【PointGuide】徹底解剖! 北泉エリア主要サーフポイントガイド
FUNQ NALU 編集部
- 2022年12月16日
太平洋に面する南相馬市にはサーフポイントがいくつか存在する。ローカルサーファーのみぞ知るシークレットスポットもあるが、ここでは初心者から上級者まで楽しめる「北泉海岸(通称北泉)」と、原町火力発電所を挟んで北側にある「烏崎海岸(通称カラス)」の2箇所を紹介! 適したうねりの向きや風、ベストシーズンや季節に合うウエットスーツなど、ビジターの参考になる情報ばかりなので、ぜひチェックを。
「北泉」の波の特徴とベストシーズン
原町火力発電所の南側にある「北泉」は、海水浴客からビギナーサーファーまでを受け入れる開放的なビーチ。駐車場は200台以上もあり、海へのアクセスも簡単。南相馬市を代表する人気サーフスポットだ。うねりの弱いときはビギナーにも最適な遠浅のビーチとなり、東〜南うねりが強く入るとサイズが上がり、上級者向けとなる。北東〜南東の幅広いうねりを拾うため、一年を通してコンスタントに波がある。背後には阿武隈山地があるため風が入りづらいのも特徴。西の風でオフショアとなる。また海岸が広く、左側の防波堤、中央、右側の防波堤で波が微妙に異なるため、その日のコンディションに合わせて場所を移動するのがおすすめ。
子供も楽しめる公園を併設している北泉は、トイレやシャワーも完備。現在は夏のハイシーズン以外で温水シャワーは使えないので、冬場にサーフィンする場合は注意を。
下記写真が北泉の左側にある堤防側。強い東〜南うねりが入るとグーフィーの波がブレイクし、ロングライドすることができる。
こちらは北泉のちょうど真ん中あたり。左右にブレイクしている場合も多く、レギュラー、グーフィーともにサーフィンできる。
北泉の右側はこのような風景。
「南うねりになると堤防脇からライトの波がブレイク。逆に北泉の一番左側は厚くてたらたらの波になります」と南相馬市をホームタウンとする佐藤広プロ。
北うねりであれば厚くて距離は乗れるけど、ショルダーはあまり張らなくなるそうだ。
「一年中コンスタントに波はありますね。胸サイズの波が主流です。北泉が湖状態になっていることはあまり見たことないですね。秋は北風が吹くので、良い波が続きますよ」
北泉で長くサーフィンを楽しむ鈴木康二さんにも特徴を聞いてみた。
「ベストシーズンは秋ですね。地形が決まってきます。何週間もいい波が続くこともあります。もちろん一年を通してサーフィンを楽しめます」
「カラス」の波の特徴とベストシーズン
原町火力発電所の北側にある「カラス」は、主に東のうねりに敏感。駐車場やトイレもあり、北泉に続いてオープンなサーフスポットだ。コンディションの良い日は多くの人が訪れる場所で、西の風でオフショアとなる。ビーチの左側にある堤防で北風を若干かわすことができ、北泉と同じくうねりには敏感。比較的パワフルなブレイクのため、中級者や上級者にも人気だ。
「カラスは南風をかわすので夏にもいいですね。夏になると北泉とカラスをメインに、ライフセーバーもビーチに立ちます」と佐藤広プロ。
どちらのポイントも近いので、両方波チェックをして、その日のベストポイントを選んでみよう。
サーフポイントの水温とウエットスーツ指数
東北の冬といえば、雪がたくさん降るイメージだが、南相馬市ではほぼ降らない。関東圏と同じ感覚で過ごせると地元サーファーは言う。夏の間はスプリングでサーフィンできる日もあるが、10月くらいからはフルスーツが必須に。12月に入るとセミドライスーツとサーフブーツ、サーフグローブで海に向かうと安心だ。1月に入るとヘッドキャップも登場。春の訪れに合わせて、キャップやグローブなどの小物を減らしていく形となる。
「今は11月前半ですが、この頃は3×5mmのセミドライか、5mmのフルスーツ、もしくは3mmのドライスーツなどがちょうどいいですね」とサーフショップを経営する鈴木康二さん。とはいえ、その年の気象状況や本人の体質などによって、適したウエットスーツはさまざま。あくまでもこの基準を参考に、できるだけ温かい格好で海に入ろう。最近はウエットスーツもどんどん進化しており、保温性や運動性も格段にUP! 最新ウエットスーツを手にすれば、どんな季節でもより快適にサーフィンを楽しめるはずだ。
はじめてのサーフィン
“いつか子供と一緒にサーフィンしたい”と夢見る子育て世代のお父さんサーファーの願いをカタチにするべく、震災からの復活を歩む福島県南相馬市の北泉海岸を舞台に、あるプロジェクトが動き出しました。子供たちのサーフィン初体験物語を、「Def Tech」のMicroが結成した新ユニット「WST(ダブスト)」の楽曲にのせてお届けします。
RESTART -北泉海岸 再始動したサーフツーリズム-
“リスタート”をテーマに、福島県南相馬市・北泉海岸の「サーフツーリズム」プロジェクトに密着したドキュメンタリー。震災から11年。ローカルとビジター、サーフィンをする人としない人、みんなにやさしくてひらかれたビーチを目指して奮闘する人々の声を、サーファー・坂口憲二さんのナレーションと共にお届けします。
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FUNQ NALU 編集部
テーマは「THE ART OF SURFING」。波との出会いは一期一会。そんな儚くも美しい波を心から愛するサーファーたちの、心揺さぶる会心のフォトが満載のサーフマガジン。
テーマは「THE ART OF SURFING」。波との出会いは一期一会。そんな儚くも美しい波を心から愛するサーファーたちの、心揺さぶる会心のフォトが満載のサーフマガジン。