世界遺産・大峯奥駈道を行く ルートガイド|釈迦ヶ岳〜笠捨山〜玉置山
PEAKS 編集部
- 2021年10月15日
INDEX
吉野と熊野を結ぶ修行の道・大峯奥駈道のうち釈迦ヶ岳~玉置山の区間を歩いた旅のルートを紹介する。今回のコースは、全長80kmほどの大峯奥駈道の南端付近。南下するにしたがって標高は下がり、里山的な風景に変化していくのが興味深い。
>>>ルポ前編・後編はこちらから
文◉高橋庄太郎 Text by Shotaro Takahashi
撮影◉矢島慎一 Photo by Shinichi Yajima
取材期間◉2019年9月18日~20日
出典◉PEAKS 2020年11月号 No.132
世界文化遺産にも登録された世界に誇る歴史的修験道。
太尾~釈迦ヶ岳~笠捨山~玉置山~玉置神社
アクセス
登山口の太尾までの公共交通機関はなく、縦走する場合はここまでタクシーを利用するのが現実的。最寄りのバス停である中谷からは徒歩5時間近くかかる。同様に玉置神社までも公共交通機関がないが、登山道と車道を2時間ほど歩けば、折立などのバス停に出られる。ここはアクセス困難な山域。登山口、下山口へのアクセス方法が登山計画の要点だ。
マップ
①太尾の登山口には屋根がついた小さな小屋のような建物があり、トイレも利用できる。
②1泊目のキャンプ地の千丈平には湧水の水場がある。おいしい水をたっぷりと補給しよう。
③天狗岳から涅槃岳のあいだには視界が開ける場所が多く、山深いこの地の風景を味わえる。
④まるで一般の宿のようにきれいな持経ノ宿。宿泊する場合は、最後に整理整頓を。
⑤コース上の水場は少ない。その点、平治ノ宿近く徒歩5分ほどの水場はありがたい。
⑥笠捨山付近は人工林が目立つ。これを美しいと見るか、味気ないと見るかは、人それぞれ。
⑦香精山は1,122m。コース上の最高地点である釈迦ヶ岳よりも700m近く低い。
⑧玉置神社の荘厳さに比べ、玉置山の山頂は地味。しかし、やはり足を延ばしたくなる。
アドバイス
大峯奥駈道の起終点である熊野本宮大社までは、玉置神社から1日あればたどり着ける。バス停からの玉置神社へのアクセスの不自由さを考えれば、一気に熊野まで歩いてしまったほうがラクかもしれない。しかし、宿泊地がないのが問題なのだが……。一方、釈迦ヶ岳から玉置神社までは小屋やテント場が点在し、計画に合わせて利用できる。
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文◉高橋庄太郎 Text by Shotaro Takahashi
撮影◉矢島慎一 Photo by Shinichi Yajima
取材期間◉2019年9月18日~20日
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PROFILE
PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
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