BRAND

  • FUNQ
  • ランドネ
  • PEAKS
  • フィールドライフ
  • SALT WORLD
  • EVEN
  • Bicycle Club
  • RUNNING style
  • FUNQ NALU
  • BLADES(ブレード)
  • flick!
  • じゆけんTV
  • buono
  • eBikeLife
  • HATSUDO
  • Kyoto in Tokyo

STORE

MEMBER

  • EVEN BOX
  • PEAKS BOX
  • Mt.ランドネ
  • Bicycle Club BOX

フランス・シャモニーの尖ったマウンテンギアブランド“ブルーアイス”の代表が来日!作り手が語るブランドコンセプトとは?

モンブランの麓、フランス・シャモニ―の小さなガレージから歴史をスタートさせたブルーアイス。ユニークで美しく、機能的なギアの数々がさまざまな日本のフィールドに向けて発信されているが、ブランドが一気に存在感を増すのは、やはり雪や氷の季節だろう。2022年の本格シーズンインを目前に、本国から来日を果たしたふたりのキーパーソンに話を聞いた。

ブルーアイスってどんなブランド?

──ようこそ日本へ!まずは日本のユーザーに向けて、ブルーアイスについて教えて下さい。

ブルーアイスは、フランス・シャモニ―とアメリカ・ソルトレイクにオフィスを抱え、世界に向けてアウトドアギアを送り出すブランドです。今年で創業15年を迎えますが、多くのみなさんに知っていただけるようになったのは、おそらくここ5年くらいでしょう。アウトドアギアブランドのなかでは、まだマイナーなイメージがあるかもしれませんが、マーケットのトップ3に入ることを目標に、よりよいものを世に送り出せるよう、日々製品の改良に力を注いでいます。

ジェネラルマネージャーのフレデリック・メイネント氏。手に持つのはブランドが注目されるきっかけにもなったハーネスカテゴリーのラインナップのひとつ「クエスタハーネス」。3シーズン対応のブルーアイス中もっとも汎用的なモデル。

主な製品は、ハーネス、バックパック、アイスアックス、アイススクリュー、クランポンなど、ブランド名からもわかるように、冬山で使用するギアが多数あります。
軽量であること、コンパクトであること、パフォーマンスが高いことの3つをしっかりと意識した、ブレないものづくりを心がけています。

私たちの強みは、オフィスがフィールドのすぐ近くにあること。そして、オフィス内でサンプルづくりを完結させる能力があるため、コンセプト立案からサンプル製作、フィールドテストまでが、スピード感をもってできることです。多くのガイドやエンジニア、アスリート、アンバサダーが、幾度とないフィールドテストやフィードバックを通じて、私たちといっしょにものづくりに関わってくれています。

 

ロングセラーモデルの「コーカスハーネス」。重量はSサイズで142gと、とても軽量でありながら強度も高い。コンパクトかつ保水しにくい素材でできており、スキーツーリングなどでのウインターシーズンや、夏も日本なら沢登りなどにマッチする。

──製品の「開発」ではなく、「改良」とおっしゃいましたが、既存のアイテム以外のものに、今後力を入れていく予定は?

先ほど、マーケットのトップ3に入ることが目標だと言いましたが、それはマウンテンギアメーカーの上位を目指すという意味ではなく、いま提供している製品が、そのカテゴリーのトップ3に入るということを意味しています。マウンテンギアというニッチな業界のなかで、本当の意味で生き残れるのは上位3ブランドくらいでしょう。そのためには、多くのカテゴリーに製品を広げることではなく、絞り込んだ製品のクオリティを上げることに集中するのが得策です。だから、開発ではなく改良という言葉を選びました。

──カテゴリーや商品数を増やしてブランド名を広めるよりも、製品自体の評価がブランドの評価に繋がるということですね。

現状で、私たちの製品を大きく評価してくれているのが、一部のコアなユーザーだという自覚もあり、ブランドを知ってもらうことも大切だと思っています。
ブルーアイスはこれまで、製品開発にすべての力を注いできました。モットーは、「製品がキング」という考え。たとえば、展示会のアワードを受賞すれば、それはなにより効果的にブランドを印象付けることができるでしょう。いいものを作ることこそ、認知を広めるのに必要だと考えています。

日本市場も担当するヨーロッパセールスマネージメントセクションのクレア・ラフー氏。日本を含む、ユーザーへの認知拡大をどのように検討しているか語った。

いま注目のブルーアイスのプロダクト。

ただ、カテゴリーのトップを目指すからには、ガイドやプロのためだけでなく、一般ユーザーやビギナーにも製品を広めていく必要はあると思います。「コンパクト」、「ライトウエイト」というブルーアイスのコンセプトは、ビギナーでも無理なく携行できるということに繋がります。ブルーアイスが考える「よいもの」は、幅広いユーザーのためのものであり、それが受け入れられることを確信しています。

最近は売り上げも順調に伸びていて、ここ4年で15倍にもなりました。現在は、ガイドを対象としたイベントや展示会、レースへの参加などが、製品を知ってもらうための主な活動ですが、これからは、もっと幅広いユーザーに、製品のよさを伝える工夫をしていきたいです。

──売り上げが伸びた理由として、製品のどのような点が、ユーザーに評価されていると感じますか?

