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設営タイムを計測!個性が光る軽量モデル アンダー1kgテント&シェルター徹底比較!

山岳テントはいまや1kg 以下のモデルも種類が選べるようになってきた。でも、軽くなるほど「居住性を犠牲にしていそう」「設営が難しそう」などといった懸念が付き物。そこで、主要ブランドから合計10張りの軽量テントを選りすぐり、外に飛び出して徹底検証! リアルな使い勝手をたしかめてみた。

文◉吉澤英昇
写真◉後藤武久

同じ1kg以下でも「居住性」と「立てやすさ」は千差万別

山登りの経験を積んでテント泊にも慣れてきたら、「もっとテントを軽くしたい」という欲が出てきて、買い替えを考える人は多いだろう。山岳テントはすっかり軽量化が進み、いまや重量1㎏以下のモデルもめずらしくない。そこで今回は、アンダー1㎏を軽量テントの基準として、主要ブランドから合計10モデルをピックアップ。重さ以外で気になる「居住性」と「立てやすさ」を比べてみた。

テスト結果は以下より確認してもらいたいが、実際に感じたのは、「こんなに違うのか……」という率直な感想。重さをチェックするだけでは見えてこない、真の使い勝手を報告する。

テストしたのはこのモデル

  1. ビッグアグネス コッパースプール HV UL1
  2. シートゥーサミット アルトTR1テント
  3. ヘリテイジ ハイレヴォ1人用
  4. ライペン ライズ1
  5. ライトウェーブ シグマS10
  6. ゼログラム スルーハイカー1P
  7. ファイントラック カミナモノポール1
  8. ブラックダイヤモンド ディスタンスシェルター
  9. モンベル U.L.モノフレームシェルター
  10. ファイントラック ツエルト2ロング

比較項目について

居住性の実証、設営は編集部員ヒジヤ(身長164㎝)が担当。「居住性」は天井までの高さと足元のスペースをチェック。足元の写真は頭が側壁に触れる状態で、幅51㎝、長さ183㎝のマットに横になっている。「設営タイム」は、袋から出して張り綱をペグダウンするまでに要した時間。これは慣れにも左右されるので、あくまで目安に。

基準は1kg以下

メーカーの公表スペックを参考に、今回は最小重量が1㎏以下のモデルをピックアップした。基本、1人用で積極使用を前提とした「テント」を中心に選んだが、例外もあり、一部は「ツエルト」に分類されるモデルを選んで試している。常用している人も多いが、扱いには相応の慣れと経験が必要になることに留意してもらいたい。

※最小重量は本体+フライシート+ポールのみのメーカー公表値、実測重量はテストした製品からペグを除いた実測値になります。

1.ビッグアグネス コッパースプール HV UL1

価格:58,300円
収容人数:1 人
最小重量:964g
実測重量:996g
問:ケンコー社

これで1kg以下!? フロアも室内空間もすべてビッグで居住性は◎

北米の人気ブランド「ビッグアグネス」がラインナップする山岳テントのフラッグシップモデル。横幅が224cmもあり、ほぼ垂直に立ち上がる側壁とセンターポールによって広げられた天井が抜群の居住性を提供。長辺側にデザインされた入口で出入りしやすく、トレッキングポールなどを使ってフライシートをタープのように張り出すことも可能だ。

居住性

頭上には十分なスペースがあり、圧迫感はほぼゼロ。足元の空間も広く、余裕で荷物を置くことができる。横幅も狭くないので、テントの中で快適に過ごすことができる。

ディテール

頭上付近に小物の整理に便利なメッシュポケットがあり、ヘッドライトを入れれば室内を明るく照らすことができる。

入口から見て左右で高さが異なり、足元は低く、頭付近は高くなっている。横になったときも圧迫感がなかった。

設営タイム:10分26秒

インナーテントにポールの向きを合わせるのに手間取ったが、それ以外は悩まずスムーズに設営できた。

検証結果

ココが◯:室内が広く設営も簡単。軽量化しても使い勝手が損なわれない。
ココが△:インナーテントがメッシュなので、気温が低い季節は寒いかも。

2. シートゥーサミット アルトTR1テント

価格:48,400円
収容人数:1 人
最小重量:938g
実測重量:1016g
問:ロストアロー

ユニークなギミックを多数搭載! 今年もっとも注目したい期待のニューフェイス

高機能なスリーピングマットやクッカーなどを多数展開するシートゥサミットが、今年から本格的に参入する山岳テントの最軽量モデル。頭上にあるポールがV字に張り出すめずらしい構造をしており、これによって天井と室内空間が広がるとともに、空気の循環を促すベンチレーションも得られる。インナーテントは通気性に優れるメッシュパネル。

