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第5世代 iPad Air は予想をはるかに越えた大物ルーキー【先行レビュー】

(本レビューは、3月18日の発売に先駆けて貸与を受けた第5世代 iPad Airを元に執筆している)

お買い得なiPad AirにもM1を搭載!

3月9日(日本時間)のApple Eventで発表された新製品の中で、事前の予想を大きく超えてきたのが、このiPad Airの第5世代(以下、iPad Air 5)だ。

外見としては、前モデルでiPad Proの11インチとほとんど同じオールスクリーンデザインに変更され、『性能的にはiPad Proにわずかに劣り、価格的には大幅に安い』という位置づけになったiPad Air。

iPad Air 4が、A14 Bionic搭載だったので、今回のモデルチェンジでは最新のA15 Bionicを搭載するだろうというのが大方の予想だったし、筆者もそう思っていた。しかし、実際にはiPad Air 5は、最上位モデルのiPad Proが先日搭載したばかりのM1チップを搭載となった。

MacBook Airや下位モデルのMacBook Pro、iMacやMac miniに搭載しているのと同じチップセットを、最廉価モデルで7万4800円(税込)というリーズナブルなiPad Airに搭載してくるとは思わなかった。これは驚きだ。

これだけで、iPad Airのお買い得度はさらに増した。

同仕様だと、iPad Proとの価格差は1万4000円

ストレージ容量は、64GBと256GBの2タイプのみ。このあたりが、2TBストレージモデルまでを用意するiPad Proと大きく異なる部分だ。そのせいもあってiPad Air 5は、もっとも高価な256GBのセルラーモデルで本体価格11万0800円(税込)。最上位モデルが30万円近くになるiPad Proに比べて、非常に安いと言っていい価格だろう。

とはいえ、iPad Proの11インチモデルも、256GBのセルラーモデルに揃えれば12万4800円(税込)。同一仕様での価格差は1万4000円ということになる。

0.1インチの液晶サイズの差と、0.2mmの薄さ。高速でレスポンスの良い画面表示を実現するProMotionテクノロジーとより薄くて強いガラス面、超広角カメラとLiDARの価格差が1万4000円ということだ。そう考えるとiPad Proも決して高くはない。

もちろん、単純に価格差だけの問題ではなく、スペースグレイ、スターライト、ピンク、パープル、ブルー……という新しいペールな5色の選択肢や、わずかに太く、厚い額縁が醸し出すよりカジュアルな雰囲気というのも選択の理由として大事なポイントだ。カラフルなiPad Airは、ユーザーをProより気楽で楽しい気分にしてくれるる。

筆者のところに取材機として届いたのはご覧のようなブルーのモデルだが、明る過ぎず、派手過ぎず、持ち物として優れた質感で、これもiPad Proにはない魅力だといえるだろう。

処理能力は現行iPad Pro 11インチと同等

M1搭載のパフォーマンスについては別途記事を書くが、処理能力としては現行のiPad Proとほぼ同性能に到達した。

前モデルのA14 Bionicはおろか、iPad miniに搭載された最新のA15 BIonicをさえはるかにしのぐM1チップは、このカジュアルな機体に、期待をはるかに上回る『超』のつく高性能を与えてくれている。

とはいえ、もう高性能過ぎて違いは分かりにくい。筆者が日常的に使っているレベルの作業であれば、A14 Bionicでも、M1と変わらないほど速い。差が出るのは、4K動画の編集や書き出し、3Dオブジェクトの加工など繰り返すような場合だろう。そうした作業をする人なら、M1搭載の恩恵は大きい。

省電力コアが4コア、高性能コアが2コアの従来のAシリーズチップに比べて、省電力コアも高性能コアも4コアを搭載、GPUも4コアから8コアへと倍化するM1の性能は圧倒的と言っていいほど違う。

インカメラの変更も時代にフィット

前面のカメラを従来の700万画素から、視野角122度、F2.4絞り、1200万画素で、センターフレーム対応のものに変更したのも大きな違い。

これでiPadの現行機種全モデルのインカメラがセンターフレーム対応の超広角レンズになった。MacBook Proや最新のStudio Displayに搭載されているのもそうだが、現在の社会情勢に対応し、クオリティの高いオンラインミーティングが可能なようにということだ。

