オフロードに特化したバイク「VMX(ヴィンテージモトクロス)」って何だ?

ボバーやスクランブラーには劣るものの、認知度が高まりつつある「VMX」。VMXとはヴィンテージモトクロスの略だ。ヴィンテージをもとにカスタムを施すため、なかなか目にする機会は多くないが、バイク好きなら気になるモデルだろう。「VMX」の代表的なモデルや特徴を知って、よりバイク知識を深めよう。

「VMX」カスタムで人気のモデルとは?

レースにおいて「VMX」として呼べるものはリアサスがツインショックのもの。80年代から一般化するモノサスを搭載したモデルはヴィンテージとは区別される。そういった違いもあれば、さらに、スクランブラーとの線引きが難しいという点もあるが、数も多くないので代表的なモデルを紹介する。

YAMAHA XT500

荒れた路面でも操作性が高い21インチのフロントホイールを装着し、ショックを吸収する長めのサスペンションを装備した車両で、1976年に発売された。ヤマハの名車SRの母体である。

1979 HONDA XL250S

市販車では初となる23インチの特大フロントホイールを装備した車両で、1978年発売に発売された。

1976 HONDA XL350

1972年に4ストロークエンジンを搭載したデュアルパーパスモデルとしてリリースされたXLシリーズは、今も根強い人気を誇る名車。ダートレースが盛り上がっていた海外でもヒットし、これはアメリカ輸出されていたXL350。

「VMX」唯一無二の“特徴”を、名車でチェックしよう!

ヴィンテージがベースのモデルなだけあって、詳しく知りたいなら下手なバイクは参考にできない。そこで、1998年に創業以来、旧きよきアメリカのオフロードスタイルを提案してきたカスタムショップの名店「エム&エムズ モーターサイクル」の車両「1975 BULTACO FRONTERA」を参考にチェックしていこう。

1975 BULTACO FRONTERA

問い合わせ / M&M’s motorcycle TEL046-207-7059

かつてスペインに存在し2ストロークのバイクブランドであるブルタコ。同社の最大排気量の370ccを誇るフロンテラ。本来は樹脂パーツの多いエンデューロよりのスタイリングだが、タンクやフェンダーなどを変更しVMXらしい佇まいに。

フロントフェンダーはもともと樹脂製が付いていたが、アルミフェンダーに変更。これだけでもグッとVMXらしい雰囲気に仕上がるのだ。

ハンドルはブレース付きのオフロードならではの仕様。レーサーだけにグリップ&レバーのみのシンプルなハンドルまわり。

オリジナルは軽量なFRP製のタンクだが、VMXスタイリングを強調するべく鉄製のタンクに変更。モノトーンで塗り分けた塗装も秀逸。

リアのフェンダーもリブ付きのタイプに変更しクラシカルなルックスを演出。さりげなく貼られたチャンピオンプラグのステッカーが◎。

「VMXラバー」の愛車をチェック!

もともと「VMX」レースは海外で盛んに行なわれていた。しかし、カスタムのベース車は日本製のものが多い。すなわち、「VMX」に関して日本人は欧米に全く劣っていないということ。国内だけでなく、ヨーロッパのバイカーのスナップもチェックしながら、「VMX」を比較してみるのも面白い。

1976 YAMAHA XT500 / 中沢ヨシオさん

オーナーの体格に合わせてハンドルを変更している程度で、ほぼオリジナルで国内仕様のXT500。「大きなウィンカーやテールライトもお気に入り。できる限りオリジナルのままで乗り続けるつもりです」

1976 HONDA XL350 / 4オーナー 櫻井慶樹さん

新世代バイカーとして注目されている櫻井さんの愛車はホンダXL350。どこか力の抜けた飄々としたキャラクターに、クラシックながらもスタイリッシュさを兼ね備えたXL350がマッチしている。「旧車のハーレーにも乗っているからこそ、XL350のようなVMXは気張らないで乗れる魅力があります」

1979 HONDA XL250S / デウス エクス マキナ 吉田佳照さん

デウス エクス マキナ原宿の名物バリスタである吉田さんの愛車はホンダXL250S。市販車では初となる23インチの特大フロントホイールを装備したモデル。エンジンやフォーク、フェンダーなどにしっかりと手を入れている。オリジナルの良さを活かしつつも、味のあるタンクなどでデウスらしい軽快かつ力の抜けた印象に。

1980 YAMAHA XT500 / オスカル・ポレスさん

日本でも近年のヴィンテージオフロードブームで絶大な人気を誇るXT500。そんな人気車をフルストックの状態で乗るオスカルさん。「クラシカルなデザインが好きだから、どこもカスタムする場所はないよ」と語る。

「VMX」に似合うヘルメットはこれだ!

東京・江戸川区に拠点を構えるティーティー・アンド・カンパニー(以下TT&CO.)は、ヴィンテージのスタイルを忠実に復刻するヘルメットブランド。ヴィンテージのヘルメットは現代とは安全基準が異なるため帽体が小さい。しかし現代の安全規格であるSGやDOTを取得してヘルメットを作ると帽体が大きくなりがち。しかしTT&CO.のプロダクツは、それらの規格に適合させながらも限りなくコンパクトに作っているのが最大の特徴。そのため、まさにヴィンテージのような佇まいになっているというわけだ。

TOECUTTER

 

問い合わせ / TT&CO. JAPAN TEL03-6638-8698

そんな同ブランドのラインナップの中でも最も注目度が高いのがオフロード系のフルフェイスヘルメットの元祖といわれるスタイルを忠実に復刻したのが「TOECUTTER」。70年代らしいデザインはもちろんのこと、カラーリングも当時らしいラインナップとなっているため、スクランブラーやVMXの世界観にマッチするデザインというわけなのだ。

いかがでしたか? ヴィンテージ車はメインテナンスなど難点が多いですが、それも含めて愛着が涌くという面白みがあります。現行車もいいですが、ヴィンテージを自分好みの「VMX」カスタムにするのも楽しいですよ!

(出典:「別冊Lightning BIKERS SNAP」「別冊Lightning VINTAGE MOTORCYCLES」「別冊Lightning VINTAGE BIKE FILE」)

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サカサモト

Lightning編集部

サカサモト

編集部のなんでも屋。CLUB HARLEY→Lightning→2nd、そして再びLightning編集部へ移籍。結果クルマ、バイク、古着などオールラウンダー編集者に。ニックネームは、スキンヘッドにヒゲ面をいう「逆さ絵」のような顔に由来する

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