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京都・八坂神社に登場した「茅の輪」をくぐって疫病退散!

地元では「祇園さん」とも呼ばれ親しまれる八坂神社は、日本三大祭のひとつ、祇園祭を行う格式高い神社。メインストリート・四条通の東端に位置する朱色の西楼門は、祇園エリアのランドマークにもなっています。この八坂神社で、現在世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスの収束を願って、季節外れの「茅(ち)の輪」が登場しています。

疫病退散・無病息災を願う日本古来の儀式、茅の輪くぐり

茅の輪とは、無病息災・疫病退散を願う儀式「茅の輪くぐり」に使われる、茅萱(ちがや)でできた大きな輪。無病息災を願いながら、左・右・左と8の字を描くように茅の輪を3回くぐります。全国各地の神社で行われていますが、八坂神社では毎年6月30日の「大祓式(おおはらえしき)」と、7月31日の「疫神社夏越祭」に茅の輪が設置され、祇園祭とともに夏の風物詩となっています。ですが今年は新型コロナウイルスの事態を受けて、例外的に3月初旬から設置されています。記録によると、これはかつてコレラが大流行した年の秋に設置された明治10(1877)年から、実に143年ぶりのことだそうです。

「大祓式」は、その年の1月から6月の罪や穢(けが)れを祓(はら)い、残り半年間の健康を願う儀式。各神社により「夏の大祓」など呼び方は異なりますが、京都では、毎年たくさんの方が各神社の茅の輪をくぐって健康を願い、暑気を払う氷に見立てた三角形のういろう生地に、邪気を払う小豆を乗せて蒸した「水無月」という和菓子をいただく風習があります。

そもそも7月1日から1ヶ月間に渡って行われる祇園祭も、1100年前に京都をはじめ全国各地で流行した疫病の除去を願って生まれた祭礼。平安京の禁苑(天皇のための庭園)にあった神泉苑に、当時の国の数66カ国にちなみ、66本の矛を立て、神を祀った「祇園御霊会(ぎおんごりょうえ)」が始まりです。

八坂神社の故事には「御祭神であるスサノヲノミコトが南海に旅をした際、蘇民将来(そみんしょうらい)という人物に、粟で作った食事で手厚くもてなされた。その真心に感銘を受けたスサノヲノミコトが、『「蘇民将来子孫也(そみんしょうらいのしそんなり)」と記した護符を持っていれば、疫病から免れる』と約束した」という伝説があり、祇園祭の最終日である7月31日に、蘇民将来が祀られている八坂神社の「疫神社」で、「疫神社夏越祭」が行われるようになりました。この行事では、疫神社の鳥居に設置された大茅の輪をくぐりながら災厄を祓い、「蘇民将来子孫也」の護符と粟餅を授かることができます(例年7月31日の場合)。

未曾有の事態への不安を取り除きたい、という思いを込めて

「八坂神社を参拝される方々の不安を取り除きたい、という思いから、今年は特別に茅の輪を出すことにしました」と八坂神社の神職さん。茅の輪をくぐって今回のウイルスに対する不安が少しでも和らげばと、今回は本殿そばと疫神社の両方同時に設置されています。茅の輪のそばには、儀式の由来や、茅の輪をくぐる際に「蘇民将来子孫也」と唱えること、8の字を描く順番の説明が掲げられているので、作法を知らなくても心配無用。

「蘇民将来子孫也」と唱えながら、健康を祈って

例年茅の輪は、5・6月に刈り取られた茅萱で作るので青々としていますが、今回は前年度から保管され、乾燥した状態のもの。そういった意味でも、現在設置されている茅の輪は珍しさもあり、偶然参拝に来られた方や、茅の輪を目指して参拝に来られた方が、心身の健康を祈っていかれるそうです。
設置期間は「新型コロナウイルスが収束するまで」だそうですが、神職さんが「いち早い収束を願っています」と繰り返された想いは、世界中の人も抱いている想い。今は冷静に心を落ち着かせ、疫病が退散したら、ぜひお礼参りに足を運んでみてはいかがですか?

八坂神社

京都市東山区祇園町北側625番地
Tel. 075−561-6155(9:00〜17:00)
http://www.yasaka-jinja.or.jp

 

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