アウトカメラは1200万画素で、変更はない。

ボディ中央のあるリキッドメタルによるアップルマークはボディカラーのアルマイトと同色に染められていて、非常に美しい。

本体下部にあるのは、キーボードを接続するためのスマートコネクター。

スマートキーボードや、マジックキーボードは基本的にiPad Proの11インチと同じものが用意される。

iPad AirにはFace IDは搭載されず、電源ボタン内蔵型のTouch IDとなっている。これは非常に便利なので、他のモデルでも採用されればいいのに……と思うが、基本的にはFace IDの方がセキュリティ性能は高いそうで、iPhoneなどは今後とも引き続きFace IDが使われることになりそうだ。

すべての仕事を超高速で、順調に

実際に使ってみると、その快適さには文句のつけようがない。

写真アプリ、ミュージック、PagesやNumbersなど一般的アプリを使ってみたが、何の引っ掛かりもなくすべての作業が順調だ。

それもそのはず、iPad Proに搭載してさえ十二分な性能だったM1チップを搭載しているのだから、性能に不足のあろうはずがない。液晶表示も美しいし、ステレオのオーディオの音質も良好。空間オーディオも楽しめるので、映画などの動画コンテンツを見るのも楽しい。

あえて無理やりiPad Proとの差に注目するとすれば、最大の違いはApple Pencilの描画速度の違いと、ガラス面の薄さの違いだろう。ほんのわずかな差なのだが、細かいハッチング(シュッシュと細かい線で陰影などをつける技法)を行うと、iPad Proの方がペン先に描画がスムーズについてくる感じがする。

わずかな違いで、そこに注意しないと気付かないが、毎日絵を描くマンガ家やイラストレーターの方はProを選んだ方がいいと思う。

またペン先と、液晶表示面の距離も、iPad>iPad mini=iPad Air>iPad Proという感じで、細かい描写をする時に、わずかにガラス面の厚さを感じる。こういった感覚性能の部分ではiPad Proに一日の長がある。

しかし、他のほとんどの部分で、少なくともiPad Proの11インチには追いついているので、ビジネス用途などであれば、iPad Airを選ばない理由はあまりない。価格を考えると、非常にお買い得なモデルだといえるだろう。

キーボードはiPad Pro 11インチと共用なのでカメラ穴が気になる

では、最後に、専用の周辺機器についても説明しておこう。

Apple Pencil(1万5950円)は、前モデルと同様に第2世代のものが使える。

Apple Pencil(第2世代)
https://www.apple.com/jp/shop/product/MU8F2J/A/apple-pencil%E7%AC%AC2%E4%B8%96%E4%BB%A3

スマートフォリオ(9800円)はそれぞれにフィットする色が用意されており、好みに応じて選ぶことができる。背面にマグネットでくっつく仕様なのだが、ご覧のように非常にスマートで、色味が美しい。

スマートフォリオ(iPad Air 第5世代用)
https://www.apple.com/jp/shop/product/MNA73FE/A/

そして、折り曲げることで、スタンドとして利用することができる。

Magic Keyboard
https://www.apple.com/jp/shop/product/MJQL3J/A/
Smart Keyboard Folio
https://www.apple.com/jp/shop/product/MXNK2J/A

Magic Keyboard(3万4980円)もSmart Keyboard Folio(2万1800円)も、iPad Pro 11インチモデルと共通のものを使うことができる。

ただし、少々残念なのが、カメラ穴部分はiPad Pro 11インチモデルと共通の仕様なので、大きな穴が残ってしまっていることだ。そうはいっても安い買い物ではないので、このアンマッチ感は残念。

スマートフォリオなら、iPad Airも専用モデルとして用意されているので、ピッタリとフィットする感じがする。

(村上タクタ)

 

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PROFILE

村上 タクタ

flick! / 編集長

村上 タクタ

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

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