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【前編】私たちの登山靴の履き分け方。山を安全で快適に登るための知恵。

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好評発売中「PEAKS 2023年4月号(No.159)」より、誌面記事の一部をご紹介します!
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アウトドアショップの店頭に並ぶさまざまな登山靴は、それぞれに得意な登山シーンがある。
シーンに合った登山靴を履くことで安全性と快適性は高まる。山に精通する人たちの知恵をみてみよう。

編集◉PEAKS編集部
文◉大堀啓太
写真◉熊原美恵

トレイルランニングシューズ、トレッキングシューズ、アプローチシューズ、アルパインシューズ。登山靴とひとまとめにしても、多様な登山スタイルに合わせたカテゴリーが幅広く展開されている。通気性の高いメッシュ素材、耐久性の高いレザーなど、アッパー素材だけでも特長は異なる。ソールの硬さやアウトソールのパターンを見ると、得手不得手のシチュエーションがわかる。季節やシーンに合わせてウエアのレイヤリングを変えるように、シーンに最適な登山靴を履くことは、安全で快適な登山に繋がる。山に精通した7人の登山靴の履き分け方を参考に、自身のスタイルにマッチした登山靴を選ぶようにしよう。

1.山岳/アウトドアライター 高橋庄太郎さん

高校山岳部で“重登山靴” を買って以来、少なくても120 ~ 130足の登山靴を履いてきました。現在も仕事柄、50足程度は所有し、よく履くのはそのなかの8足ほど。引退後も愛着があって捨てられないものもあります。履き分けポイントは、行く場所の地面のコンディション、天候、季節に合わせ、とにかく“滑らない”ものにすること。僕にとって登山靴の正義とは“滑らないこと”なのです。

▲山以前に、「テント泊」を愛し、もっとも好きな山行スタイルはテント泊縦走。著書に『トレッキング実践学』(PEACS刊)など。

暑さと蒸れ対策に通気性を優先【キーン/ネクシススピード】

軽やかに歩けて気分のよいローカットを選択。この靴は通気性がすばらしく、柔らかいので履いているのを忘れるほど。濡れてもすぐに乾きます。暑い時期・場所では、防水性のある靴はいかに透湿性が高くても蒸れやすく、通気性を優先します。

キーン/ネクシススピード
カテゴリ:トレッキングシューズ

【MOUNTAIN】夏場の低山(日帰り)

温暖な時期の暑い地域で、荷物を軽くした日帰り山行。晴れていて、気温も湿度も高く、ときには濡れた登山道を歩くことも想定する。

 

アルプスに最適なフィット感と安定性【グランドキング/GK85

とにかく僕の足に合う!とくに、カカトのホールド感がすばらしく、重い荷物を背負ったときに安定するし、疲れにくいんです。日本アルプスくらいの高山であれば、極端に険しい岩場がない限り、僕にとってコレがちょうどいいのです。

グランドキング/GK85
カテゴリ:トレッキングシューズ

【MOUNTAIN】日本アルプス(テント泊)

テント泊の重い荷物を背負い、岩場もあるアルプス稜線を2~3泊で縦走。極端に険しい岩場の通過はないという想定だ。

 

2.山岳ライター 吉澤英晃さん

登山歴はそろそろ19年目。ソールの硬さや剛性は、荷物が重ければ硬めの靴、荷物が少なければ柔らかい靴を選ぶことが多いです。でも、絶対的な決まりではなく、実際はあまり気にしません。それは、夏になると底の柔らかい沢靴を履いて、沢登りばかり楽しんでいるから。山歩きに慣れてきて、登山靴も理解したら、セオリーに縛られずに、もっと自由に登山靴を選んでもいいと思います。

▲1986年生まれ。足に多量の汗をかくので、シューズ内をいつもドライな状況に保つ登山靴がほしい。今後の技術革新に期待です。

軽快さを重視ながら砂利などの侵入を防ぐ【ザ・ノース・フェイス/ベクティブ エクスプロリス ミッド フューチャーライト

荷物が少なく、歩く距離も短いので、歩きやすさを重視して、軽くてソールの柔らかい靴を選択。ミッドカットタイプで、土や砂利の侵入も予防します。靴が推進力を生むシステムを搭載しているこの靴が、歩きをサポートしてくれる感覚です。

ザ・ノース・フェイス/ベクティブ エクスプロリス ミッド フューチャーライト
カテゴリ:トレッキングシューズ

【MOUNTAIN】魚沼アルプス(日帰り)

新潟県魚沼市の南東に位置する山域で日帰り登山。標高1,000m未満の低山を繋いで歩く周回コースで、アルプスの雰囲気を味わえる。

 

テント泊の装備でも安定して軽快に歩ける【アゾロ/ファインダーGV

荷物が重くなり、歩く距離も長いので、足裏が疲れないようにソールに厚みがある靴を選択。アッパーはやわらかい素材で、フィット感も高く軽快に歩けます。アウトソールのパターンは濡れたシーンでもグリップするので、万一の雨天でも安心です。

アゾロ/ファインダーGV
カテゴリ:トレッキングシューズ

【MOUNTAIN】大峯奥駈道(テント泊)

吉野から熊野へと続く修験道をテント泊で縦走。標高1,200 m ~1,900mの峰々が連なる大峰山脈の主稜線を100km歩く。

 

3.カモシカスポーツ山の店・松本店 篠塚優さん

これまで履いてきたのは、冬用登山靴まで含めると20足ほど。今は、冬靴、夏靴、トレイルランニングシューズ、アプローチシューズの4足を、山行の種類、日数と荷物の重さ、雪渓の有無、天候や季節によって履き分けています。大学生のとき、先輩からのお下がりの登山靴を履いて山に登ったら、カカトにひどい靴ずれができました。合わないサイズの靴を履くのは本当にやめたほうがいいですね。

▲2012年にカモシカスポーツ入社。横浜店でウエアを担当し、2022年に松本店へ異動。里山からアルプスまで山に親しむ日々を送る。

穏やかなシーンは軽さと快適さを重視【スポルティバ/アキラ

美ヶ原は危険箇所や岩場が少なく、行動時間も長くないため、快適さ重視で通気性のある軽量なトレイルランニングシューズを選びます。危険性が低い場所でも、雨予報の場合は防水性のある靴を履いてリスクを軽減するようにしています。

スポルティバ/アキラ
カテゴリ:トレイルランニングシューズ

【MOUNTAIN】美ヶ原(日帰りハイキング)

日本百名山にも選ばれている美ヶ原は広く開けた山上の台地。数あるトレイルのなかから、三城牧場から入り茶臼山、王ヶ頭をめぐる。

 

雪渓歩きも頼れる安心と安全【スカルパ/シャルモプロGTX

針ノ木雪渓を歩くため、ソールの硬い登山靴を選びました。雪渓では、キックステップができる硬い登山靴のほうが、傾斜がきつくなったときでも安心です。いざとなれば、セミワンタッチのクランポンを装着できるので、安全ですよ。

スカルパ/シャルモプロGTX
カテゴリ:ライトアルパインシューズ

【MOUNTAIN】北アルプス/針ノ木岳(テント泊)

扇沢周回ルートを1泊2日でテント泊縦走。扇沢から入り、針ノ木雪渓を登って稜線に出て、立山連峰の山並みを堪能する計画。

 

※この記事はPEAKS[2023年4月号 No.159]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。

 

【後編】私たちの登山靴の履き分け方。山を安全で快適に登るための知恵。

【後編】私たちの登山靴の履き分け方。山を安全で快適に登るための知恵。

2023年03月29日

 


 

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PEAKS 編集部

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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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