【最新】スリーピング・ギアの種類を解説|超厳選!マウンテンギア大辞典2022
PEAKS 編集部
- 2022年05月20日
テント泊での就寝時に必須装備となるのが寝袋とマットだ。ここでは寝袋やマットをはじめ、保温性を高めながら汗汚れを防ぐシーツや、水濡れを防ぐカバー、小型軽量ピローなど、揃えておきたいおきたいスリーピング・ギアを紹介する。
INDEX
文◉村石太郎
写真◉後藤武久
SLEEPING BAG/寝袋
軽量で暖かく、小さく収納できるとあって、一般登山では天然素材のダウンを使った寝袋を選ぶという人が多い。その品質は、主にフィルパワー(FP)値で示され、この値が高いほど高品質なダウンを使っているということになる。なお、山域や季節に応じて最適な保温性を備えたモデルを選ぶことになるが、その基準として普及しているのが欧州で定められた寝袋に関する温度規格(EN13537)である。ここで紹介する欧州製品における快適温度は、一般的な女性が寒さを感じずに快適と思える「Tコンフォート」とした。
1.モンベル/ドライシームレスダウンハガー900 #3
¥49,500
快適温度:5℃ / 中綿:900FP EXダウン
収納サイズ:φ14×28㎝ / 重量:557g
問:モンベル
隔壁をなくすことでより確実な保温性を実現!
最高品質900FPのEXダウンを防水透湿性に優れたゴアテックスインフィニアムウィンドストッパー素材で包んだハイスペックモデル。
2.モンベル/シームレスバロウバッグ #5
快適温度:7℃ / 中綿:エクセロフト
収納サイズ:φ15×30㎝ / 重量:786g
問:モンベル
保温性の高い「エクセロフト」を採用
独自の化繊中綿「エクセロフト」を採用したモデル。縫目の少ない構造を取り入れ、沢登りや川下りなどの水辺のアクティビティ、悪天候が予想される登山で大活躍する化繊の強みが活かされている。
PILLOW/ピロー
これまでスタッフサックなどに衣類を詰めるなどして枕の代用としてきた人も、ぜひ専用の枕を装備に加えることを検討してほしい。これまで考えられなかったような軽量な素材が生まれるなど、重さわずか50 〜60gで極上の寝心地を与えてくれる製品が続々と登場している。多くの登山者が幾度となく、夜中に頭が枕からずれて起きてしまったという経験をしてきただろう。それが、ちょっとした装備によって改善されるのだ。試さない手はない。必須ではないけれど、手放すことができない装備になること間違いなしなのだ。
シートゥサミット/エアロダウンピロー
¥7,150
使用サイズ:D24×W34×H12㎝
収納サイズ:8×6.5㎝ / 重量:70g
問:ロストアロー
ダウンクッションつきで快適さ抜群の軽量ピロー
枕の高さが比較的高めで、大きめのサイズが安定感を生み出すハイスペックピロー。クッション材としてダウンを採用しており、断熱性も抜群だ。収納サイズは決して小さくはないけれど、軽さや収納性よりも、よりよい安眠を求める登山者にすすめたい。
SLEEPING MAT/スリーピング・マット
表記された快適温度領域内であるのに寝袋の保温性に不満がある登山者は、ワンランク上の断熱性を備えたマットの導入を検討してほしい。多くの場合、就寝時に寒さを感じるのは底面からの冷えであり、体重で寝袋の中綿が潰れてしまい保温性が阻害されていることが原因だ。現在主流のマットは3タイプあるが、そのなかでエアマットは空気を大量に入れて膨らませなくてはならないが、クッション性が高く寝心地も良好。軽量で小さく収納でき、断熱性に優れたモデルも多い。そのほかのタイプもそれぞれにメリットがある。
3.サーマレスト/プロライト スモール
¥12,650
使用サイズ:W51×L119×H2.5㎝
収納サイズ:φ8×28㎝ / 重量:350g
問:モチヅキ
自動膨張式のパイオニアが「プロライト」。耐久性も高く、パンクしにくい生地も安心。
4.サーマレスト/ネオエアウーバーライト レギュラー
¥30,800
使用サイズ:W51×L183×H6.4㎝
収納サイズ:φ9×15㎝ / 重量:250g
問:モチヅキ
サーマレストでもっとも軽量なエアモデルシリーズ。内部に設けた2層の三角形の空間が断熱に貢献。
5.サーマレスト/Zライトソル レギュラー
¥8,140
使用サイズ:W51×L183×H2㎝
収納サイズ:W51×L13×D14㎝ / 重量:410g
問:モチヅキ
クローズドセルのロングセラー。パンクの心配がなく、テント場で仲間と集まる際の座布団にも使いやすい。
好みや季節などに応じて最適なマットレスを選ぶことが安眠への第一歩
収納時の大きさはエアマットがもっとも小さく、クローズドセルは何倍もの大きさになる。自動膨張式は半身用でもエアとは大きく差がある。
BAG LINER & COVER/インナーシーツ&寝袋カバー
必須装備というわけではないけれど、寝袋を汚れや水濡れなどから防ぎながら保温性も高めてくれるのがスリーピングバッグライナーとカバーだ。とくに吸汗速乾性に優れた素材を採用したライナーは、汗汚れなどを防ぎながら保温性の向上も図れるなど利便性が高い。新型コロナウイルスの蔓延した状況のなかでは、山小屋でシーツ代わりに利用するなど新しい要望も生まれている。一方の寝袋カバーは、悪天候が予想される状況のほか、湿気を含みやすい山域、積雪期などでとくに心強く感じる装備となるだろう。
シートゥサミット/クールマックスアダプター・マミーウィズフード
¥5,940
サイズ:W90×L210㎝ / 重量:248g
問:ロストアロー
小さく収納できて汎用性に優れたバッグライナー
頬ずりしたくなるほど柔らかな肌触りが、よりよい安眠を促すスリーピングバッグライナー。肌寒さを感じる季節には保温性を、蒸し暑い季節には汗を吸収してドライに保つなど、汎用性に優れた一枚に仕上げられている。
モンベル/ブリーズドライテック プラス スリーピングバッグカバー
¥19,580
サイズ:W77×L224㎝ / 重量:180g
問:モンベル
優れた防水性と通気性を備えた超軽量バッグカバー
防水透湿性素材ブリーズドライテックを採用し、裏地のない2層構造で作ったスリーピングバッグカバー。軽量で通気性も備えており、テント内に発生した結露などで寝袋が濡れてしまうのを防いでくれる。
※この記事はPEAKS[2022年4月号 No.149]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。
Info
SHARE
PROFILE
PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。