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金時山 登山ルート「子ども連れでも安心。金太郎伝説が残る名山」

富士山や箱根の外輪山を眺める絶好のロケーションにある金時山は、子ども連れでも安心して登ることができるうえ、昔話で一度は聞いたことがあるであろう、金太郎の伝説が残る山でもある。今回は、金太郎伝説と富士山の展望に恵まれた金時山の登山ルートを紹介する。青々とした新緑の季節や草木が紅葉するころがもっともおすすめだ。童心に戻って1日楽しくすごしてみるのもいいだろう。

ルート概要

仙石バス停→金時神社→金時宿り石→金時神社分岐→金時山→乙女峠→乙女峠バス停

歩行時間

3時間25分

日程

日帰り

技術

★☆☆☆☆

体力

★☆☆☆☆

レベル

初級

金時山登山ルートへのアクセス

公共交通機関

新宿駅から小田急電鉄小田原線急行、快速急行で小田原駅へ。あるいは、東京駅から東海道本線で小田原駅へ向かう。小田原駅からは桃源台行きのバスに乗り、仙石で下車。また、新宿から小田急箱根高速バスを使うと金時神社入口バス停まで行くことができる。新宿駅~小田原駅1時間30分、小田原駅~仙石バス停30分。

基本的に縦走コースなのでマイカーは不向き。公時神社に無料駐車場があるので、その場合は山頂とのピストンになる。東名高速道路御殿場ICから国道138号線を乙女峠方面へ。御殿場IC~公時神社11km

ルートプラン

歩行距離:7km
登山口:仙石バス停
下山口:乙女峠バス停
高低差:800m

金太郎のモデルになった平安時代の武将、坂田公時を祀った公時神社から登山道が延び、金太郎ゆかりの石や岩などを見物しながら歩く。公時神社分岐で明神ヶ岳からの尾根道と合流し、頂上を目指そう。富士山の展望に優れた金時山山頂は開けているが、南側は岩場で切れ落ちているため注意が必要。山頂には年中無休の茶店が2軒あるので、ぜひ立ち寄りたい。山頂から岩の多い道を下って乙女峠方面へ下る。

仙石バス停
↓15分
公時神社
↓40分
金時宿り石
↓30分
公時神社分岐
↓40分
金時山
↓50分
乙女峠
↓30分
乙女峠バス停

金時山登山ルートの詳細ガイド

金太郎伝説が残る金時山山域を登る

仙石(せんごく)バス停から国道135号線を御殿場方面へ進む。歩道が造られているのでそこを歩こう。しばらく行くと右に金時山へ向かう道があるが、ここは無視して直進する。15分ほど歩くと金時神社入口バス停に到着。ここを右へ入ると、公時(きんとき)神社の駐車場から境内に入る。金太郎伝説が残る神社で金太郎がクマと相撲を取ったと伝わる土俵があり、マサカリも祀られている。

金太郎がクマと相撲を取ったと伝わる土俵。子連れ登山者の絶好の撮影ポイントになっている。
境内に祀られたマサカリ。

本殿に登山の無事を祈願したら出発しよう。登山道は公時神社の一段下から延びている。ヒノキ林に延びる道は日当たりがあまりよくない。坂田公時の碑をすぎ、さらに5分ほど歩いた地点に金太郎が蹴落とした岩だと伝わる、金時手鞠石がある。林道を渡って再び登山道に入ったところに奥の院があり、ここからわずかな時間で金時宿り石という大きな岩に着く。あまりの寒さで岩がふたつに割れてしまったと言われている。この前で最初の休憩をとろう。

金時宿り石の左側を急登して、この大岩の頂点部分に立つ。そのあとはしばらく平坦な歩きが続く。再び登りになると後方に大涌谷や神山が見え、ジグザグに登っていくと明神ヶ岳からの稜線に合流。ここが公時神社分岐となる。

岩の多い稜線を登って山頂へ

公時神社分岐から山頂までは40分。日当たりのいい稜線をたどって進む。要所では大涌谷から神山、駒ヶ岳の迫力ある展望が楽しめる展望の道でもある。

まずは、丸太が埋め込まれた階段状の道を登ろう。途中には粘土質の土が滑るため、ロープが手摺り代わりに張られた箇所がある。土が乾いていれば問題なく進めるだろう。その後、岩が堆積した登りになるので、数歩先をシミュレーションしながら進もう。

バランスを取れば難なく登ることができる。怖いようなら三点支持(手足4本で岩に取り付き、3本で体を支えて残り1本で登る)で登ろう。

転落防止のために鎖が張られたところがもっとも展望がいいので、ここでちょっと立ち休み。ハイカーに呼びかけた看板の立つ場所から木の根や岩が混在した登りになり、ここを登りきったところが金時山の山頂だ。

