘できるし、身振り手振りや表情という情報も加わるから、こちらはかなり実用的。

相手が対話に協力的でさえあれば、かなりのレベルで意思疎通が可能だと思う。

また、当然のことながら、英語だけでなく、中国語、スペイン語、など他の言語との翻訳も可能。英語が得意な人にとっても、活用の余地がある。

海外への渡航が再開されたら、ぜひ使ってみたいものだ。

動画に字幕を付けることもできる

それだけではなく、見ている動画に字幕を付けることもできる。

試しに、筆者のYouTube動画に字幕を付けてみたが、これもまぁまぁ実用的なレベルで翻訳される(ホントは英語で話しているものを日本語にしたかったが、著作権的に問題なさそうなのが、自分のYouTubeだけだったw)。

Google Pixel 6/6 Proレベルの翻訳機能がAndroidの他の機種に装備されるのには、Tensorのような機械学習用チップを装備することが必要になるが、今後そういう端末が増えることを期待したい。

また、アップルもiPhoneの翻訳アプリの出来の良さを考えると、技術的に翻訳自体は可能なはず。メール、チャット、SNSなどの全般的な文字入力シーン、音声通話シーンにも、シームレスに翻訳機能を追加して欲しい。

次に海外取材に出かける時には、英語の不得手な筆者も、海外の人とより積極的にコミュニケーションを取る事が出来そうだ。

機械学習を使った画像編集がすごい——Google Pixel 6/6 Pro をiPhoneユーザーが試す2

機械学習を使った画像編集がすごい——Google Pixel 6/6 Pro をiPhoneユーザーが試す2

2021年11月10日

(村上タクタ)

(最新刊)
flick! digital 2021年11月号 Vol.121
https://peacs.net/magazines-books/flick-1077/
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PROFILE

村上 タクタ

flick! / 編集長

村上 タクタ

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

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