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筆とまなざし#172「行動食におすすめ。ジャンボレモンの‟手作りレモンピール”」

 ほんのり苦くて甘い、ジャンボレモンピールを作ってみました

いつもクライミング講習会に参加してくれている60代の女性Nさんが、毎年この時期になると文旦の皮を砂糖で煮詰めた「文旦ピール」を持ってきてくれます。行動食にぴったりで、透きとおった爽やかなレモン色をしたそれはほんの少しだけ苦くて甘い。先日はオレンジピールも持ってきてくれました。作り方を聞くと難しくはないそうで、30分ほどでできるらしい。ポイントはふたつ。ひとつは煮こぼした皮と同量の砂糖を使うこと。もうひとつはグラニュー糖など白い砂糖を使うこと。茶色い砂糖では見た目の爽やかさがなくなるそうです。

 

先日、滋賀県にクライミングに出かけたおり、地元のスーパーで「ジャンボレモン」という、名前のとおり普通のレモンの3倍も4倍もある大きなレモンを買ってきました。普通のレモンほど酸っぱくはなくて中身はサラダに入れたりして食べています。中身も大きいけれど皮もまたジャンボで分厚い。レモンピールにもってこいだと思い、ぼくも挑戦することにしました。

 

皮を使うので素材は国産、無農薬に限ります。ジャンボレモンは三重県産で農家の名前も記載されていました。無農薬かどうかは定かではありませんが……アメリカ産よりはずいぶん安心です。分厚い皮を薄く切り、鍋で3回煮こぼします。ちなみに煮こぼすという調理方法は初めて知ったのですが、灰汁を抜いたりするときに用いられるそうです。煮こぼしが終わったら、水分を含んだ皮と同量の砂糖を鍋に入れて煮詰めていきます。ちなみにジャンボレモンの皮は300gあったので砂糖も300g。かなり大量です。しかもグラニュー糖がなかったのでNさんの教えを無視して茶色がかったきび砂糖を使いました。

 

煮詰めると皮に含まれた水分と砂糖が混ざり、水飴のようになってきます。水分が飛んだところで火を止め、ラップの上に並べて縁側で乾かすことにしました。ところが、まだ水分が残っているようでラップの上には水飴がべったり。売っているものは白い砂糖が吹いているほど(あれはあとで砂糖をまぶしているんでしょうけれど)乾燥しているなと思い、ふたたび鍋に入れて煮詰めます。焦げる寸前まで煮詰め、今度は鍋の余熱で水分を飛ばすことにしました。冷めるのを待って取り出すと、爽やかなレモン色はなくなり見た目は茶色い芋けんぴ。きび砂糖の「コク」が少し強い気もするし、砂糖を少なくしても良いかもしれません。

 

ですが、甘さと酸っぱさが入り混じったジャンボレモンピールはなかなか美味しく、さっそく昨日のクライミングに持っていきました。砂糖が多いので少し食べただけで満足感が得られ、ビタミン補給もできるのはまさに行動食にうってつけ。紅茶に入れても良さそうです。思いのほか簡単にでき上がり、すっかりハマってしまったので、今日は八朔ピールを作ってみました。今度はアドバイスどおりグラニュー糖を使用し、量も少なめにしてみました。果たして出来栄えは?

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PROFILE

成瀬洋平

PEAKS / ライター・絵描き

成瀬洋平

1982年岐阜県生まれ。山でのできごとを絵や文章で表現することをライフワークとする。自作の小屋で制作に取り組みながら地元の笠置山クライミングエリアでは整備やイベント企画にも携わる

成瀬洋平の記事一覧

1982年岐阜県生まれ。山でのできごとを絵や文章で表現することをライフワークとする。自作の小屋で制作に取り組みながら地元の笠置山クライミングエリアでは整備やイベント企画にも携わる

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