金時山山頂でのんびりすごす

標高1,212mの山頂は広く展望にも優れているが、別名を猪鼻山(いのはなやま)といい、急峻で岩場の多い山としても知られている。小学生でも登ることのできる山ではあるが、山頂付近の尾根筋では両側が切れ落ちているので、注意が必要。とくに芦ノ湖方面が見渡せる南側の岩場は危険なので、あまり先まで行かないようにしてほしい。

金時山山頂南側の岩場から眺める展望。箱根の外輪山がすべて見えてしまうようなロケーション。眼下に広がるゴルフ場でプレーする人の姿も見えるようだ。この岩場は切れ落ちてガケになっているので、ここより先にいくのは危険。

山頂には軽食などをとることができる2軒の茶店があり、基本的には年中無休で早朝から営業している。2軒の小屋の間にトイレがある。

金時山の山頂。手前の茶店が神奈川県に位置する金太郎茶屋、その後方が静岡県に位置する金時茶屋。展望盤付近から山頂標識の間が休憩にいい。

また、金時山は100回、200回、500回と登っている人もめずらしくない、リピーターが多い山でもある。展望は申し分なく、裾を広げた富士山の姿が印象的。安全な場所でゆっくりお弁当を広げよう。

金時山山頂からわずかに下った地点。ここからの展望もいい。

下山は乙女峠から乙女峠バス停へ

下山は乙女峠方面へ岩の間を下り、すぐに樹林帯を下るようになる。最初は土の道ですが、滑りやすいところにはロープが張られている。木の根が張り出した箇所やえぐれて段差のある道が続く。

木の根が露出した部分。土が流された結果ですが、この木はしっかりと生きている。踏まずに通過することができるので、臨機応変に対応しよう。

両側が切れた細い道になると下り勾配がきつくなる。転落防止用に張られた鎖を頼ってもいいエリアだ。ここをすぎると少しなだらかな土の道歩きになり、その後、岩がらみの道に入るが、短い距離なので心配ない。後方に金時山が見えてきたら小さなピークを越え、平坦な道になれば長尾山だ。長尾山は広く平坦なところ。残念ながら展望はない。

金時山からの下山途中、後方に金時山が見えるようになると勾配は落ち着く。

乙女峠までは滑りやすい道が続くので、歩幅を狭くして歩くようにしよう。左にベンチが2台見えてきたら、その下が乙女峠だ。乙女峠には富士山を眺めるための展望台があるので、ここで富士山を眺めたら、乙女峠バス停に向けて樹林帯を下ろう。両側の土が盛り上がった細い登山道を下る。粘土質のため濡れていると滑るので、足元を確認しながら下るようにしよう。平坦に近い道になると、土の感触が心地よく感じられる。

乙女峠とバス停の中間地点をすぎると、足元にササが目立つ道になる。多少ガレ気味だが、気になるほどではない。下方に道標が見えてきたら、そこで林道に出て、ここからわずかな時間で国道138号線の乙女峠バス停に到着。御殿場駅行きのバスに乗ろう。

金時山登山カレンダー(該当月の1日)

金時山データ

標高:1,212m
登山適期:3月~7月中旬、9月~1月中旬
営業小屋:なし(山頂に茶店、無休)
避難小屋:なし
テントサイト:なし
水場:なし
トイレ:公時神社、金時山山頂
ビューポイント:金時山山頂
連絡先:箱根町観光協会(TEL.0460-85-5700)、箱根登山バス小田原駅前案内所(TEL.0465-22-1124)

小学生でも登れる山はファンがたくさん

金時山からの下山ルートは、紹介したもののほかいくつかある。なかでもおすすめなのが、山頂から夕日の滝に下るルート。金太郎伝説が残る金時山。夕日の滝は金太郎が産湯をつかった場所といわれている。ぜひ見ておきたいスポットだ。金太郎が大きな岩で遊んだ公園もあり、このルートを下った場合は地蔵堂バス停から関本(大雄山駅)までバスを利用しよう。

山頂に建つ2軒の茶店は、それぞれに熱狂的なファンがいるようで、どちらも店内には常連たちの登山回数を書いた札が掛けられている。これを見ているだけでもおもしろい!

アドバイス

標高がそれほど高くない山だからといって油断していると、とんでもないしっぺ返しを食らうこともしばしば……。ここに記載している所要時間はあくまでも目安なので余裕をもって計画は立てよう。また、天候や自分の体調によっては、中止することも検討してほしい。山はいつまでもそこで待っていてくれる。どんなにその山が低くても、謙虚に向き合うことで、山はあなたを優しく迎え入れてくれるだろう。

出典

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PEAKS 編集部

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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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