「位ヶ原山荘」北アルプスの山小屋完全ガイド
PEAKS 編集部
- 2018年03月23日
INDEX
登山者にとって快適な山歩きを楽しむための心強い味方、山小屋。館内施設や食事、成り立ちや売店メニューなど、山小屋の膨大な情報を集約しているので、山行計画に役立つこと間違いなし!
貸し切りの森へ徒歩0分!
三本滝から乗鞍岳の中間に位置する小屋。目の前がバス停なのでアクセスが便利なうえ、マイカー規制区間にあるので車の騒音はむしろない。最終バスが通過したあとは、森に囲まれた静謐な時間が流れ、鳥のさえずり、樹々のざわめき、雨音までも楽しむことができる。
夕食までのひととき、食堂のダルマストーブを囲んでの団欒を楽しむ。薪のじんわりとした温もりでリラックス。鍋を中心としたボリュームある食事に舌鼓をうち、食後は廊下を抜けて団欒室へ。豆炭のこたつに足を入れ、森の気配を感じながら消灯までをぼんやりと贅沢に過ごす。周囲に明かりもないので、夜空もひときわ美しい。夏の満月の夜には、歩きやすい車道を歩いてのフルムーンウォークを企画中なので、そのタイミングで泊まりに出かけてみては。
館内施設
憩いの食堂
夜はダルマストーブを囲んで団欒タイム。夏でも冷える高山帯。薪の薫りに心も温まる。東側の窓からは朝日にきらめく雲海が見えることも。
ほっこり談話室
吹き抜けがあって落ち着いた中にも開放感が。豆炭のこたつに入ってゴロゴロ。至福の時間。
乾燥室(冬期玄関口)
濡れものを乾かせるだけでなく、冬期はここが玄関口になるユニークな造り。
トイレ・洗面所
トイレは汲み取り式ながらも清潔に保たれ、匂いが気になるようなことはなかった。
洗面所のある廊下の窓からは、乗鞍の山々の景色が広がる。
食事
朝食
ニジマスの甘露煮を中心に。かぼちゃの煮物、昆布、海苔、スクランブルエッグ、サラダ、ご飯。みそ汁は野菜たっぷりでうれしい。
夕食
メインの「鹿鍋」は野生の鹿を用いたジビエ。非常に味わい深い。鶏肉のホイル焼、山芋の小鉢、しめのうどんにデザートはりんごのワイン煮。
お土産・売店
一番人気のバンダナに手ぬぐい、Tシャツとオリジナルアイテムが並ぶ中、ネパール製の小物もあったりとぎっしり。うどんやそば、おでんなどの軽食も。
部屋
乗鞍の山の名前がついた各部屋は全室窓があり、ゆっくり景色を楽しむことができる。部屋は原則的にグループごとに使用できる。
バックカントリーのベースに最適
驚くことに厳冬期も営業している。乗鞍高原スキー場トップからおよそ2時間程度。周囲は滑走に適した斜面が豊富で、最高峰の剣ヶ峰までも日帰り圏内だ。
「位ヶ原山荘(くらいがはらさんそう)」の基本情報
設備
テン場:なし
水場:なし
個室:あり
自炊室:あり
乾燥室:あり
お風呂:なし
生ビール:あり
営業期間
2月上旬~10月末、年末年始
電話・電波
ドコモ:不安定
au:良好
ソフトバンク:通話不可
公衆電話:なし
収容人数
50人
標高
2,350m
宿泊料金
1泊2食:7,500円
素泊まり:4,500円
お弁当:400円
連絡先
090-9001-7362
www.kuraigahara.jp
※2018年2月現在の情報です。営業時間や定休日などは変更となる場合がございますので、お出かけ前にご確認ください。
- CATEGORY :
- BRAND :
- PEAKS
- CREDIT :
- テキスト/渡辺幸雄 森山憲一 写真/宮田幸司 仁田慎吾 野口祐一 後藤武久 宮上晃一 渡辺幸雄 杉村 航 新井和也 井上大助 森山憲一 高橋庄太郎 岡野朋之 亀田正人 梶山 正 三宅 岳 内田 修 矢島慎一 加戸昭太郎 星野秀樹 西田省三 太田孝則 中村成勝 泥谷範幸 大森千歳 宇津木昌樹 山小屋提供
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PROFILE
PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。