トレッキングシューズおすすめ4選!初心者が失敗しない選び方のコツとは
FUNQスタッフ
- 2022年06月01日
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トレッキングシューズには、さまざまなタイプがあり、進化を続けています。足にぴったりフィットする一足があれば、山歩きはとても快適です。ただ、靴選びは、小学校の運動会や遠足用であっても難しいですよね。トレッキングシューズも、オーダーメイドでないかぎり、自分の足に合うアイテムはなかなか見つからないもの。
そこで、初めてトレッキングシューズを購入する方のために、選び方から日ごろのお手入れ・保管の仕方までご説明します。おすすめのブランドや、「これ!」という一足もご紹介しますので、どうぞお役立てください。
登山にトレッキングシューズは必要?
わざわざトレッキングシューズを準備しなくても、普段はきなれたスニーカーのほうが登山も楽な気がしませんか。
トレッキングシューズは、軽登山靴。普通の運動靴に比べると重いイメージがありますよね。トレッキングシューズとスニーカーの両方で山登りをしてみるとわかります。確かにスニーカーは軽い!しかし、疲れる……。では、トレッキングシューズは?
答えは、「もうスニーカーには戻れない。」です!
登山は、歩くことがメインです。ご近所の低山でも数時間、慣れてくると日帰りでも8時間くらいは歩きます。バレエにトウシューズが必要なように登山にも登山用の靴が必要です。
【初心者向け】トレッキングシューズの選び方
トレッキングシューズの選び方を、目的・難易度・機能・サイズに分けて詳しくお伝えします。
目的に合わせてソールの硬さを選ぶ
トレッキングシューズのソールの硬さを、「柔らかい・中間・硬い」の、3つに分けて説明しますね。
柔らかいソール
ソールが柔らかいほど、足を踏み出したときに屈曲してくれるので、歩きやすく感じます。しかし、この足の裏の動きが疲労の原因にもなるのです。また、未舗装の登山道では、柔らかいソールほど凸凹がダイレクトに伝わり、転びやすくなります。
長く歩く山登りには不向きです。舗装された道や、凸凹のない道に向いています。街歩きから野外イベント・キャンプ・ハイキングなど、短時間のウォーキングにおすすめです。
中間のソール
適度な硬さと歩きやすさのバランスが取れています。日帰り登山や、一泊でも荷物の少ない山小屋泊まりに向いています。整備された登山道向きですので、意外にも富士山もOKです。
硬いソール
トレッキングシューズの中では、より本格的な登山向けです。岩肌をがっちりと面でとらえて歩くことができます。凸凹の多い荒れた登山道や岩稜帯を、重い荷物を背負って縦走する場合を想定した作りです。
山の難易度に合わせてカットを選ぶ
トレッキングシューズは、足首周りの深さで3タイプに分けることができます。
ハイキングや里山歩きなら
「ローカット」
くるぶしが出るくらいの高さ。普通のシューズのように柔らかい作りです。足首が固定されておらず、自由に動くので、軽快に歩けます。しかし、登山向きではありません。
日帰り登山や低山歩きは
「ミドルカット」
くるぶしが隠れるくらいの高さ。足首は固定されますが、ハイカットより柔軟性があり、歩きやすいのが特徴。初心者向けです。
ハードな山行は
「ハイカット」
足首をしっかり覆って固定してくれるので、足場の悪い登山道でも安定して登れます。テント泊や縦走向きです。反面、足首が自由に動かないので、歩き方にはコツが要ります。
防水性で選ぶ
トレッキングシューズは、突然の雨や悪路にも対応できる、防水性のあるものを選びたいですね。防水とは、表からも生地の裏からも水が入ってこない構造。
防水性に優れた履物といえば断然、ゴム長靴。しかし、ご存じのように蒸れますよね。ゴムは密閉性が高いので仕方ありません。水は通さないが、水蒸気は通す、そんな素材がないものか?
それが、ゴアテックスです。防水透湿性に優れ、トレッキングシューズにも数多く使われています。外気が冷たいと湿気が抜ける前に結露して濡れることはありますが、メリノウールのソックスを履くことで蒸れや冷えを軽減できます。
防寒性とグリップ力で選ぶ
トレッキングシューズで防寒対策を考える際には、足首からの冷気を防ぐハイカット・アッパーやソールの厚いもの・保温材の入ったものを選びましょう。
グリップ力は、安全性を左右する機能。代表的なのがイタリアのVibram社の「ビブラムソール」です。優れたグリップ力とクッション性で、世界に認められている高性能ラバーソール。
モンベルも「トレールグリッパー」というオリジナルソールを開発しています。日本の山岳環境に合わせて、湿潤状態で一般ラバーの約1.5倍の滑りにくさを実現したスグレモノ。
また、アイゼンに対応するかも重要です。北アルプスなどでは夏前でも雪渓が残っている場所があります。そんなときに役立つのがアイゼン。アイゼンが付けられてもソールが柔すぎると歩行中に外れやすくなってしまいます。
サイズが重要!
