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ファーストエイド&エマージェンシーキット拝見

他の装備と同様、ファーストエイド&エマージェンシーキットの揃え方に正解はない。ここではタイプの異なる3名のキットを、それぞれの哲学とともに紹介しよう。

シンプルかつ必要十分な装備

「エルク」スタッフ 綾井 瞭さんの場合

❶三角巾 ❷ティッシュ ❸エマージェンシー用テーピング ❹トレイルバター
❺ポイズンリムーバー ❻足攣り用の薬 ❼鎮痛剤 ❽バンソウコウ ❾ライター
❿マルチツール ⓫エマージェンシー用ライト ⓬ココヘリ受信機 ⓭2~3㎜の細引き

かなりシンプルな装備だが、北アルプスのテント泊でも十分な装備だと語る綾井さん。
「たいていのシチュエーションには対応できる内容です。このなかでソロ山行時にとくに重要だと考えているのはココヘリの発信機。遭難時でも早期発見が可能となり、迅速な救助へと繋がるので、ひとりで山に入る人には、ぜひ加入して持ち歩いてほしいです。ヘリの出動に際しても3回まで費用は無料というメリットも」。

その他、トレイルバターは非常食として常備。細引きは靴ひもが切れた際や、ソール剥がれの応急処置などリペア関係で重宝しているそう。また、テント泊でない場合には逆に装備を追加する。「今回はテント泊想定でテントがあると仮定して入れていないですが、日帰りや小屋泊の場合は、もしものビバークに備えてエマージェンシーブランケットやツエルトも追加します。テントがある場合はフライシートなどがその役割を果たしてくれます」

使いやすいテーピングキット

❸のエマージェンシーテープはニューハレのもの。綾井さんは軽度の捻挫がクセになっているそうで、足首の固定で使うことが多い。身体の5カ所への貼り方の説明書も入っているので、使い慣れていない人でも使いやすい。

収納ケース

シートゥーサミットの防水バッグ。中の物が濡れる心配がなく、さらに赤色でバックパックの中でも見つけやすい。形が変わりやすいのでパッキングしやすいというメリットも。

Profile

「エルク」スタッフ 綾井 瞭さん

北岳や剱岳での山小屋勤務を経て、山梨・甲府のアウトドアショップ「エルク」スタッフに。さわやかな風貌と関西弁トークでお客さんを魅了する。個人での山行の他、ショップ主催のツアーでお客さんと山を歩くことも多い。普段は南アルプス北部のマイナールートを静かに歩くのが好き。

 

山行よってふたつのセットを組み合わせる

トレイルランナー&山岳救助隊員 谷 允のぶ弥やさんの場合

ベースのキット

❶目薬 ❷コンタクトレンズ ❸リップクリーム ❹エナジージェル ❺皮膚の保護用クリーム ❻日焼け止め ❼胃薬 ❽エマージェンシー用テーピング ❾バンソウコウ ❿コンパス ⓫ライター ⓬マルチツール ⓭エマージェンシーブランケット

 

長期山行キット

❶テーピング ❷三角巾 ❸サムスプリント ❹バンソウコウ類 ❺包帯 ❻消毒液 ❼携帯トイレ ❽皮膚の保護用クリーム ❾ヒルよけスプレー ❿ライター ⓫ハサミ ⓬エマージェンシーブランケット ⓭マルチツール ⓮プレートコンパス ⓯リペアシート ⓰シームコート

 

谷さんは日帰り登山やトレイルランなど、どんなシーンでもかならず持っていく最低限のキットを基本に、長期山行、アルプスのような高山、山岳救助などヘビーな山行時にキットを付け足す2段階の装備を用意。

「北アルプスのソロ山行であれば、写真のすべてを持っていきます。湿潤療法が可能なキズパワーパッドは擦り傷などのケガはもちろん、足のマメにも使えて便利。あと、ニューハレのテーピングは長さ調整の必要がなく、固定力も強いのでさまざまなシーンで活用できます」。リペアに関しては、リペアシートを使う場面が多いそう。

「リペアシートはウエアだけでなく、テントの破れも修理できます。あと裏技的ですが、エマージェンシーブランケットもカットすれば破れなどの補修材として使えますよ。
もちろん暖を取るためにも欠かせません。ライターはもしものビバーク時、低体温になるのを防ぐために火を起こすことを想定して持参します」。

収納ケース

ベースのセットを入れておくのは小誌付録のエマージェンシーケース。細かい仕切りがたくさんあり、使いやすいと愛用中。バンソウコウなど濡らしたくないものは密閉袋に収納している。

