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サーフィンを止めるな/サーファーからのメッセージ(ロブ・マチャド編)

今、世界は未曾有の変革期を迎えている。Covid-19という未知なるウイルスによって誰もが 経験したことのない自粛生活を強いられ、経済は停滞し、海に入ることさえ煙たがれるこの世の中を、誰が一体予測できたことだろう。これからのサーフシーンはどうなって行くのか。
この大きく時代が変わるその瞬間に、サーファー達は何を想い何を願ったのか。
その断片を切り取り、後世に残すためにこの特集は企画された。
『THE VOICE-サーフィンをとめるな。』
リアルなサーファー達の声をここに贈りたい。
◎出典: NALU(ナルー)no.117_2020年7月号

日本出身のフォトグラファーRIP ZINGERが見るロブの日々

コロナウィルスの影響で先行きが怪しまれた時点で世界中で起きたパニックショッピング。アメリカではトイレットペーパーが完売し棚から姿を消すと同時に、拳銃屋さんに長蛇の列が出現した。
ビーチがクローズされた瞬間からロブは『サーフィンに行きたい』という気持ちを閉ざしたように感じられた。
サーフィンすることで飯を食卓に並べるプロサーファーであるロブにとって、サーフィンができないということはストレス解消や現実回避、快楽の為以上に深い意味を持つと思う。実際に、 サーフィンができないことによって進まない仕事も出てくる。今一緒に仕事をしているファイヤーワイヤーとの 発表を間近に控えたボード「グレイザー」のプロモーションに使うコンテンツの撮影やその流通や販売の心配もあるだろう。
今は特に19年間ライダーとして関わってきたハーリーとのスポンサー契約を終了し、新しいメインスポンサーを探している最中にこれが起きた。

サーフィンができないストレスを全く見せなかった

誰もが焦りたくなるような状況下で、ロブはいつもと全く変わらず平静のままでいる。市や州からの命令でビーチがクローズしたら、それに応じて他のサーフィンできるところに行くこともなく、サーフィンすることをキッパリ諦めた。
10歳でサーフィンを始め、11歳の頃からトロフィーを集めることを意欲的にサーフィンして育って、今も時間が許す限りどんな波でもボード持って入っていく生活をしているロブにとって、怪我以外でサーフィンが出来ないのは初めてのことだ。しかも脚の怪我をしていた時でもパドルボードで海に出ていたので、サーフィン出来ず、海にも入れない日々が続いたのは初めてのことだが、ロブはサーフィンができないストレスを全く見せなかった。
子供が学校に行けなくて友達と会えないことや家に居なきゃいけないことで発狂。いつもは優しい奥さんもビジネスの先行き不安や家の状況などでストレスを溜めて爆発。いろいろな理由でグツグツと煮えたぎる家の中でも、ロブは冷静に家族のフラストレーションを吸収して最善を尽くしうまく解決させる。その姿は自分を0%に封じ、家族に100%尽くすことができるロブの心の強さを感じさせられる情景だった。サーファーとして35年生きてきた彼もサーファーの以前に人間である。そして家族を持つ親である。そんな側面からロブの責任感や大人な部分を垣間見ることができた。