居住性

座った状態で頭上に十分な余裕があり、居住性は良好。ただし、足元付近の横幅がマットとほぼ同じサイズなので、少々狭く感じられた。足元に荷物を置くにはスペース不足か。

ディテール

足元付近の狭さを補うように入口の奥にフロアが広がっていて、荷物を整理するためのスペースが確保されている。

収納袋が小物入れに変身。ポールの収納袋を天井に取り付け、ヘッドライトを入れて室内を照らすこともできる。

設営タイム:14分33秒

本体設営は問題なかったが、本体とフライの張り綱をいっしょにペグダウンするなど構造の理解に手間取った。

検証結果

ココが◯:荷物を整理するために十分な奥行きがあるのが好印象。前室も広い。
ココが△:フライシートにあるベンチレーションを室内から開け閉めできない。

3.ヘリテイジ/ハイレヴォ1人用

価格:54,780円
収容人数:1 人
最小重量:960g
実測重量:957g
問:ヘリテイジ

ナイロン生地のインナーテント×自立式×ダブルウォール=抜群の安心感!

軽量テントはインナーテントの生地がフルメッシュだったり、設営方法が非自立式だったり、フライシートがないシングルウォールだったり、どこかで我慢を強いられがちだが、こちらのインナーテントは一般的なナイロン生地で、しかも自立するダブルウォール。発売開始から4年目を迎えるが、重量とスペックが魅せるインパクトはいまなお健在だ。

居住性

座った状態で頭は天井につかないが、上に向かってすぼまる形状をしているのでヘッドクリアランスはやや狭く感じられる。フロアの長辺は短めだが横幅があるので床面積は広い。

ディテール

換気を促すベンチレーションを要所に設置。入口に2箇所と対面のパネルの左下にも写真のような通気孔がある。

設営方法はスリーブ式。末端が袋状になっているので、ポールをグロメットに挿す手間が半分で済む。

設営タイム:9分38秒

ダブルウォールテントのなかでは最速を記録。ポールの先端をグロメットに挿す作業の省略分がタイムに表れた。

検証結果

ココが◯:スリーブ式ですばやく設営でき、初心者でも扱いやすい。
ココが△:仕方ないことだが、座ると天井付近がどうしても狭く感じてしまう。

4.ライペン/ライズ1

価格:38,500円
収容人数:1 人
最小重量:880g
実測重量:875g
問:アライテント

おなじみの形状と一般的な設営方法で、親しみやすい自立式ドーム型ツエルト

テントではなく、こちらのモデルは「自立式ドーム型ツエルト」という位置付け。生地に防水性を持たせるポリウレタンコーティングが施されているので、一般的なダブルウォールテントや防水透湿素材を使ったシングルウォールテントより換気に気を配り、結露や酸欠に注意したい。今年からポールの素材が変わり、従来品よりも軽くなった。

居住性

天井まで高さがあり、ドーム型にしてはヘッドクリアランスが広い印象。長辺はマットを入れてギリギリの長さしかないが、横幅があるので意外と床面積には余裕がある。

ディテール

換気を促すベンチレーションを2箇所配置。虫の侵入を防ぐ開閉可能なモスキートネットが取り付けられている。

床のファスナーを開けると生地をめくることができ、土間のようなスペースが出現。汚れた靴を中に入れられる。

設営タイム:5分25秒

ポールをスリーブに通して末端2箇所をグロメットに差し込むだけで、あっという間に自立する。とても簡単。

検証結果

ココが◯:スピーディに設営可能。土間になるフロアも使い勝手がよさそう。
ココが△:ダブルウォールにはある荷物を外に出しておける前室がない。

5.ライトウェーブ/シグマS10

価格:75,900円
収容人数:1 人
最小重量:999g
実測重量:961g
問:スタティックブルーム

軽さを損なわず入口に前室をデザインすることで
シングルウォールの欠点を見事に解決

「ライトウェーブ」は昨年から国内展開が始まったイギリス発の新ブランド。テストした「シグマS10」 はシングルウォールでありながら、外に出した荷物を雨風から守ってくれる前室を備えている。生地のポリウレタンコーティングに塗り込んだ活性炭の働きによって、シングルウォールのもうひとつの欠点である結露が劇的に少ないという特長も持つ。