Profile

トレイルランナー&山岳救助隊員 谷 允のぶ弥やさん

普段は静岡県の山岳救助隊隊員として、南アルプスを含む山での救助活動にあたる。プライベートでは登山、沢登り、雪山登山、ファストパッキング、トレイルランニングなど、さまざまなスタイルで山へ。とくにトレイルランニングではトップランナーとしてレースで活躍している。

発生しやすいトラブルに対処するための装備が充実

山岳カメラマン 一瀬圭介さんの場合

仕事柄、山中を動き回るだけにさまざまなトラブルに遭遇するという一瀬さん。そのなかでも多いのが捻挫、脱水、低体温の3つで、実際に登山者の手当を行なった経験も何度かあるそう。

「捻挫に関してはテーピング、それで不足の場合にはサムスプリントと三角巾を使用。できれば沢水でアイシングもできるとベストです。脱水でだるくなったり、足が攣って動けなくなったりしている場合は、塩熱サプリ(電解質)と水分を摂って休ませると回復することが多いです。低体温に関しては、とにかく深部体温を上げることが重要。まずは、エマージェンシーポンチョで身体を包み、外気を遮断して体温低下を防ぎます。重度の場合には、ヴィヴィに包まり、湯を入れたボトルで首・脇・股関節などを温めます」。

その他、ペットシーツは止血、未開封の水は傷口の洗浄用に。また、出血を伴う傷の処置には感染症の予防としてビニール手袋は必須アイテムとのこと。

トラブルを未然に防ぐためのアイテムも

筋肉をほぐすために携行しているマッサージボール(プロテック/オーブボールエクストリームミニ)。テントサイトなどでその日のうちに疲労を抜いておくことで、身体のリカバリーを促進し結果的にケガも防ぐ。

収納ケース

メディカル系のグッズはこのポーチ(SOL / AMKカスタムメディカルキットバッグ)に収納。開くと左右にポケットが展開され、5つのカテゴリーで荷物を仕分けできる。暗い状況でも必要なものにアクセスしやすい。

Profile

山岳カメラマン 一瀬圭介さん

日本アルプスを縦走する「TJAR」の撮影をはじめ、国内外問わずさまざまな山で昼夜、天候問わず長時間すごすことが多い。そのため、エマージェンシー時の対応方法にも精通しており、道具にも詳しい。軽量化も意識はするが、山で遭遇した第三者の応急処置を想定した装備も揃える。

 

コレがあると便利!

マルチに使えるリペアアイテム

シーズン、スタイル問わず通年山に入る吉野さんは道具のトラブルも多いそう。そんなときに役立つリペアアイテムの一部を紹介していただいた。ウエア類はシートやテープで補修すれば済むが、対応しにくいギア類のパーツ破損には下のような固定具が役立つそう。

スキーストラップ

しっかり固定でき、付け外しもしやすい

スキーを固定するためのラバー製ストラップだが、修理で多用途に使える。幅がありなおかつ滑りにくく、金具に引っ掛けて固定するので取り外しもしやすい。トレッキングポールの破損時には2本のストラップで折れたパーツ同士を固く巻けば、パーツ同士がずれることなく使えるので便利。もし1本しかない場合にはテーピングやダクトテープなどを使って補強する。

結束バンド

長さが自由に変えられさ、まざまな箇所に使いやすい

切らずに使え、簡単に結束できるので修理全般で使いやすい。長さが足りない場合には、連結させれば長くなるので、たくさん持っておきたい(吉野さんは常時10本以上を携行)。山中で便利なシーンとしては、シューズのアウトソールの剥がれ補修。ソールの前足部、さらにイラストのようにカカトの部分も複数の結束バンドで押さえれば、強力に固定できる。

針金

金属・樹脂パーツの代用など、強固に固定したいときに

用途としては結束バンドと近いが、強度が高いので金属パーツ、樹脂パーツなどが破損してしまった場合に代用となるのが大きなメリット。たとえば、バックパックのショルダーストラップ調整用の樹脂パーツが破損してしまった場合、針金をぐるぐる巻けば、背負い続けることができる。太いものでなければ重さもそれほどではないので、持っていて損はない。

Profile

ヨシキ&P2 吉野時男さん

千葉・習志野のアウトドアショップ「ヨシキ&P2」スタッフ。イベント、プライベート問わず、年間かなりの日数山に入る。ハードな山行も多く、ギアのリペアやメンテなどにも精通。

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PEAKS 編集部

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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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