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装備の軽量化をしたら考えよう!バックパックを選ぶためのポイント

登山装備が軽くコンパクトになれば、収納するバックパックも小容量で軽量なモデルで十分だ。さかいやスポーツ「エコープラザ」の田中大亮さんに、軽量なバックパックを選ぶときの注意点と利便性を聞いた。

文◉村石太郎
写真◉増川浩一、村石太郎

軽量バックパックを選ぶ人が増えています

東京神田にある老舗の登山用品店さかいやスポーツで、バーナーやクッカー、寝袋などのアウトドアギアを扱うのが「エコープラザ」だ。店内を見渡すと奥側の壁面に、さまざまな容量のバックパックがずらりと展示されている。その数、およそ150点。デイパックから縦走登山用の大容量モデルに加え、軽量バックパックを並べたコーナーも作られていた。

「いらっしゃいませ!」

そういって話しかけてくれたのが、店員の田中大亮さんだった。まず最初に教えてもらったのは、近年の登山者が選ぶバックパックの容量についての傾向であった。

「登山用品がコンパクトで軽くなってきているので、一般的な装備で2〜3泊のテント泊縦走をする人だと50ℓから60ℓ。荷物の多い人でも、65ℓぐらいが主流でしょうか。加えて、最近では軽いバックパックの問い合わせも増えてきています。年代問わず『軽いほうがいいよね』っていう考え方は浸透していて、装備を軽量化した人であれば45ℓから50ℓぐらいをおすすめしています」

ただし、田中さんは「軽いモデルを背負うには、装備の軽量化も必須になる」と、軽いバックパックを選ぶだけではメリットが少ないとも付け加える。

「軽いモデルには荷重を支えるためのアルミステイが入っていなかったり、バックパネルやヒップベルトも薄くて、柔らかいものが多いんです。そうすると、荷物の重さが肩にぐっと乗ってしまうので、装備を軽くする必要があるというのがひとつ。あとはパッキングに工夫が必要になるのがひとつですね。バックパネルが柔らかいものが多く、荷物の詰め方を工夫しないといけなくなるんです。たとえばクッカーなどを背中側に収納すると固いものが当たったり、フィット感がでなかったり、歩いているときも不安定になったりします。その2点が、従来のしっかりとした作りのバックパックとの違いでしょうか。可能であれば手持ちのデイパックでいいので、水などの重りを入れて2〜3時間ぐらい歩いてみて、肩にかかる荷重の具合などを試してみるのもいいかなと思います」

店内で重りを入れて背負ってみれば、軽量パックの長所や短所もよくわかる

軽量のバックパックを選ぶ基準としては、食料や飲料水などを含めたテント泊装備を10kg前後に抑えること。そうすれば多くの人が苦労することなく背負うことができると説明することが多いそうだ。薄手の生地を採用するため、耐久性も多くは期待できない。そのため、よく整備された登山道で使用することが前提となり、積極的に薮漕ぎをしたり、手荒く扱うことが予想される場合にはクライミング系のバックパックを選ぶという選択肢もある。また、多種多様なポケット類や雨蓋(トップリッド)などは備えず、サイドアクセスジッパーも省略されることが多い。利便性や使い勝手がある程度制限されることを楽しむくらいの気持ちで使いたい。

いっぽうのメリットとしては、比較的体力が少ない人でも、より長時間の行動がしやすくなることがあげられる。

「軽量化するにあたって、バックパックから重さを削っていこうという人は結構いらっしゃいます。ただ、それだとかなり危ないかなと思っていて……。装備の軽量化をして荷物が軽くなったから、いままでみたいにしっかりしたバックパックじゃなくてもいけるかなという感覚で選んでもらうと、比較的無理なく移行できるのではないでしょうか。トータルの荷物が軽くなれば、体力に自信がない人も、長時間の行動がしやすくなってくることが利点です。それに本体重量が1kgを下まわるとウエストベルトが簡略化されるものが多いので、腰が固定されにくいんです。そのため、足を大きく動かしたり、スピーディに動くときにすごく楽になるので、そういった点もメリットかなと思います」

バックパックのここを見よう!

グラナイトギア/ヴァーガ2

価格:22,000円
サイズ:ワンサイズ
重量:540g
容量:54ℓ
問:ヴァーテックス

ロールトップ式のシンプルな本体で、正面やサイドの大容量ストレッチポケットやスリーブなどの使いやすい機能を厳選して搭載したウルトラライトパックの名品。フレームレスデザインの簡素な背面は、メッシュパネルなども排除して驚異的な軽さを実現している。

多くのモデルがロールトップ採用

軽量バックパックの多くは本体上部の雨蓋(トップリッド)がなかったり、着脱式になっていて、開口部を巻き上げるロールトップを採用。

軽量化のため極薄生地を採用

従来よりも薄手の生地を採用することも多いため、鋭利な岩肌や枝のほか、収納した装備で穴を開けてしまわないよう気をつけたい。

背負い心地が犠牲になることもある

背面も簡素で、ナイロン生地のままということもある。アルミステイを装備しないモデルは、ロールマット等で型くずれを防ぎたい。

腰ではなく、肩で背負う軽量バックパック

簡素なヒップベルトを採用することも多い。重厚なヒップベルトが備わる大型パックのように、腰荷重で背負うことは期待できない。

教えてくれた人

田中大亮さん

さかいやスポーツ「エコープラザ」にて、登山者の疑問にていねいに答えてくれる田中さん。豊富なラインナップを揃える店内には、軽量パックコーナーも設置される。

さかいやスポーツ

〒101-0051 東京都千代田区神保町2-48
TEL.03-3626-0583
営業時間:11:00 〜20:00

※この記事はPEAKS[2021年5月号 No.138]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。

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PEAKS 編集部

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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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