
革ジャンの手入れ・カビ取り方法・洗濯クリーニング……エマージェンシー術を徹底解説!

モヒカン小川
- 2019年09月08日
言わずもがな、革ジャンにとっていちばん重要なのは「日々の愛情」。出来るだけ着てあげる。日頃からメインテナンスを心掛ける。保管にも気を使う……。でも、日常の忙しさにかまけて、実行できていない人も多いのでは? ここでは、一般の革ジャンユーザーにありがちな“革ジャンの緊急事態”の対処法を伝授する。ただし、これはあくまで応急処置。緊急事態にならないよう、日頃から、自分の革ジャンに愛情を注いでやってほしい。
1.カビが生えてしまったときの【カビ取り方法】
革ジャンを着ようと思い、久々に出してみたらカビだらけ……。そんなことになったら目も当てられない。カビの原因の多くは、皮脂汚れと湿気。表面は大丈夫でも、ポケットの中はカビだらけなんてことも。そんな時は、カビ除去剤入りのスプレーとウエスを使って対処しよう。
うっすら白いカビが浮いてしまったポケット部。このままでは着られない……
1.まずはカビ用ミストスプレーでふき取る!

2.ウエスや歯ブラシでカビを除去!

2.突然の雨でびしょ濡れに……【水濡れケア方法】
突然の雨でジャケットがびしょ濡れに……そんな時は焦らずにまずは水分をタオルで拭き取り、陰干しして乾かしていく。乾燥機やドライヤーは厳禁。ポイントは、完全に乾ききる前に、全体に万遍なくオイルを入れてあげること。これを忘れると革がパリパリになってしまうぞ。

1.急いでウエスで水分を拭き取る。
まずはとにかく水分をウエスで拭き取ること。内側に新聞紙などを入れておくと乾燥が早く、型崩れも防げる。
2.陰干しする。
乾かすときは陰干しで。プロは写真のようなサーキュレーターで送風して乾かしていく。
3.どうにもならない時は、プロに。【洗濯クリーニング】
全体的に白いカビが浮き、油脂分も飛んでしまったかわいそうな状態。こうなったら、自力で復活させるのは至難のワザ。今回は、革専門クリーニング「リフレザー」にお願いした。
1.さすがプロ! 初期状態を撮影。
元のレザーの状態を事細かく写真で撮影。さらに職人が目で見た状態を手書きでカルテ作成も行う。これは施工前後のチェックにも使用される。
2.専用洗剤で洗濯!
専用の溶剤が溶かされた洗濯機の中にレザーを投入。何度も試行錯誤を繰り返して編み出したオリジナルレシピを使っているので安心だ。
3.ブラシでこする。
さらにブラシなどを使って頑固な汚れを取る。職人の手による絶妙な力加減で、革を傷つけることなくきれいにしていく。熟練した職人が1点ずつ、そのコンディションを見分けながら、専用の洗剤を使って手洗いする。
4.自然乾燥。
じっくりと乾燥していく。サーキュレーターで送風する。
5.オイルアップで仕上げる。
乾燥後に最終点検を行い、問題なければオイルアップで仕上げる。ライニングのシワもアイロンで伸ばすなど、裏地にもしっかりとケアしてくれる。
6.見違えるように! 完成!
カビだらけだったレザージャケットが、新品のように生まれ変わった。臭いもかなり軽減されているので、これでまた気持ちよく使えるはず。ちなみにレザージャケットの丸洗いは6420円~。
最後のクリーニングはブロの技であり、専用の洗剤を使用している。ここまでなってしまった場合は、自分でやらずにプロに任せるのが正解。日々のメンテナンスを徹底して、そうならないように気を付けよう。
【DATA】
リフレザー
http://www.refleather.com/
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(出典/「やりこみノート 革ジャン」)
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PROFILE

Lightning / 編集者
モヒカン小川
幼少期の革ジャンとの出会いをきっかけにアメカジファッションにハマる。特にレザー、ミリタリーの知識は編集部随一を誇り、革ジャンについては業界でも知られた存在である。トレードマークのモヒカンは、やめ時を見失っているらしい
幼少期の革ジャンとの出会いをきっかけにアメカジファッションにハマる。特にレザー、ミリタリーの知識は編集部随一を誇り、革ジャンについては業界でも知られた存在である。トレードマークのモヒカンは、やめ時を見失っているらしい