ロブ・マチャド本人が感じていたこと

『Rob’s Voice』
STAY HOME令が出て、まさかのビーチクローズの知らせを聞いたときはちょっと残念だった。でも、すぐにそれを受け入れて、その時の状況下でできることがいっぱいあったからそれに専念したよ。
家の掃除とか家周り&車の修理とか、いつかやろうと思っていたことで出来てなかったことを思い出してみると山積みだった。それに加えて、息子の学校がないから元気な6歳児のエネルギーを消費させるのも1日の大半を要する。僕が住むカーディフでは外に出ることが許されていたから、 近所でアドベンチャーしたり、自転車に乗ったりしてアクティブでい続けられるようにクリエイティブに試行錯誤しながら過ごしてたよ。
僕は海を愛しているし、海に入るのが大好き。僕にとっては気が晴れて、心身が清まる。海に入ると毎回僕はいい人間になって帰ってくる気がするんだ。もし誰かが僕に「海に入っちゃダメ」って言ってきたら、何かそれの代わりになることを探さなきゃいけない。それで僕にとっての海を他のもので補うのはとっても難しいことだった。
ラッキーなことにこの辺のビーチがクローズしている間、サーフィンしたくなるようなコンディションにならなかった。大雨が降って川の水が溢れて、海が泥で茶色くなって。風が強い日が多くて、赤潮が1ヶ月位続いて…。これ以上にサーフィン禁止令が出ても心が痛まないタイミングはなかったと思う。そんなこんなでサーフィンしたいって意欲は元々低かったのが正直なところ。これで波がずっと良くて、誰もサーフィンできなくて、パーフェクトな波を指くわえて見てなきゃいけない状況だったら、もっともっと難しいことになっていたと思うけどね。

海について想いを巡らせる日々

僕は基本的に毎日ビーチに行っていて、海っていうものは僕の生活の中で大きな比率を占めている。もしこれを取り除いてしまうと時間がいっぱいできてしまう。僕の場合はこの時間をヨガに費やした。毎朝起きてヨガマットの上で時間を過ごす。自分の体と精神を深く見つめて、昔に負った怪我を感じながらそれを治せるように向き合ったり、自分自身に注意を払って体の隅から隅まで感じられるように意識を巡らせる。僕にとってこのパンデミックは、自分の体にサーフィンからの休息を与える時間として考えていたよ。海に入れない間考えていたことは、僕と海の関係は、交際している女性との関係のようなものかと。で、誰かから「その人と一緒になっちゃダメ」って言われているような。ロミオとジュリエットみたいに引き離されている心境というか。海のこといつも考えちゃって、波を毎日見ちゃって、次に海に入れるときはどんななのかなー? とかサーフィンするってどんな感じだったっけ? とかって空想していた。
怒っていたというより自分に与えられた変化を受け止めて、それを踏まえて自分を分析する時間をもらえたと考えていて、いつまで続くのかな? って、思っていたくらいで全く焦ることなくやっていたよ。

メディテーションしながら考えたこと

毎日ヨガをしてメディテーションしながら考えていたことは、純粋に海に入る時に感じる至福感についてだった。波に乗るっていうのはまた別のレベルの至福感だと思うんだけれど、ただ海に入るという行為について、水に浮かびながら、水を感じてっていうのが自分にとって体と心のリラックシングなんだってね。
カリフォルニアのすべてのビーチがクローズしていた訳ではなかったから、もしオレンジカウンティーまで運転すればサーフィンはできたけど、このパンデミックの始まりの頃の指令は「STAY HOME」で「会う人も限って、行動は自分の家近くで」ってことだったから、僕はルールに従ってサーフィンをせずに僕の役割を果たしたかっただけだ。

サーフィンができなかった間にしていたことが報われたように感じた

いざ、サーフィンができるようになった時は最高に嬉しかった。サーフィンができなかった間にしていたことが報われたように感じた。休まった体は疲れがとれて、万全の体調。その体で海に戻って全く新しい情熱が生まれたような気がしたよ。
久しぶりにサーフィンした日の朝は4時に起きてドライブして、仲間たちとガソリンスタンドで待ち合わせして、ビーチに向かって。太陽が出てきて、いくつかいい波が見た瞬間、みんなで興奮して。車に急いで戻って、ウェット着て…。ちょっとしたサーフトリップみたいな感じだった。それに久しぶりに人と接することができる喜びも加わって最高。
仲間と一緒にいい波探しに行って、パドルアウトして、仲間がチューブに入っているのとかいい波に乗っているのを見てアガって。これだから僕たちはサーフィンするんだ。そんな日、そんな体験の為に。

出典

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NALU 編集部

NALU 編集部

テーマは「THE ART OF SURFING」。波との出会いは一期一会。そんな儚くも美しい波を心から愛するサーファーたちの、心揺さぶる会心のフォトが満載のサーフマガジン。

NALU 編集部の記事一覧

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