軽量コンパクトという点が一番にあるのはもちろんですが、見た目のきれいさも、大きく評価されていることを感じています。私たちは、きれいなものを作ろうとしたことはありませんが、安全やパフォーマンスを突きつめていくと、結果としてできあがったものは、ムダをそぎ落とした美しいものになります。プロダクトチームがモットーとする「Less is More(少ないほうがいい)」という考えが、いまのユーザーに受け入れられいてることの証だと思います。

──今シーズンもさまざまなアイテムが展開されていますが、ブルーアイスというブランドを、もっとも表している商品をひとつ教えてください。

それは難しい質問ですね。どれもすべてのリソースを注いで生み出した製品ですが、今シーズンあえて選ぶのなら、クランポンでしょうか。軽量コンパクトであることや、製品としての画期的な機能が、わかりやすく表現されていると思います。

半世紀以上の歴史を誇る、世界最大級のスポーツ用品展示会、ISPO(Internationale Fachmesse für Sportartikel und Sportmode)にてアワードを受賞した軽量クランポン「ハーファングクランポン」。

製品開発のきっかけは、ブルーアイス製品ユーザーであるガイドからの、既存のクランポンに対する「重い、大きい」という不満の声です。それに加えて、自然環境の変化も、私たちの使命感を大きく刺激しました。
温暖化に伴って「昼は溶けて夜は氷になる」という状況が増え、クランポンを持って行くかどうかを迷う場面も多くなります。そこで、重さのために安全を犠牲にしないために、「軽くてコンパクトなクランポン」が、絶対に必要だと考えました。

コンセプトの立案から製品化までに費やした3年を費やしました。これは、ほかのブランドと比較したら早いのかもしれませんが、私たちはこれでも時間がかかりすぎたと思っています。安全を守るための、さまざまなテストを繰り返し、承認をクリアしていたら、予想以上に時間がかかりましたが、本当に納得のできるいいものを作るのに、必要な年月だったと思います。

ハーファングのたたんだ状態。ジョイントプレート部分を摩擦強度の高いテープ(超高分子ポリエチレン製)にすることでコンパクト性高いプロダクトに。前爪はクロモリ製、そのほかの爪はアルミ製で、重量はペアで419g。

▼「シンプル」「軽量」「高強度」ブルーアイスのアルパインギアはこちらもチェック

【ブルーアイス】限りなく不純物を削ぎ落とした結晶のようなアルパインギア

【ブルーアイス】限りなく不純物を削ぎ落とした結晶のようなアルパインギア

SPONSORED

ブルーアイスがこれからめざすもの。

──製品の製造はどこで行なわれるのでしょうか?

パーツ自体の製造は、本国でデザインしたものをしっかりと生産管理したうえで、それぞれを得意とする国や場所で行なっています。なかでもアイスアックスとアイススクリューの最終的な組み立ては、すべて本国シャモニーで行ないます。もちろん、もっと早く、安く組み立てができる方法はたくさんあり、そうすれば製品価格を下げることができるかもしれませんが、安全を担保するための商品は、最終的に自分たちの手元で仕上げることが責任だと思い、手間や費用をかけても、最終工程は自分たちで行なっています。

──最後に、今後のブルーアイスの方向性をお願いします。

いい物を作り続けるという姿勢は変わらず、よりよいものを、より多くのユーザーに喜んでもらえるものを作っていきたいと思います。最初にお話しした、カテゴリーのトップ3に入るというのが目標ですが、現在製品を販売しているEU、ノルウェー、イギリス、カナダ、アメリカ、チリ、日本にとどまらず、アルピニストがいるすべての国で、ブルーアイスの製品を販売することが目標です。

年々存在感を増す本格的マウンテニアリングブランド、ブルーアイス。代表の来日からもにじみ出る、今後開発されるであろうプロダクトにも注目していきたい。

Info

SHARE

PROFILE

PEAKS 編集部

PEAKS 編集部

装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

PEAKS 編集部の記事一覧

装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

PEAKS 編集部の記事一覧

No more pages to load