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テント泊LOVERのためのバーナーガイド

山での自炊を支える装備を見直してみると、テント泊はもっと快適になるかもしれない。東京・神保町の有名アウトドアショップ「さかいやスポーツ エコープラザ」にて山の調理ギアの選び方から最新トレンド、オススメモデルなどまで一挙取材をしてきた。今回はそのバーナー編。

手のひらサイズに山での調理に必要な燃焼テクノロジーを凝縮したのが精密ギアのバーナーだ。使う燃料から、炎の広がり方、クッカーとの相性など、具体的な山行をイメージするとより選びやすくなる。

文◉福滝智子 Text by Tomoko Fukutaki
写真◉廣瀬友春 Photo by Tomoharu Hirose
出典◉PEAKS 2020年8月号 No.129

POINT.1 燃料はなにを用いるか

山で調理に使うバーナー(ストーブ)はガスタイプがポピュラーだ。

「ガスは専用カートリッジに液化ガスを充填したOD缶タイプが主流です。OD缶ではブタンを主成分にしたレギュラーガスが一般的ですが、高所や冬季のような低温下では火力が落ちがち。プロパンを配合した寒冷地用燃料を用いるか、寒くても出力が安定するガソリンバーナーがあると心強いです」

アルコールや固形燃料タイプは火力は強くないものの、道具の構造がシンプルで軽いことや、必要な燃料だけ計って持ち出せるという利点からULハイカーなどに人気が高い。

「これから山で調理をしたいという人はバーナーの種類も豊富に揃うガスタイプから揃えるといいと思います」

ガス

登山でもっともポピュラーな燃料。成分はブタン、イソブタン、プロパンの3種類からなり、それぞれ沸点が違うため配合によって使用できる気温が異なる。比率も各社異なる。

OD缶

サイズは250のほか500・110があり、寒冷下用に耐寒性の高い寒冷地仕様もある。

CB缶

自宅のカセットコンロでも使われているカセットガスボンベは、リーズナブルで経済的。

固形燃料

ULハイカーに愛用者が多いのが高山や氷点下でも安定して燃える固形燃料ストーブ。エスビットのタブレット(下)ならひとつで500㎖のお湯を沸かせる。

このうえないシンプルさで世界最小の軽さを実現。タブレットは14gずつ6個封入された「固形燃料ミリタリー」が人気。

エスビット/チタニウムストーブ

収納サイズ:7.4×2.9×5.0cm
ゴトク径:φ10.5cm
重量:13g
問:飯塚カンパニー

アルコール

単純な燃焼原理と構造のため機械的なトラブルがほぼないのがアルコールストーブ。簡単な調理にも対応し、燃焼時の音も静か。軽く燃料が安価なのもいい。

約5~6分で500㎖の水を沸騰させる。アルコールが主な燃料だが、本体を裏返すことで固形燃料やジェルなども使用可能。

バーゴ/チタニウムトライアドマルチフューエルストーブ

収納サイズ:8.5×H2.7cm
ゴトク径:φ8.6cm
重量:30g
問:ケンコー社

液体燃料

使う前にプレヒート(予熱作業)が必要だが、冬季を中心につねに安定した火力が得られるのがガソリンバーナー。燃料も安価で、残量もひと目でわかる。

プレヒートを行なわずスピーディに着火できるだけでなく、付属のガスバルブを用いればOD缶も使えるハイブリッドモデル。

SOTO/ストームブレイカーSOD-372

収納サイズ:6.5×6.5×H9.0cm
最高出力:3,000kcal/h
ゴトク径:φ17cm
重量:448g(ストーブ+ガスバルブ+燃料ポンプ)
問:新富士バーナー

POINT.2 ガスバーナーはタイプをどう選ぶ?

携行サイズや軽さを取るか安定感を取るか。使う鍋の大きさに合わせてヘッドを決めると失敗が少ない。

「主流のガスバーナーは “どの程度自炊するか” によって支度を考えます。インスタントの袋麺を食べるくらいなら本体が100gを切るような小型の直結型で十分まかなえます」

直結型とは、ガス缶の上にバーナーヘッドを据えるタイプで携行性がいい。

「ただし直結型は鍋のサイズによっては安定感に欠けるので、ヘッドを直接地面に置く分離型を選べば調理が安定。出力も強いものが多いので、大型クッカーを選ぶ人にはオススメです」

クッカーとバーナーが一体型の高効率モデルは風や気温の影響を受けにくく、湯沸かしの速さは抜群だ。

高効率型

MSR/ウィンドバーナーパーソナルストーブシステム

収納サイズ:11.5×10.7×18.1cm
最高出力:1,765kcal/h
容量:1.0ℓ
重量:465g
問:モチヅキ

密閉された風防と輻射式バーナーで風の影響を最大限に抑え、0.5ℓの水が2分30秒で沸く安定火力が自慢。

分離型

プリムス/ウルトラ・スパイダーストーブII

収納サイズ:9.3×10.0×3.5cm
最高出力:3,000kcal/h
ゴトク径:大φ16.8cm、小φ11.8cm
重量:167g
問イワタニ・プリムス

分離型に付き物の重量感を払拭した軽量モデル。X字状に開くゴトクが風防を兼ね、風の影響も受けにくい。

直結型

EPI/クオストーブ

収納サイズ:5.2×5.4×H8.9cm
最高出力:2,600kcal/h
ゴトク径:φ10.5cm
重量:98g
問:ユニバーサルトレーディング

軽量で超小型の収納サイズながら、使用時はクッカーが安定する4本のゴトクを備えた信頼できるモデル。

POINT.3 火力や炎の形状を確認

「バーナーの火力の性能表示は各社の『出力』『発熱量』といった項目で確認することができます。登山用バーナーの火力は約2,000~4,500kal/hの範囲で選べ、お湯を沸かしたり簡単な調理なら2,500kal/hあればこと足ります。3,000以上の高出力のものは炒め物をしたり硬い食材を強火で煮たり……という調理向き。どういった品を作るかに合わせて火力や炎の形状をチェックするといいですね」

ガス噴出口の周辺に広く炎がまわるのが「拡散型」。
鍋底を加熱する範囲が広いので中~大サイズの鍋の調理に向いているが、比較的風の影響を受けやすく燃料の消費も少なくない。
炎がヘッドから上方向へ延びるのが「直噴型」。
局所的な加熱になりがちという点はあるが、ヘッドの小型化がしやすく、燃料のムダも軽減。少人数用の縦長クッカーと相性がいい。

教えてくれた方

さかいやスポーツ エコープラザ/田中大亮さん

東京・神保町に6店舗を構える同社のなかで、アウトドア用品の最新トレンドを発信する「エコープラザ」勤務の “食いしん坊担当” 。

出典

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PEAKS 編集部

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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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