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笠置山で清掃&クライミングを行ないました|筆とまなざし#325

岩場の維持について考えている。大切なのは、岩場やクライミングに対する愛であり、登りたいと思う純粋な気持ち。

パタゴニア名古屋のスタッフHさんの発案で、笠置山で清掃&クライミングを行なった。Hさんは同じ山岳会に所属している先輩で、数年前まではよくいっしょに山に行っていた。Hさんに子どもが生まれ、ぼくはフリークライミングばかりに行くようになると登りに行く機会はめっきり減ってしまったが、いつも気にかけてくれる友人である。

Hさんは顔が広く、名古屋にある他ブランドや登山用品店のスタッフとも仲が良い。今回の清掃&クライミングにはパタゴニアのみならず、ノースフェイス、石井スポーツ、さらにクライミングジムの方にも声をかけてくれた。ぼくは恵那市の職員の方や笠置町の方などを誘い、総勢18名もの方が集まってくれた。ちょっとしたイベントのような賑やかさである。

ボルダリングをしながらアプローチ途中に落ちているゴミを拾った。ありがたいことにそれほどゴミは多くなかった。マットにぶら下げていたであろう片側だけのサンダルやお菓子のゴミ、それからずいぶん昔の山仕事をしていた時代のチェーンソーオイルの空き缶などを回収。清掃と言っても遊びも大切。思い思いにボルダリングも楽しんだことはいうまでもない。

最近、岩場の維持についてよく考えている。笠置山クライミングエリアには笠置町の土地、麓の人々の私有地が入り組んでいるのだが、地元の人々にとって大切な土地に入らせてもらい、なおかつ駐車場の整備やトイレの清掃費に充てるために、クライマーには1日1人300円の入山協力金をお願いしている。お金を支払ったからといってクライマーは「クライミング客」になるのではなくて、一人ひとりがエリアの維持に積極的にコミットしているといってもいいだろう。そう考えると、岩場に対する愛着の念が大きくなってこないだろうか。今回のように清掃活動をすることは、岩場に対する愛着をさらに大きくし、より大切にしようという意識を育むきっかけになる。その意味でも、代表的なアウトドアブランドが率先して活動を企画してくれたことの意義は大きい。大切なのは、岩場やクライミングに対する愛であり、登りたいと思う純粋な気持ちだ。

パタゴニアは今年で創業50周年を迎え、各地でクラミングの催しが企画されている。パタゴニア名古屋ではぼくの絵を使った笠置山を紹介するパネルを展示。これから原画も展示される予定で、5月21日(日)には笠置山の魅力や課題について語るトークイベントも企画されている。

クライミングを取り巻く環境が多様化する今日、登れる環境をどのように維持していくのかを多角的に考えていくことが求められている。

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PROFILE

成瀬洋平

PEAKS / ライター・絵描き

成瀬洋平

1982年岐阜県生まれ。山でのできごとを絵や文章で表現することをライフワークとする。自作の小屋で制作に取り組みながら地元の笠置山クライミングエリアでは整備やイベント企画にも携わる

成瀬洋平の記事一覧

1982年岐阜県生まれ。山でのできごとを絵や文章で表現することをライフワークとする。自作の小屋で制作に取り組みながら地元の笠置山クライミングエリアでは整備やイベント企画にも携わる

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