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サーフィンを止めるな/サーファーからのメッセージ(小野塚智之編)

今、世界は未曾有の変革期を迎えている。Covid-19という未知なるウイルスによって誰もが 経験したことのない自粛生活を強いられ、経済は停滞し、海に入ることさえ煙たがれるこの世の中を、誰が一体予測できたことだろう。これからのサーフシーンはどうなって行くのか。
この大きく時代が変わるその瞬間に、サーファー達は何を想い何を願ったのか。
その断片を切り取り、後世に残すためにこの特集は企画された。
『THE VOICE-サーフィンをとめるな。』
リアルなサーファー達の声をここに贈りたい。
◎出典: NALU(ナルー)no.117_2020年7月号

多方面に影響を与えるオノゲ

この騒ぎが起こり始めていた年明けまもない頃、自分は友人達とGOLDCOASTに滞在していた。何度も繰り返し同じ波の割れるポイントの前で、コーヒーを飲みながらこのCovid-19について話していた。謎多きウイルスCovid-19。その頃から医師の友人はこの未知のウイルスのために、世界中が大きな騒ぎになると心配していたのを思い出す。
海外滞在中に今までに経験した事の無いウイルス蔓延への恐怖が報じられて、渡航禁止という事態にまでになる切迫した状況となるには、さほど時間は掛からなかった。伝えられる日本政府の対応よりも、自分達が日本に帰る頃のオーストラリア行政の動きはシリアスで、バイロンベイではまだ感染者0人のうちに、街の飲食店やショップは全てクローズするという状況だった。
日本ではまだ感染者、死者ともに毎年流行るインフルエンザほどでは無い様だったが、医療従事者達の苦悩は想像の超えたものだったらしい。迫り来るパンデミックの恐怖。そして瞬く間に世界では、アメリカ160万人、ロシア30万人、ブラジル30万人、イギリス25万人、スペイン23万人と、日を追うごとに世界中で感染者が増え続け、蔓延する事態となってしまった。アメリカではベトナム戦争を超える死者数となり、更に南米、アフリカに関してはまだこれからが感染のピークとなる。
今このコラムを書いている5月下旬現在、日本は中途半端な緊急事態宣言は発令されていたものの強制的なものでは無く、不要不急の外出自粛要請に留まっていた。そんな中で、日本人の生活文化、生活習慣、食生活、日本人のモラル・マナーのお陰で、もう既に関東1都3県を除き緊急事態宣言は解除され来週にも全国で解除される。海外のようなロックダウンではなく、この自粛のみで、この速さで、ひとまずの終息を迎えられたことは本当に誇らしく思う。

この経験は悪い事ばかりじゃない

しかしながらテレビの報道では気の緩みから第二波が来る心配をニュースで連呼している毎日だ。相手は未知のウイルスだから時間はかかるだろうが、きっと特効薬も出来て、ウイルスは世界中に広がり、最終的には集団免疫を獲得して終息を迎えるのだろう。これまでの人類の歴史を振り返ってみてもいずれはそうなる。そして再び世界中が活気を取り戻すだろう。
でも、きっとこの事をキッカケに変わる事も多いはずだし、そろそろ変わらなければいけないんだとも思っている。例えば仕事、生活リズム、食生活、家族との時間の過ごし方や会話など、考え直すきっかけになった人も少なくないはずだ。
我が家の子供達も、ホームスクール疑似体験生活にもすっかり馴染み満足気味だ。経験した事の無い事を経験すると、新しい事に挑戦したりに気づいたり出来るものだ。悪い事ばかりじゃ無い。
photo: Pedro Gomes

自身が暮らす千葉のビーチ事情

これからのSurfing lifeはどうなっていくのだろう。実際このCovid-19禍の中、自分の住んでいる千葉のビーチでも自粛モードが続いている。と言っても、自分の家の近所は週末になると他県からのサーファーであふれていた。
こんな時だしわざわざ県を跨いでまでの、不要不急の外出は出来る事ならしない方がいいと思ったが、個人的には徹底して食べ物と飲み物持参で、どこにも寄らずに人の入っていないポイントを選んで、人と会わずに帰るくらいのソーシャル・ディスタンスが出来れば良いんじゃないかとも思っていた。
幸いにもこの街では陽性者三人。その数が増える事なく推移しもうすぐ宣言も解除される。今までこの街に漂い続けていた、“俺も出来ないんだからお前もヤメロ”みたいな理屈は、自分にはあまり理解できない。自分は今までも、そしてこれからも、何が自分にとってもみんなにとっても最善な方法なのかしっかりと考え、答えを出し、行動しようと思っている。誰かに指示され、疑問にも、不安にもならずに、盲目的にその言葉を受け入れてしまうような、考えることを放棄してしまうような世の中にだけはしたくない。

カルチャーとしてサーフィンを捉えるから思うこと

このCovid-19の出来事で個人的Surfing lifeの何が変わったっていうと、先ず飛行機を使った海外への渡航が当面の間出来ない事、後は人と会ったり、外食したり、BBQしたりって言うのが無くなった。後は子供が毎日、朝から晩まで家に居る事くらいで、さほど変わらない生活をしている。
もう何十年もサーフィンと密な生活をしてきているから、朝ウネリの方向、風向き、強さをチェックし、気象予報で自分の生活の予定が決まる。Covid-19渦で正直自分のSurfing lifeに影響したのは、ほんの少しの間サーフィンがやりずらくなった事くらいだ。自分にとってサーフィンってものは、気持ちがいいって事が大前提だから、スポーツ的な捉え方は二の次で、気が乗らなければサーフする事はない。

考えるのを放棄してしまうような世の中にだけはしたくない

これからもきっと誰のせいでも無く世界で起こる自然災害を避ける事は出来ない。東日本大震災の時の教訓もある。あの時の事は忘れない。自分の身は自分で守らなくてはいけない。何十万年前から繰り返されて今の地球がある。みんなどの時代も乗り越えてきたんだ。だから絶対に今回も乗り越えられる。だからきっとサーファーはまたこのCovid-19も克服しサーフトリップに出かけるのだ。この先もきっとまだ色々なウイルスや災害なんかを経験しながら、その都度、感じ、考えて行動するっていう、至ってシンプルだが自分の身を守る術を学んで行くのだと思う。
そんな事を今回Covid-19の経験で再確認した。この先、日本にマラリアや他のウイルスが流行するときがきっとある。その時の為にも今まで以上にSurfing lifeを深めようと思う。波に立ち向かえる体づくり、免疫力が下がらないバランスの取れた食生活、常に平常で居られるメンタリティー。Surfing lifeを続け楽しむには全てが必要だ。かぶれている訳ではなく、もう4世代に渡って繋がるような文化なのだ。このカルチャーって遊び心強めだが、サーフィンし続ける身体、時間、メンタル、全てが適当では維持することは出来ない。だからこれからの時代に適応していく為にも、更にSurfing lifeを充実させたいと思っている。
photo: Kenyu

出典

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NALU 編集部

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テーマは「THE ART OF SURFING」。波との出会いは一期一会。そんな儚くも美しい波を心から愛するサーファーたちの、心揺さぶる会心のフォトが満載のサーフマガジン。

NALU 編集部の記事一覧

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