
名車の系譜 Vol.2 ポルシェ911編

Lightning 編集部
- 2017年06月15日
PORSCHE 911
半世紀以上続くフラット6搭載のスポーツカー。
1964~
911 (901型)
ボディ全幅が狭いことからナローと呼ばれる初代モデル。
創始者であるフェルディナント・ポルシェ博士が設計したフォルクスワーゲン・ビートルのコンポーネンツを流用してスタートした356 シリーズ。その後継モデルとして’60年代初頭から開発を進めた。’63年にフランクフルトモーターショーで発表された新型車が、その後半世紀以上生産を続けることとなる911だ。
フランクフルトショー翌年の’64年から販売を開始。初期のモデルは全幅も1700㎜以下で、フェンダーフレアもほとんどないことから、「ナロー」ポルシェと呼ばれる。開発コードは901だが、真ん中に0を挟んだ3桁の数字全てをプジョーが商標登録していたため、911という車名となった。そのため型式上は901型となる。またビッグバンパー時代になっても、NAモデルは’77年まで引き続き901型となる
1974~
911 (930型)
アメリカの法規で5マイルバンパーを装着したモデル。
’74年モデルよりバンパーが大型化された通称「ビッグバンパー」が登場する。ポルシェ史上初のターボモデル登場は’75年。ところが前述の通りNAモデルは引き続き901型となるため、厳密には930型は’75年からということとなる。排気量は徐々に拡大し、最終的には3.3リッターまで排気量も拡大され、急激にハイパワー化が進む
1989~
911 (964型)
外観はそのままにほとんどのパーツを一新。
’89年に登場した964型は、959で培った技術を用いて4WDモデルのカレラ4からスタート。リア駆動のカレラ2は1年遅れて登場した。その他パワーステアリングやABS、さらにティプトロニックと呼ばれるマニュアルモード付きATなど、新技術も数多く導入された。エンジンの排気量も3.8リッターまで拡大された
1993~
911 (993型)
初めてシルエットが変更された空冷最終モデル。
リアに初となるマルチリンクサスペンションを導入し、リアフェンダーも964 型より拡幅。キャビンこそ同形状ながら、フロントフェンダーの形状やヘッドライトの傾斜角などが変更となり、初めて全体のシルエットが変わることとなった。エンジンの改良も進み、ついにターボモデルは400馬力を超えるパワーを有する
1997~
911 (996型)
エンジンが水冷化され、911史上初の大幅モデルチェンジ。
長い911史上、初めて本格的なモデルチェンジが行われた’97年デビューの996型。エンジンはついに水冷化され、ボディも大型化。フロントウインドーも5度傾斜角を増加し、空気抵抗も改善。エンジンはDOHC化され、水冷化によってパワーアップを果たしている。独特なデザインのヘッドライトには賛否両論あった
2004~
911 (997型)
996型の不評を受け、再び丸いヘッドライトに。
’04年発売の997型は、シャシーこそ996と共通ながら、ボディ剛性を大幅にアップし、実に80%異常の部品を刷新。不評だったヘッドライトは従来の丸型が復活。さらに’08年からは新設計の直噴型エンジンを採用し、PDKと呼ばれるデュアルクラッチトランスミッションを採用する
2011~
911 (991型)
軽量素材を積極的に導入し軽量化を実現。
ボディ外板にアルミニウムが多用され、997型に対して60㎏の軽量化と剛性アップを実現。再びフロントガラスの傾斜角が寝かされたデザインも特徴。ボディサイズはほとんど変わらないものの、ホイールベースは100㎜延長され、フロントのトレッドも拡大されている
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ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
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