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この夏はぐるっと北アルプスを一周してみない?槍・穂高の南部ルートを紹介

ダイナミックな岩稜帯に高山植物の花園、歩いてしか行けない秘湯など、名山の数々で登山者を虜にする北アルプス。今年の夏も、この山域を目指して登山計画を立てている人も多いのでは? この夏はぐるっと円を描くようなラウンドルートで北アルプスを楽しんでみましょう!

ぐるっと回る山歩きのすすめ

往路と復路で異なる登山道を歩くラウンドルートの魅力は、なんといっても全行程にわたって景色が変わっていくことである。もちろん、ピストンであっても往路と復路では視点が変わるし、天候の変化もあって異なる景色に見えることも多い。しかしながら、まったく初めて見る景色というわけではない一方で、つねに新鮮な気持ちで歩くことができるのはラウンドルートの醍醐味であろう。

裏銀座コースとも一部重複する絶景の道。西鎌尾根から槍ヶ岳へ

  • 新穂高温泉〜わさび平小屋〜双六小屋〜千丈乗越〜槍ヶ岳山荘〜飛騨乗越〜槍平小屋〜新穂高温泉
  • 2泊3日
  • 歩行時間:17時間55分
  • 総距離:32km

レコメンダー:山岳ガイド 旭 立太

「飛騨側を周遊するこのルートは山の奥深さと自然の豊かさを実感できます。槍ヶ岳の頂に続く天空の道、飛騨山脈最深部の山々の展望や、多種多様な高山植物に逆さ槍の鏡池。雷鳥にもきっと出合えますよ」

新穂高温泉を出発し、小池新道を歩いて稜線へ向かう。中央の槍ヶ岳を挟み、左側が西鎌尾根で、右側中央が奥丸山に続く尾根。右側上が南岳から大キレットへの稜線だ

登山口から北アルプスの稜線まで続く各地の登山道には、歩きやすくて “ラクに標高を上げられる” 登山道もあれば、起伏が大きかったり、あまり整備されていなかったりして “標高を上げるにはかなり疲れる” 登山道もある。同じ山に登るのでも、どの登山道を使うのかで、体力の消耗は大きく変わってくるのだ。

その点、このコースで初日に登る「小池新道」は、歩きやすさではトップクラス。起伏が少ないこともあるが、まるで石畳のような区間もあるほど小屋の方々の整備が行きとどいているからだ。

そんな小池新道は絶景が楽しめる道としても知られ、とくに鏡平からの槍ヶ岳、弓折分岐付近からの同じく槍ヶ岳(上の写真)など、撮影映えするポイントばかり。1泊目に利用する双六小屋付近から眺める鷲羽岳もすばらしい。

わさび平小屋の名物は、小屋前で冷やされているフルーツ。もちろん購入できる
夕日に輝く双六池とテント場。双六小屋はテント場の上部に位置する

翌日は西鎌尾根を歩いて、槍ヶ岳を目指す。この西鎌尾根はいわゆる「裏銀座コース」の一部であり、先に進むにしたがって、あの槍ヶ岳がどんどん大きくなっていく。険しい岩場もあるが、注意して歩けば、そう怖くはないだろう。

千丈乗越から標高を上げると、天を突き刺す槍ヶ岳が目の前に。左側の巨大な岩の塊が「小槍」である。槍ヶ岳山荘は、このすぐ近くだ

さて、このルートで難しいのは “槍ヶ岳にいつ登るか” だ。夏の最盛期の槍ヶ岳は恐ろしいほど混み合い、テントを張るスペースがなくなったり、槍ヶ岳山荘から山頂へ往復するのに半日近くもかかったりすることがある。だから、朝早くに双六小屋を出発しても、2日目の安全な時間帯に槍ヶ岳山頂へ登れるとは限らないのだ。

槍ヶ岳山頂はハシゴが連続する。混み合うタイミングだと渋滞も発生するので注意
槍ヶ岳山頂付近から見下ろす槍ヶ岳山荘。小屋の位置は「槍の肩」と呼ばる。「槍の穂先」といわれる山頂部を頭だと考えると、たしかに肩のような場所に思える

その場合、最終日となる3日目の早朝に山頂へ登り、それから下山することになる。だが、朝でも山頂往復に時間を取られると、ただでさえ長丁場の下山路を一日では歩き切れなくなるのである。

実際のところ、お盆休みのような混雑期に槍ヶ岳の山頂まで確実に登ろうとするならば、このルートに限らず2泊3日は現実的ではない。予備日含め、あと1〜2泊は余分に考えておくべきだ。

槍ヶ岳からは飛騨沢沿いの登山道で下山していく。だが悪天候時は注意! 途中の滝谷出合で沢を渡らねばならないが、増水で流され、死亡事故がたびたび起きている。無理をしないで予備日を使い、流れが弱まってから下山しよう。

アクセス

新穂高温泉には松本や高山から平湯バスターミナルを経由するバスが出ている。クルマの場合は登山口近くの駐車場を利用するが、注意したいのはその位置。ロープウェイ奥は「日帰り専用」なので、それ以外に駐車する。

逆ルートアドバイス

初日に槍ヶ岳山荘まで行くのは、かなりきびしい。現実的なのは、初日は槍平小屋まで。2日目は早めに槍ヶ岳山荘に着き、山頂へ往復して宿泊。3日目は双六小屋経由の下山だが、時間がかかるので1泊プラスが無難。

 

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PEAKS 編集部

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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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