フライトジャケットは機能美を追及した、アウターの最高傑作だ!

フライトジャケットの根源は機能美だ

フライトジャケットはその名のとおり、飛行機のパイロットが着るものとして作られた。もちろん、それは一般のパイロットではなく、戦争で闘う軍のパイロットが着るためのもの。我々がファッションとして取り入れているのは主に、米軍のものがモチーフとなっているが、アメリカ以外の世界各国の軍もまた、威信にかけてフライトジャケットに最新技術を投入してきた。

そんなフライトジャケット。やはり魅力は、意図したものではないからこそのデザイン性。機能性を求めた結果としてのデザインは、やはり男心に響くものだ。

もしフライトジャケットをこれから買うのであれば、まずはそれぞれのジャケットが誕生した時代背景と求められた機能性を知っておきたい。押さえておきたい代表的なフライトジャケットを紹介する。

1.Intermediate Zone (摂氏マイナス10℃~10℃) 【米海軍】

G-1は米海軍のフライトジャケットの代表格。1930年代のM-422に始まり、その系譜はAN-6552、1940年代初めにAN-J-3Aとなり、1947年に「55J14」のスペックナンバーを持つ初代G-1 が誕生した。その後は細かな仕様変更はあったが、デザインは大きく変わることなく、1980年代までずっと採用されていた。

 

AN-J-3A・・・AN とは「ARMY / NAVY」の略で、陸軍航空軍と海軍の共用だったことを示す。ライバル関係にあった両者だが、物資不足からこのようなAN 品番が存在した。

 

G-1・・・1947年に誕生した初代G-1である「SPEC.55J14」の後継として、1950年代初期に誕生した「MIL-J-7823」。その完成度の高さから、細かな仕様変更をしながら7823A~7823E と1980 年代まで作られていた。

2.Intermediate Zone 【米陸軍航空隊/米空軍】

最も馴染み深いフライトジャケット・MA-1。これは米空軍が制定したの。1943年にその祖先となるB-10が採用され、すぐにB-15に変更。B-15Aまではコットン素材だったが、B-15Bからナイロンになり、細かな仕様変更を経てMA-1へと進化した。

B-10・・・主にA-2 のコントラクターとして知られるラフウエア社製のB-10を実名で復刻したもの。B-6 の後継モデルとして、1943 年に誕生。コットンシェルにムートン襟、アルパカ&ウールパイルのライニングが施される。

B-15・・・B-10 に改良を加えたB-15シリーズの原点。中心から右にオフセットしたファスナーが特徴で、この仕様はB-15Bまで受け継がれる。こちらはバズリクソンズ20周年限定品で、ブランド誕生のきっかけとなった初代モデル。

B-15C A.F.Blue・・・エアフォースブルーのナイロンシェルが特徴のCタイプ。米空軍の第6147 戦術統制飛行隊のスコードロンが左胸に付属。実は1954 年2 月、日本に新婚旅行中だったマリリン・モンローは、突然韓国に駐留していた米軍を慰問。その時彼女もこれを着た。

B-15C Olive[Modified]・・・大戦後、ジェット機の投入によってパイロットのヘルメットが大型化。それにより動きの妨げになるムートン襟を取り外し仕様変更されたのが、この「モディファイ」と呼ばれるモデル。元々の黒ラベルの上から白い改修ラベルが付く。

 

MA-1・・・1950 年代後半に登場したMA-1初代モデルである「MIL-J-8279」。ライオン・ユニフォーム社の実名復刻で、第50 爆撃戦闘航空団のスコードロンパッチと少佐階級章が付く。右腕には最小単位の編成ユニットを示すフライトパッチも付属。

3.Light Zone (摂氏10℃~30℃) 【米陸軍航空隊/米空軍】

MA-1 と似た容姿で間違いやすいのがL-2B。大きな違いはゾーンタイプにあり、こちらは10℃~ 30℃対応なので、中にウールパイルが施れていないのが特徴。1920 年代後半にフライトジャケットとして初めて制式採用されたA-1 は、まだ仕様が統一されておらず、1931 年になって初めて統一仕様のA-2 が誕生。1945年にナイロン素材を使ったL-2 に変更となり、L-2A、L-2Bへと変化した。

A-1・・・1927 年に米軍が初めて採用したフライトジャケットであるA-1。特徴はリブのスタンドカラーとフロントがボタン留めであること。フラップポケットは後のA-2 に引き継がれた。こちらはウィリアムギブソンコレクションのA-1 で、素材をレザーからウールにアレンジ。

A-2・・・レザー製のフライトジャケットを代表するモデルとして、広く知られるA-2。中でも人気のあるラフウエア社の1942 年契約の3 番目となるモデルを、イタリア産のホースハイドで仕立てた。アニリン仕上げなので素晴らしい経年変化を期待しよう。

 

L-2・・・実はL-2 がA-2 の後継モデルであるということを知らない人は意外と多い。こちらは、アメリカンパッド&テキスタイル社のモデルを実名復刻したもの。第323 爆撃戦闘航空団のもので、右胸には第454爆撃戦闘飛行隊章も付く。

 

L-2A・・・スーペリア・トグス社製のモデルを実名復刻したもの。N-2、N-3 と同じく、L-2 シリーズもエアフォースブルーはA タイプとなる。昨今のネイビーブームの中では、このL-2A が最も取っ付きやすいのでは?

L-2B・・・MA-1と間違う方も多いL-2B。細かな仕様の違いは多数あるが、大きいのはウールパイルが施されていないこと。よってサラッとスウィングトップ感覚で着用できる。

(出展:『Lightning別冊 街のミリタリースタイル』)

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ADちゃん

Lightning編集部

ADちゃん

スケートカルチャーシーンでは実は名の知れた存在で、社内に隠れファンが多数いるほど。だが普段はそんな雰囲気はまったく醸し出していないため、ただの笑顔のステキなお兄さんと思われている。ミリタリーについても、モヒカン小川に並ぶ知識の持ち主

スケートカルチャーシーンでは実は名の知れた存在で、社内に隠れファンが多数いるほど。だが普段はそんな雰囲気はまったく醸し出していないため、ただの笑顔のステキなお兄さんと思われている。ミリタリーについても、モヒカン小川に並ぶ知識の持ち主

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