居住性

中に座ると天井に頭がついてしまい、窮屈な感じが否めない。しかし、フロア面積は1人用にしては広々。足元やマットの左右に荷物を整理するスペースを十分に確保できる。

ディテール

最大の特長はシングルウォールなのに前室が付いていること。靴を外に出してもスペースにはまだ余裕がある。

換気を促して結露の発生を抑えるために、入口の上半分がベンチレーションの役目を果たすメッシュになっている。

設営タイム:8分10秒

前室をペグダウンしたり、四隅のグロメットにポールの先端を差し込んだりして、少々時間がかかってしまった。

検証結果

ココが◯:前室があるので利便性に優れる。生地の遮光性も高いと感じた。
ココが△:ベンチレーションが入口のみで、本当に結露しにくいか気になる。

6.ゼログラム/スルーハイカー1P

価格:53,900円
収容人数:1 人
最小重量:947g
実測重量:994g
問:ゼログラム

フライシートとインナーテントが連結した構造であっという間に設営可能

ダブルウォールだが、ポールにフライシートを取り付けるとインナーテントも同時に立ち上がる構造で、雨の日もインナーテントが濡れる心配がなく、フライシートを被せる手間もかからない。インナーテントに採用した優れた撥水性と通気性を併せ持つ「モノフィラメント」という特殊な生地によって、結露が発生しにくいという特長も見逃せない。

居住性

天井までは頭が生地に付くか付かないかくらいで、足元のスペースも残りわずか。少々窮屈に感じるかもしれないが、インナーテントの生地が透けているので圧迫感はない。

ディテール

インナーテントはフックでフライシートに連結されている。シングルウォール並みに設営に手間がかからない。

入口から見て左側の短辺の外に荷物を置ける前室がある。登山靴や使わないクッカー、火器などを外に出せる。

設営タイム:4分53秒

半自立式なので時間がかかると思ったが、今回のテストでは最速タイムを記録。この立てやすさは大きな魅力だ。

検証結果

ココが◯:圧倒的な立てやすさ。手間がかからないのはうれしい。
ココが△:室内空間がそこまで広くないこと。荷物の置き方に工夫が必要かも。

7.ファイントラック/カミナモノポール1

価格:49,500円
収容人数:1 人
最小重量:770g
実測重量:787g
問:ファイントラック

テントとツエルトの間を狙った意欲作。
圧倒的な軽さと入口の前室が注目ポイント

一本のポールで空間を広げて、さらに両サイドをペグダウンすることで立ち上がる非自立式のシングルウォール。テントとツエルトの間を狙って開発されただけあって、その重量は770gしかなく、他のシングルウォールと比べても超軽量。しかも、前室まで備わっているので利便性も高い。かゆいところに手が届く、計算し尽くされたテントといえる。

居住性

座ると頭が天井に付いてしまった。足元のスペースも少々狭く、両サイドにも残されたスペースは少ない。居住性に関しては軽さを求めるゆえの妥協点と考えたほうが良さそうだ。

ディテール

張り綱にテンションをかけるとポールが通らないコーナーがしっかり立ち上がり、室内の空間が広がる設計。

入口には登山靴などを置くための前室付き。悪天時の出入りで雨が室内に吹き込みにくいといった利点もある。

設営タイム:5分54秒

初めての設営で時間がかかってしまったが、メーカーの公式HPによると最短2分30秒で設営できるとのこと。

検証結果

ココが◯:軽さもさることながら、前室がある利便性は見逃せない好ポイント
ココが△:床面積はそれなりにあるが上部は少し狭め。身長が高い人は要注意

8.ブラックダイヤモンド/ディスタンスシェルター

価格:31,680円
収容人数:2 人
最小重量:725g
実測重量:726g
問:ロストアロー

 

