冬季登山のバックパック 選び方のポイント
PEAKS 編集部
- 2021年12月10日
無雪期の山で使っているモデルも利用できるが、雪山に適した工夫が施された機能的なモデルはやはり便利。サイズも日帰り用からテント泊用まで多様だ。アクティビティに合わせて最適なモデルを見極めよう。
文◉高橋庄太郎 Shotaro Takahashi
写真◉荒木優一郎 Photo by Yuichiro Araki
出典◉PEAKS 2019年12月号 No.121
冬期登山に最適なモデルの特徴を紹介しよう。
雪山登山といっても、無雪期とあまり変わらないシンプルな山頂往復から、バックカントリーに入るスキーツーリング、ハードなアイスクライミングまでシチュエーションはさまざま。そのため、自分の登山スタイルによって適したバックパックは違ってくる。
もっとも多くの人が楽しんでいる、天候が穏やかな日の山頂往復や緩やかな稜線の縦走ならば、わざわざ改めて雪山用のモデルを買い求める必要はなく、春から秋の山で使っている無雪期用モデルでも対応できることが多い。
しかし雪山ではクランポン(アイゼン)やアックス(ピッケル)を使うことが多く、スノーシューやスキーを組み合わせる場合もある。そしてそれらの装備を持ち歩くためには無雪期用モデルに付属するストラップやバックルでは数も強度も心許ない。そこで検討したいのが、氷雪の山に適したアルパイン系モデルや、深い雪のなかでも行動しやすいバックカントリー系モデル。雪が付着しにくい素材を使っていたり、グローブをしたままでも開閉しやすいファスナーを使っていたりと、細かな部分まで雪山仕様になっていて、荷室やポケットなども無雪期用にはない機能性を備えている。
また雪山登山は無雪期よりも荷物が重くなりがちなため、軽量化を重視したモデルが多いのも特徴だ。自分の登山スタイルに合わせ、適したものを選んでほしい。
選ぶときのポイント
ハーネス
アルパイン系モデルのショルダーは腕の動きを妨げず、軽量化のため薄手がメイン。ヒップ部分は軽量化のために外せるタイプが増えている。
背面パネル
目の細かなメッシュパッドは雪が付着しやすいので、凹凸が少ないフォーム材のパネルや、メッシュでも目が粗いタイプが多用されている。
リッド
雪山に向くアルパインタイプには、ロープを固定しやすかったり、丸ごと取り外して軽量化できるモデルもある。
スキーアタッチメント
モデルによってはスキーやスノーボードを取り付けるためのパーツが付属。サイドやフロントに位置している。
ポケット
鋭い爪が付いたクランポンなどをそのまま入れられるように素材を補強。ストラップでしっかりと荷物を固定できるモデルも多い。
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PROFILE
PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
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