洗うと防水性が低下するって思ってない? アウターシェルは小まめに丸洗いが正解!

防水性のあるウエアを洗ったら、性能が落ちてしまうんじゃないか……。もし、そんな心配をしている人がいたら、それはとうの昔の話。昨今の防水透湿素材の多くは「使ったら丸洗いをする」が常識だ。

というのも、ウエアの表生地には「撥水基」と呼ばれる目に見えない細かな柱状のものが無数に立ち上がっており、水はその上を転がり落ちるようになっているが、ウエアが汚れてしまうと撥水基が倒れて撥水性が落ちてしまう。ところが撥水基は熱で復活する性質を持っている。つまり、撥水スプレーを掛け続けるよりも、しっかり汚れを落としてアイロン掛けなどで熱処理をする方がはるかに効果的なのだ。

そこで、さかいやスポーツ ウエア館の高橋典孝さんに、アウターシェルのお手入れ方法を教えてもらった。

大切なポイントは3つ

防水透湿素材を使ったウエアの洗濯について、大切なポイントは以下の3つ。

1.柔軟剤は使わない
2.洗濯機での脱水は短めにするか控える
3.しっかり乾かして熱を加える

まずは下準備

【1】タグで洗濯表示記号を確認。マークだけでなく特記事項の確認をお忘れなく。
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【2】ジッパー&ベルクロカフスはすべて閉じる。ポケットに入れっぱなしのものがないかもチェック。
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【3】ドローコードをゆるめて生地をしっかり伸ばす。コードが他の部分に引っかかるのも防げる。
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洗濯はたっぷり水を使って汚れを落とす

【4】大きめのタライなどにぬるま湯を入れて中性洗剤または専用洗剤を溶かす。しっかり溶かすことですすぎ時間の短縮に。
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【5】汚れがひどい部分は柔らかめの歯ブラシでこすり洗いしておく。生地をすり合わせてゴシゴシ洗うのはNG。
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【6】ウエアを洗濯液に浸ししばらくつけ置き。汚れが浮き上がってきたらやさしく押し洗いする。
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【7】いちばん大切なのがすすぎの工程。途中で裏返し洗剤分がなくなるまで念入りにすすぐ。ポケットやフードは洗剤がたまりやすいので注意。
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【8】水を含んで重くなった状態で洗濯機の脱水を行うと生地を痛めてしまうので基本的にはNG。ポケットなどに溜まった水を抜き、直射日光の当たらない場所で吊るし干しにする。
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【9】アイロンOKの場合はドライモード&低温で、あて布をして熱処理する。これで撥水性がよみがえる!
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撥水効果が落ちてきたと感じらたら……

日々のお手入れはこまめな洗濯でOKだが、撥水効果が落ちてきているな……と感じたら、市販の撥水剤を使って効果をよみがえらせよう。

【A】撥水剤にはすすぎがいらないタイプと必要なタイプがある。今回はすすぎがいらないタイプを使用。この撥水処理はウエアの洗濯後、乾燥前に行う。
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【B】ウエアを押し込みながらつけ込み、しばらくそのまま置いておく。
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【C】ポケットやフード収納部分の内側には水が溜まりやすいので、きちんと出す。屋外で吊るし干しをし、アイロンで熱処理を施す。※洗濯工程の【8】~【9】参照。
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この工程を経ることで、撥水効果が弱まり水がしみ込んでしまっていたものが、こんなに水を弾くように!
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アウトドアギアの中でも繊維の進化は目覚ましく、快適かつタフな環境に耐えうることはもちろんのこと、メンテナンスのしやすさも向上している。小まめにお手入れをして、良いコンディションを維持しよう。

(出典:『PEAKS 2019年2月号』
(K)

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