トレッキングポールを使って設営する知る人ぞ知る軽量テントの名品

市販のトレッキングポール2本を使って設営するユニークなモデル。四隅をペグダウンしてからトレッキングポールを伸ばすだけで強風下でも簡単に設営できる。しかも、別の用途があるトレッキングポールをテントの重量から除外すると、わずか725gという魅力的な軽さになる。1人用のラインナップがないので、今回は例外的に2人用でテスト。

居住性

居住性の良さは言うに及ばず。天井までの高さには余裕があり、2人用なのでもちろんフロア面積も広い。唯一、横になると顔の付近に生地が覆いかぶさる感じがあった。

ディテール

入口の上半分は外側にメッシュパネルがある二重構造。気温が高い日も涼しい風を取り込める。

入口以外に、足元と写真の天井部分にもベンチレーションをデザイン。空気が循環するので結露の発生を抑えられる。

設営タイム:4分54秒

予想通りの高タイムを記録。設営はいたって簡単で、テストしたモデルのなかでもトップククラスに立てやすい。

検証結果

ココが◯:見た目以上に設営が簡単。強風に耐える高い剛性も感じられた。
ココが△:足元のベンチレーションを閉じることができないので、冬は寒そう

9.モンベル/U.L.モノフレームシェルター

価格:29,040円
収容人数:1 人
最小重量:536g
実測重量:534g
問:モンベル

センターポールが広い空間を生み出す超軽量ツエルト

「テント」ではなく「ツエルト」に分類されるモデルだが、センターポールのおかげで一般的なツエルトよりも居住性ははるかに高い。設営も簡単で、ポールを取り付けてから両サイドをペグダウンするだけで立ち上がる。縫い目をシームテープで処理しているので防水性は申し分ないが、高い気密性があるので使用には十分な換気が必要だ。

居住性

ポールが通る中央付近の高さは十分。頭から天井までだいぶ余裕があるのがわかる。ただし両サイドはグッと狭くなり、横になると顔に生地が覆い被さってくる感覚があった。

ディテール

入口には通気性を高めるためにメッシュパネルを配置。天気が悪い日は外側のパネルを閉じれば雨の浸入を防げる。

内側にポールを入れるインナーポール方式を採用。これでスリーブやフックの重さをカットしている。

設営タイム:7分47秒

ポールを内側に入れるのに手こずってしまい時間がかかった。力が弱い人だと少し苦労するかも。

検証結果

ココが◯:抜群の軽さで広い空間を確保できるポイントは見逃せない。
ココが△:ポールを内側に入れるのに慣れが必要なこと。練習が必要。

10.ファイントラック/ツエルト2ロング

価格:24,200円
収容人数:2 〜3 人
最小重量:340g
実測重量:343g
問:ファイントラック

山のテント場での実績多数!積極的に使える超実戦派ツエルト

ビバーク時だけでなく、簡易テントとしても積極的に使用できる軽量ツエルト。撥水性だけでなく透湿性も高い生地が使われているので、不快な結露の発生が少ない。また、頂点を結ぶ頭上のラインに採用した、水分を含んでも伸びない高強度素材「イザナス」テープのおかげで、しっかりとテンションをかけて設営でき、高い剛性を得ることができる。

居住性

座ると天井に頭が付き両サイドからは生地が迫ってくるため、中で快適に過ごせるとは言い難い。ただし、長辺が長いので横になれる床面積は十分。荷物を置くスペースもある。

ディテール

側面の中央にあるループを使って生地を外側に引っ張ると、内側の空間を広げることができる。

紐を解いて床の生地をめくれば、土間のような空間を作ることも可能。汚れた靴などを中に入れてあげてもいい。

設営タイム:7分58秒

左右にテンションをかける必要があるので時間はかかるが、それでも10分以下なので意外と素早く設営できた。

検証結果

ココが◯:結露の発生が少ないなど、積極使用できる高い性能を秘めている。
ココが△:室内の狭さと生地が薄いツエルトで寝るのに慣れるまでが大変かも。

※この記事はPEAKS[2021年5月号 No.138]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。

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