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筆とまなざし#143「槍ヶ岳へ。小槍、曾孫槍、孫槍、そして大槍へ」

翌朝も晴天に恵まれました。テントを撤収して殺生ヒュッテへ。沢水で火照った体を冷まし、カールに出ると大きく槍ヶ岳の頂上が姿を現しました。いわずもがな、頂上にいちばん近いのは槍ヶ岳山荘です。稜線上にあり大展望が広がります。けれどいまはお盆。槍ヶ岳山荘のテント場は急斜面の限られたスペースで、混雑するのは目に見えています。その点、殺生ヒュッテは広いカールに位置するのでのびのびとすごせるし、山荘までの急斜面を軽装で登ることもできます。というわけで、今回は殺生ヒュッテをベースにしたのでした。ちなみに、殺生ヒュッテは山岳画家・吉田博が敬愛した猟師であり山案内人だった小林喜作が建てたもの。いつもは素通りしてしまうので一度滞在してみたいと思っていたのでした。

テントを設営するとすぐにクライミングギアをサブパックに詰め込んで槍ヶ岳へと向かいました。山荘の裏から覗くと、独特な佇まいの小槍が岩陰の向こうに聳えていました。取付きへ向かう踏み跡を探し、頂上へ向かう岩場を少し登ります。下に見える岩の切り通しを目指して混雑する一般ルートから分かれ、ガレガレのルンゼを降りました。切り通しをトラバースすると小槍の取り付きはすぐでした。

小槍はボロボロの岩の塊でした。古い錆びたハーケンがところどころに見えます。いちばんよく登られているのが「右ルート」という、その名のとおり小槍の右端を登るルート。穂苅三寿雄の写真に写ったクライマーもこのルートを登っています。比較的岩もしっかりしているはず。ロープを結び、まずは簡単な岩場をコルまで登り、一段上がったところにある新しいビレイポイントでピッチを切りました。眼前には曾孫槍、孫槍と見るからに脆そうな岩稜が続き、その先に逆光になった大槍が聳えていました。頂上にはたくさんの人影。手が届きそうなほど近くに見えて、話し声もよく聞こえます。しかしきっと、頂上で写真を撮る人たちは、こんな岩の只中に人がいるなんて思ってもいないでしょう。そこには、多くの人で賑わう頂上とは隔絶された空間が広がっていました。

2ピッチ目は急にクライミングっぽくなりました。細かいスタンスを拾ってフェイスを左にトラバースしたあとチムニーを登り、クラックを辿ると小槍の頂上に着きました。思っていたよりも広くて、確かにアルペン踊りが踊れそうな(?)頂でした。

小槍の頂上から曾孫槍、孫槍にルートを探します。曾孫槍は、なんというかただの岩の積み重なりで、中間部にある大きな岩などは両手で引っ張ったら岩もろとも落っこちてしまいそう。ここまでくると、槍ヶ岳の頂上も単なるボロボロの岩の塊にしか見えません。さて、無事に登ることができるのでしょうか?

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PEAKS 編集部

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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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