【都築有夢路】日本人女子を引っ張るトップランナー|オリンピック サーフィン

NALU 編集部
- 2021年07月18日
確固たる自信をもってオリンピックの舞台へ
都筑有夢路のドライブの効いたサーフィンは、女子サーフィンの中で眩いばかりの光を放っていた。男子サーファーでさえ一目を置く体重の乗ったライディングスタイル。そこには一切のごまかしはなかった。しかしながら、側から見ていてもわかる明らかな課題があった。それはサーフィンにとって大事な要素の一つである「波に合わせて乗る」ということ。有夢路が見せるターンの一つ一つには素晴らしいクオリティがあったにもかかわらず、正しいマニューバーを正しいセクションで仕掛けることができない。以前の有夢路はそんな印象だった。
photo: Kimiro Kondo
その傾向がはっきりと変わったのは2019年だ。4月下旬から5月上旬にかけて行われたQS1,000の一宮千葉オープンで優勝を果たして勢いに乗ると、同年9月、スペインで開催されたアバンカ・ガリシアクラシック・サーフプロでも勝利。この大会は最もグレードの高い10,000ポイントのイベントで、CT選手も参加していた。そんな中での優勝は有夢路に確固たる自信を植え付けることになった。
photo: Pedro Gomes
有夢路のこの飛躍は、自分のことをより深く理解し、自身の環境を整えた結果だろう。それによって2019年のQSランキングを8位とし、チャンピオンのカリッサ・ムーアがツアーからの一時離脱を表明する幸運も重なって、日本人女子として初のCT入りを決めたのだ。残念ながら2020年はCTが開催されなかったため、オリンピックの出場権獲得にこの年は必要な条件を満たすことはできなかったが、それでも若手の成長が著しい日本人女子サーファーにおいて、一歩リードする存在になったのは確か。
photo: Pedro Gomes
そして2021年6月、「ISAワールドサーフィンゲームス」で東京オリンピックの出場資格を得たのだ。自信という最大の武器を身につけた有夢路はオリンピックではどんな戦い見せてくれるのか。
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NALU 編集部
テーマは「THE ART OF SURFING」。波との出会いは一期一会。そんな儚くも美しい波を心から愛するサーファーたちの、心揺さぶる会心のフォトが満載のサーフマガジン。
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