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「クライムオン!!」に参加してきました|筆とまなざし#330

パタゴニアのリペアカーやなど目を引くコンテンツも。「Arts and Climbs」ブース出店とクラッククライミング講習を行ないました。

 5月最終週末は小川山で行なわれた「クライムオン!!」に参加した。今回は前回に引き続き、クライミングロープのアップサイクルグッズやポストカードなどを並べたブース出店とクライミング講習を担当。懸念していた天候も回復し、気持ちの良い青空が広がった。

 昨年秋に行なわれた前回との大きな違いは参加者がマスクをしていないこと。そして会場で目を引いたのはパタゴニアのリペアカー「つぎはぎ」とアークテリクスのボルダリングウォール。ようやく、自然のなかで気兼ねなくイベントが楽しめるときがやってきた。そんな解放感があたりに満ち、新緑の緑と白い花崗岩と相まってとても心地の良い空間となっていた。

 このイベントの特徴は、有名クライマーやガイドによるクライミング講座があることだ。しかもリーズナブルな価格で参加できる。ぼくもクライミングインストラクターとしてコンテンツの仲間に入れてもらい、クラック講習を行なった。

 講習を担当するのは今回で3度目。これまでは「カサブランカ」などがある妹岩で行なっていたが、休日の人気ルートはほかのクライマーで大賑わい。今回は比較的人が少なく、かつクラックが初めての方でも練習しやすい兄岩にした。ここに練習にもってこいのハンドクラックがある。当日までどんな方が参加するか、というか参加者が集まってくれているかどうか不安だったが、蓋を開けてみれば定員6名のところ5名の方が参加してくださった。クラックが初めての方からすでにかなり登り込んでいる方までレベルもさまざま。易しいクラックを登りつつ、意外と知られていないジャミングテクニックのコツを丁寧に(しつこく?)解説しながら行なうことで、みなさんに楽しんでいただけたのではないかなと思う。16時終わりのところを17時すぎに下ってきたのはいつものこと。参加者の熱心さにうれしくなった講習だった。

 仕事関係の友人、知人やクライミング仲間など、さまざまな人と会えるのもこのイベントの楽しみ。妻は履かなくなったクライミングパンツをパタゴニアブースでショートパンツに仕立ててもらい、余った生地でシューズバッグを作ってもらってご満悦。話題の映画「ライフ・イズ・クライミング」のトークショーも興味深く、これまで以上に充実した二日間となった。

 岩場で行なわれるこれだけの規模のクライミングイベントは日本で唯一だろう。岩場からクライミングというカルチャーを発信していく。さまざまな人を巻き込みながら、そんなうねりが大きくなっていってくれたらうれしい。

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PROFILE

成瀬洋平

PEAKS / ライター・絵描き

成瀬洋平

1982年岐阜県生まれ。山でのできごとを絵や文章で表現することをライフワークとする。自作の小屋で制作に取り組みながら地元の笠置山クライミングエリアでは整備やイベント企画にも携わる

成瀬洋平の記事一覧

1982年岐阜県生まれ。山でのできごとを絵や文章で表現することをライフワークとする。自作の小屋で制作に取り組みながら地元の笠置山クライミングエリアでは整備やイベント企画にも携わる

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