「尊仏山荘」日本山小屋完全ガイド
PEAKS 編集部
- 2015年04月27日
登山者にとって快適な山歩きを楽しむための心強い味方、山小屋。館内施設や食事、成り立ちや売店メニューなど、山小屋の膨大な情報を集約しているので、山行計画に役立つこと間違いなし!
塔ノ岳山頂の守り主
丹沢の主峰のひとつに数えられる塔ノ岳の広々とした山頂に建つ山荘。塔ノ岳登頂を目的の登山者と、その先の丹沢山や蛭ヶ岳へ向かう登山者、さらに鍋割山へ回って下山を予定する登山者など、さまざまな人にとって便利に使える。山荘のほか尊仏小屋もあり、全館満室になれば150人が泊まれる。ハイシーズンには、山小屋の使命から定員を超えても宿泊を断ることがないので、まれにひとり当たり、布団1枚分のスペースさえ確保できなくなることがあるという。そうした時は、気持ちよく譲り合おう。
山荘は2階建て。1階は玄関を入って左にロビー、その奥に食堂があり、2階に大部屋と2段ベッド式の客室が並ぶ。ロビーは建物の西南側にあたり、窓の外には丹沢の山並みはもとより、富士山も思いのほか大きく、その姿を見せてくれる。その絶景をコーヒー片手に存分に楽しむもよし、たまたま同じ日に泊まった者どうし、酒を酌み交わし、山談議に興じるのもいい。
丹沢山中の小屋としては珍しい、365日営業の山荘の食事は、夕食カレー、朝食おでん定食に決まっている。副食の持ち込みが自由なので、メニューが決まっていることがかえってうれしい。朝からおでん? と思うかもしれないが、塩分と水分が適度に摂取できるからとか。
ゴールデンウイークや年末、年始などまとまった休みが取れる時には全国から登山客が訪れ、2階の客室が満員になることも多い。
1階の受付辺り。夏でも煙突ストーブが置かれ、朝晩に火が入ることも珍しくない。
歴史のある小屋だけに昔から通い詰める人も多い。山頂から撮影した写真家の迫力ある作品が飾られている。
1階玄関を入って左側にある喫茶室は誰でも立ち寄れる。お茶やコーヒーなどを注文すれば、持ち込みのお弁当をここで食べてもOK。
山頂から眺める秦野方面の夜景。天気さえよければアマチュアカメラマンでも大丈夫とのこと。晴天が続く日を狙って出かけてみるのもいい。
晴天時の山頂からの展望。富士山の右横に姿勢を正した南アルプスの山々が見えることもある。
尊仏山荘名物のカレー。いつ食べてもスパイシーで美味い。
「尊仏山荘(そんぶつさんそう)」の基本情報
設備
テント場:なし
水場:なし
個室:なし
自炊室:あり
乾燥室:なし
お風呂:なし
生ビール:なし
営業期間
通年
電話・電波
ドコモ:良好
au:通話困難な場合が多い
ソフトバンク:通話不可
公衆電話:なし
収容人数
100人
標高
1,491m
宿泊料金
1泊2食:6,500円
素泊まり:4,500円
お弁当:1,000円
連絡先
070-2796-5270
http://www.cnet-sb.ne.jp/sonbutu/
アクセス
ヤビツ峠から5時間20分、大倉から4時間
※2015年3月現在の情報です。営業時間や定休日などは変更となる場合がございますので、お出かけ前にご確認ください。
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PROFILE
PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。