お店で試着する時のポイント
トレッキングシューズを試し履きする際、サイズ選びが最大の難関です。靴は大きめを選びがちですが、大きすぎるのは問題です。靴ひもををきつく締めても、しっかり接地することができず、安全に登れません。じっくり時間をかけて選びましょう。
1.足の計測
お店の計測器で足型を細かく測定してもらう。
足型に近い靴を全種類出してもらい、足にフィットする靴を探します。
2.インソールを抜いて試し履き
一番簡単な方法はインソールを抜いて、その上に足を置いてみること。それで靴と足のサイズがだいたいわかります。
3.靴下を履いて試し履き
- 自分の靴下を持参(厚すぎるとフィット感がわからないので適度な厚さ)
- ヨコのキツさは気にせず、タテで考える
- つま先が当たらないか、小さな段差に立てるか確認
- 斜面の上り下り、ストップ&ゴーを繰り返し、歩き回る
履きこむと緩くなり、足になじんできます。大きすぎる靴が小さくなることはありません。ジャストサイズのフィット感を大事にしましょう。
トレッキングシューズのおすすめブランド
数多いトレッキングシューズのおすすめブランドご紹介します。
【シリオ】<日本>
日本人の足型に合う靴づくりがコンセプト。製造はイタリア。
公式サイトをみる
【SCARPA(スカルパ)】<イタリア>
SCARPAとは靴のこと。伝統に裏打ちされた確かな技術。
公式サイトをみる
【LOWA(ローバー)】<ドイツ>
1923年、ドイツで創業したシューズメーカー。
公式サイトでみる
そのほかのブランドはこちらをチェック!
トレッキングシューズおすすめ4選
編集部セレクトの、おすすめトレッキングシューズをご紹介します。
出典:PEAKS[2022年4月号 No.149]
【スカルパ】
メスカリートトレックGTX
トレッキング系としては少し細身。軽やかな足さばきで岩場でも活躍。
アッパーのメイン素材には耐水スウェードを使い、その内側には防水透湿素材であるゴアテックス。アッパーの屈曲部のみ柔軟性が高い素材に変更し、歩行中に足首に負担がかからないように配慮している。トレッキング系のなかでは比較的スリムな形状で、アプローチシューズの方向に少し傾いたトレッキングシューズ。
サイズ:EU39 ~ 46
重量:660g(EU42 /片足)
【シリオ】
P.F.630-GTX
日本人に多いという“甲高幅広”の足型を採用。
泥が付着しにくいアウトソールを使い、厚みのあるレザーで足首をしっかり覆ってケガを防止。足裏のプレートであるシャンクは硬く、不安定な岩稜帯でも体勢を崩しにくい。ライトアルパイン系に近いシューズ。
サイズ:24.5 ~ 29.0cm
重量:800g(26.0cm/片足)
【ローバー】
カミーノEVO GT WXL
タンのズレを抑えるX-レーシングシステム。
アッパーには厚みのあるヌバックレザーを使い、頑丈な造り。数種のフックの使い分けと、タンの上の金属パーツにシューレースをかける独自のシステムで歩行中の緩みを抑え、フィット感も向上している。
サイズ:UK6.5 ~ 11.0
重量:800g(UK8 /片足)
【グランドキング】
GK85
フィット感がよく足入れの感覚はバツグン。
上品なカラーリングのオールレザー。日本人の足に合いやすい足型を使い、包み込むようにフィットする。シューズを覆うラバーは頑丈でアッパーのホールド感も高く、ライトアルパインシューズ並みに高山にも向く。
サイズ:22.5 ~ 29.0、30.0cm
重量:705g(26.0cm/片足)
まだまだある!おすすめトレッキングシューズはこちらをチェック
トレッキングシューズのお手入れ&保管方法
トレッキングシューズは、使い終わったあとのメンテナンスも長持ちの秘訣です。
お手入れ方法
トレッキングシューズのおすすめのお手入れ方法は、とても簡単です。
- インソールと靴ひもを外して日陰で乾燥
- ブラシでアッパーの汚れを落とす
- アウトソールに詰まった小石や泥を歯ブラシなどで落とす
- 風通しのいい所で陰干しする
汚れがひどいときは水を使い、乾燥したら素材に合わせて撥水処理をしましょう。
保管方法
トレッキングシューズのおすすめの保管方法もまたシンプル。風通しのいい所に置いておくだけです。丸めた新聞紙を入れておくと、形も整い湿気もとれますよ。
自分に合ったトレッキングシューズで登山にチャレンジ
トレッキングシューズの選び方が、なんとなくおわかりいただけたでしょうか。
- ソールは、柔らかいハイキング用・硬い本格的登山用・その中間の日帰り登山用に大別
- ローカット・ミドルカット・ハイカットもソールと同じで、次第に山の難易度が上がる
- 防水性・防寒性・防滑性などの機能を確かめて選ぶ
- 必ず店舗で試着し、フィット感を大事にして選ぶ
「この靴とならどこまでも歩いて行けそうだ」と思えるトレッキングシューズに出会えますように。そして大事にメンテナンスをしながら、一緒に山の思い出を増やしていってくださいね。
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