筆とまなざし#202「やまびここども園でボルダリング体験会を開催しました」
成瀬洋平
- 2020年11月18日
地元の小さな子どもだちのボルダリング体験会。お手伝いに行ってきました。
「やまびここども園」は笠置山の麓にあります。このこども園でボルダリング体験会を行なうと聞いたときは驚きました。「園児がボルダリング? さすがにそれは難しいだろう」そう思ったのです。
先日、笠置山クライミングエリアを管理している地元の方々に誘われて、ボルダリング体験会のお手伝いに行って来ました。ちなみに地元の方々というのは笠置町在住の笠置山クライミング協会の方々で、年齢は70歳前後。クライミングはしないけれどエリアの維持管理を行なってくれています。
協会の方々が、高さ270cm、幅360cmほどの仮設のクライミングウォールをこども園の中庭に設置。ホールドを付け登れるようにしました。朝9時半ごろに朝礼があり、楽しげな音楽が聞こえてきました。見ると、園児たちはとても小さい。それもそのはず、2歳から5歳までの子どもたちなのですから。
協会の会長が子どもたちの前で挨拶をしました。「ボルダリングやったことのある人?」と聞くと、大勢の子どもたちが手を挙げたのにはびっくりしました。最近はキッズスペースや遊具にもホールドが付いた壁があるのでそのためでしょう。
壁に3列に並んでもらい登り始めました。年長さんは思ったよりも体が大きく、スイスイと登っていきます。さらに驚いたことに、2歳児の子どもたちもなんとか登ろうと壁にしがみ付いているではありませんか。大人がお尻を押さえて落ちないようにサポートはしているのだけれど、明らかに自分の意思で登ろうとしているのがわかります。攀じ登るという行為は、本能的に人類のなかに組み込まれているのかもしれない、そう思わずにはいられませんでした。
1時間ほどで体験会は終わりました。抱きかかえて下ろしたりしていたので腰が痛い……けれど、園児には難しいだろうという考えはみごとに覆させられました。先月は中学生のボルダリング体験を行ないましたが、小学生、園児までもがクラミング体験会の対象になるということがわかりました。地元にまかれた小さな種がこれからどのように生長するのか、楽しみにしながら関わっていきたいと思います。
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