おもひでのいちまい|旬のライチョウと雷鳥写真家の小噺 #15
高橋広平
- 2023年10月09日
秋はいい。あくまで個人的な感想であるが、色彩に富み、ほどよく人
編集◉PEAKS編集部
文・写真◉高橋広平
「おもひでのいちまい」
このときのことはおそらくいつまでも忘れないと思う。
まだライチョウの写真を撮り始めた最初期のころ、世の中には彼らの
夏からずっと見守っていた1羽のライチョウがいた。目元が艶やか
この夏、彼女には数羽のヒナがいて生後1カ月まではすくすくと成
稜線にその年はじめての根雪が降ってすこし経ったこの日、夜も明
凍てついた地面に少し乗った新雪がスリッピーな状況を作り出して
彼女たちが居そうな場所を重点に調べてまわる。先日はこのあたりで
ハイマツの茂みのなかにうっすら浮かぶ周りと異なる流線形のフォ
そして気付けば、彼女を背にするように微かに陽の光が差し込み始
次第に輝きを増す陽射しは、文字通り彼女を「こがね色」に照らし
今回は、彼女の名付けにもなった瞬間を撮した1枚「こがね」。
ハイマツにうっすらと乗る新雪に、昇る朝陽が乱反射し、あたりを黄金
今週のアザーカット
昨年、一度穴を開けてしまったのだが、このたび無事に発行にこぎつ
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PROFILE
PEAKS / 雷鳥写真家・ライチョウ総合作家
高橋広平
1977年北海道生まれ。随一にして唯一のライチョウ専門の写真家。厳冬期を含め通年でライチョウの生態を紐解き続けている。各地での写真展開催をはじめ様々な方法を用いて保護・普及啓発を進めている。現在「長野県内全小中学校への写真集“雷鳥“贈呈計画」を推進中。 Instagram : sundays_photo
1977年北海道生まれ。随一にして唯一のライチョウ専門の写真家。厳冬期を含め通年でライチョウの生態を紐解き続けている。各地での写真展開催をはじめ様々な方法を用いて保護・普及啓発を進めている。現在「長野県内全小中学校への写真集“雷鳥“贈呈計画」を推進中。 Instagram : sundays_photo