「肩ノ小屋」北アルプスの山小屋完全ガイド
PEAKS 編集部
- 2018年03月23日
INDEX
登山者にとって快適な山歩きを楽しむための心強い味方、山小屋。館内施設や食事、成り立ちや売店メニューなど、山小屋の膨大な情報を集約しているので、山行計画に役立つこと間違いなし!
高山植物の観察スポット
乗鞍登山の起点となる畳平と乗鞍岳の山頂・剣ヶ峰のちょうど中間地点に位置するのがこの肩ノ小屋。小屋の東面にも登山道が延びており、大雪渓を歩いて小屋にたどり着くことも可能だ。
小屋の近くには太陽のコロナ観測所が建っている。現在はその役割を終えてしまったが、車でアクセスしやすいこの場所が、じつは3 0 0 0m級の高所なのだということを改めて感じさせてくれる。そして、この高所にあるというのが肩ノ小屋の大きなメリットでもある。朝は御来光、夕暮れ時は沈む夕日を、そして夜は満点の星空が楽しめるという、空に近い小屋ならではの楽しみがたくさん。北アルプスの他の山域に比べるとピークシーズンでも宿泊者は少なめなので、静かに山上ならではの雰囲気を味わえるというのも大きな特徴。
部屋もほとんどが個室なので、山小屋というより山の上の民宿といった風情。街の喧騒から離れ、ゆっくり山を楽しめる穴場スポットがここにある。
周辺の見所
名物の大雪渓
東面は夏でも雪渓が残っており、夏スキーを楽しむ人もちらほら。少し歩いて涼しさを体感するのもおすすめ。
紅葉シーズンもおすすめ
秋の紅葉シーズンは見応え充分。眼下にナナカマドの燃えるような赤が広がる。足を止めてじっくり観察したい。
高山植物が豊富
乗鞍岳は高山植物の宝庫。肩ノ小屋付近でもハクサンイチゲ、ミヤマキンバイ、ヨツバシオガマなどの群落を目にすることができる。カメラを片手にじっくり花の観察を楽しもう。
館内施設
客室の廊下。部屋は8畳の部屋が約20室、3畳の部屋が10室、6畳の部屋が2室あり、混雑していなければ個室として使えることが多い。
お土産・売店
登山口と山頂を結ぶ中間地点にあるだけに、休憩目的の登山客も多いのが特徴。軽食が充実しており、カレー、うどんなどの定番メニューのほか、手づくりプリン、ケーキセットなど、デザートも豊富。
小屋から望む御来光
展望が大きく開けた小屋付近からは、御来光を望むことができる。夜は星空観測、夕方は白山方面に沈む夕日など、天体ショーを楽しもう。
「肩ノ小屋(かたのこや)」の基本情報
設備
テン場:なし
水場:あり
個室:あり
自炊室:あり
乾燥室:あり
お風呂:なし
生ビール:あり
営業期間
6月末~10月上旬
電話・電波
ドコモ:良好
au:通話不可
ソフトバンク:通話不可
公衆電話:なし
収容人数
200人
標高
2,800m
宿泊料金
1泊2食:9,000円
素泊まり:5,000円
お弁当:800円
連絡先
0263-93-2002
www6.plala.or.jp/bell-suzuran/katanokoya.html
※2018年2月現在の情報です。営業時間や定休日などは変更となる場合がございますので、お出かけ前にご確認ください。
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- PEAKS
- CREDIT :
- テキスト/渡辺幸雄 森山憲一 写真/宮田幸司 仁田慎吾 野口祐一 後藤武久 宮上晃一 渡辺幸雄 杉村 航 新井和也 井上大助 森山憲一 高橋庄太郎 岡野朋之 亀田正人 梶山 正 三宅 岳 内田 修 矢島慎一 加戸昭太郎 星野秀樹 西田省三 太田孝則 中村成勝 泥谷範幸 大森千歳 宇津木昌樹 山小屋提供
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PROFILE
PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
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