
筆とまなざし#158「湯河原幕岩、クライミング忘年会へ。最近の自分を省みた2日間」

成瀬洋平
- 2019年12月19日
湯河原幕岩、クライミング忘年会へ
今週もクライミングの話になってしまって、ほかにネタがないものかと自分でも思うのですが、なにせ気付いたら開拓、講習、プライベートでのクライミングと週7日クライミングをしているので仕方ありません。
先週は、友人ガイドのクライミング忘年会のお手伝いのために1泊2日で神奈川県の湯河原幕岩へ行って来ました。首都圏からも近く、電車とバスでアクセスでき、アプローチが近くて易しいルートが多く、しかも日当たりの良いのどかな場所にあって冬場でも暖かいということで、昔から関東のクライマーに愛されてきた岩場です。とくに初心者にはお馴染みの岩場ではないでしょうか。
ぼくも東京にいるときに1、2度訪れたことがあり、その後は講習会のお手伝いで3回ほど行きました。初日は「桃源郷」、2日目は「正面壁」という違うエリアで登るのですが、もちろんメインは夜の忘年会です。
生涯現役。エネルギッシュなモチベーションに感服
今回の参加者は13名。ほとんどが女性で、自分の母親世代の方々です。そのエネルギッシュなモチベーションには毎回感服させられます。そして今回の最高齢者はなんと米寿を迎えられたとのこと。山岳会に入っていて昔から山には行っていたそうですが、リードクライミングを本格的に始めたのは3年前。85歳のときだというから驚きです。背筋もピンとしていて見るからに若々しく、88歳とはとても思えないお姿です。着ているウエアも鮮やかなものが多く、こういったところも若さの秘訣なのでしょうか。
時間は有限であるということ。自分自身を省みる
山もクライミングも生涯スポーツだとよくいわれますが、それを体現している方はそう多くはないでしょう。自分にはあと50年もあると思うと同時に、駿馬のように一週間がすぎ去ってしまうこのごろ、うかうかしているとあっという間におじいちゃんになってしまうとも思ったのでした。確実に時間は限られているのです。来年で岐阜へUターンしてから10年を迎えます。この10年で自分はなにをして来たのか、なにができなかったのか。そして次の年をどうすごそうか。「年忘れ」というよりもむしろ自分にとっては最近を省みる2日間でもありました。
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