シチュエーションによってチョイスしたい。ミレーの「ティフォンシリーズ」
PEAKS 編集部
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ミレーの人気レインウエア、ティフォンシリーズ。なかでも「ティフォン 50000 ストレッチ ジャケット」は「着続けられるレインウエア」として不動の地位を築きあげたが、ティフォンシリーズにはシチュエーションに応じて使い分けられるジャケットが全3種ある。今回はこの3モデルの使い分けをフィールドで実践してみたい。
文⦿阿部 静
写真⦿宇佐美博之
ティフォンシリーズ全3モデルをフィールドインプレッション。
耐水圧20,000㎜、透湿性50,000g/㎡/24hという高い防水透湿性を備えた「ティフォン 50000 ストレッチ ジャケット」。生地は薄くしなやかでストレッチ性も備えるため、ストレスなくずっと着続けられるレインジャケットとして2017年の発売当初から現在にいたるまで多くの登山者に愛用され続けてきた人気のレインジャケットだ。
しかし「ティフォン」のジャケットはこれだけじゃない。全3モデルあるのはご存知だろうか。裏地に起毛生地を採用し、寒い時期に適した「ティフォン 50000 ウォーム ストレッチ ジャケット」、そしてよりハードなシーンでの使用に適した「トリロジー ティフォン タフⅡ ストレッチ ジャケット」がある。3モデルともにティフォン素材を採用しているため防水透湿性の高さやしなやかさ、着心地の良さは変わりないが、少しずつ細部の仕様を変更することで、より気候やシチュエーションに応じて使い分けられるシリーズ展開となっている。
今回は実際にこの3モデルをフィールドで使ってみながら、それぞれの特徴についてフォーカスしていきたいと思う。
歩きはじめの樹林帯では「ティフォン 50000 ストレッチジャケット」を着用。この日は小雨が降ったり止んだり。まさにティフォンを着用するにはうってつけのシチュエーションだ。
森林限界を越え、ハイマツ帯へ。小雨は霧へと変わり、冷たい風が吹いていたので「ティフォン 50000 ウォーム ストレッチ ジャケット」に切り替える。
ガスに覆われたハイマツのなかからひょっこりとライチョウが姿を見せた。
山頂付近まで近づくと岩稜帯エリアに突入。アクティブに動くときに最適な「トリロジー ティフォン タフⅡ ストレッチ ジャケット」を着用。
登山ガイド・杉本龍郎さんがティフォンシリーズをフィールドテスト。
ミレーのサポートアスリートである登山ガイドの杉本龍郎さんにティフォンシリーズをフィールドで着用してもらい、山を歩きながらそれぞれの特徴をリアルな言葉で語ってもらった。ふだんから3モデルともに愛用しているためティフォンシリーズの使用感や活用には精通している。
登山ガイド・杉本龍郎
1988年生まれ、山梨県韮崎市在住。日本山岳ガイド協会認定登山ガイド。「Hi Mountain guide Service」を主宰。スイスを拠点にしたヨーロッパアルプスやニュージーランドでのトレッキングガイドを経て、現在は韮崎市を拠点に日本全国の夏山から雪山まで幅広くガイド。2018年の春にはヒマラヤキャンプ隊にて未踏峰パンカールヒマ―ル(6,264m)に登頂。
低標高でのトレッキングや夏山での活動には「ティフォン 50000 ストレッチジャケット」がいい。
登りはじめに「ティフォン 50000 ストレッチ ジャケット」から着用してもらった。ときおり陽射しは差すものの、小雨がぱらついたり止んだり、まさに‟ティフォン日和”な天気。
「樹林帯や藪のなかなど湿度が高いときでも蒸れず、着たまま歩き続けても不快にならないのが『ティフォン 50000 ストレッチ ジャケット』の大きな魅力だと思います。小雨が降ったり止んだり、今日みたいな天気こそ、このジャケットが大活躍しますね」
50,000g/㎡/24hという高い透湿性を備えているからこそ身体から出る水蒸気を外に逃がし、ウエア内をつねに快適に保つことができるのだ。
半袖の素肌の上から着るのがちょうどいい。
「『ティフォン 50000 ストレッチ ジャケット』は半袖のTシャツの上から着ることが多いですが、ごわごわ感がないので素肌に触れても気にならず、気持ちよく着続けられるのもいいですね。半袖の上から躊躇なく着られるのでレインジャケットを着ることが億劫にならなくなりました」
裏地は15Dの肌ざわりのいいニット。素肌に触れても不快感はなく、サラサラで気持ちがいいので夏場は半袖の上からの着用がおすすめだ。
ストレッチする生地で活動を妨げることなくストレスフリー。
このストレッチ性もティフォンシリーズに共通する大きな特徴で「ずっと着続けながら行動できるレインウエア」である由縁のひとつ。ソフトシェルのようなしなやかな着心地が魅力だ。
耐水圧20,000㎜以上の十分な耐水性。
レインウエアなのでもちろん耐水性はバッチリ。耐水圧20,000㎜以上のため激しい風雨でも雨の浸入を防いでくれる。耐久撥水加工も施されているためタフに扱えるのもポイントだ。
ベンチレーションを兼ねたメッシュポケット。
ティフォンの生地自体が透湿するのでベンチレーションは持たないが、それを兼ねる機能としてポケットにメッシュを配置している。
「真夏の暑い時期の雨天時でもポケットを開けていればそれで十分抜けてくれます。またはフロントファスナーの調節でも対応できるでしょう」
軽量・コンパクトで携行にも便利。
ウインドシェルのように積極的に着用し続けられるレインウエアではあるけれど、コンパクトに収納できるのもポイントだ。
「フードの調節金具がフックになっていて、ドローコードを引っかけてコンパクトにまとめられるのが肝だと思います。なかなかこういった収納スタイルのものってないですよね」
生地も薄くて軽いので携行するにもじゃまにならなくていい。
ティフォン 50000 ストレッチ ジャケット
¥35,200
サイズ:XS~XL
カラー:マスティック、他4色
重量:304g
「ティフォン 50000 ストレッチ ジャケット」詳細はこちら
暖かさと透湿性を兼ね備えた「ティフォン50000ウォームストレッチジャケット」
森林限界を越え、雨は止んだがガスが濃くなり視界が真っ白に。気温が下がり、風が出てきたのでここからは「ティフォン 50000 ウォーム ストレッチ ジャケット」を着用してもらった。
「森林限界以上や稜線上で風があるときウインドシェルを着たくなりますが、ガスが出ていると空気が湿っているので濡れてしまいます。そんなときもティフォンが重宝します」
森林限界以上で多くの人が経験したことがある悩みだろう。ウインドシェルだと湿ってしまうが、レインウエアだと蒸れてしまう。そんなときこそティフォンが最適だ。
フリース+「ティフォン 50000 ウォーム ストレッチ ジャケット」でだいたい行動できてしまう。
「『ティフォン 50000 ウォーム ストレッチ ジャケット』はかなり暖かいので、冬季の山行でそんなにガツガツ急登を歩かないときなどに着用します。これ+フリースでだいたい行動できてしまうので、荷物の軽量化にもつながります。厳冬期の木曽駒ケ岳でも着用したことがありますが、天気の状況をみて、ハードシェルじゃなくてもいいときには1枚で暖かいこのシェルが便利です」
基本性能は「ティフォン 50000 ストレッチ ジャケット」と同じだが、暖かさにおいては格段に違うので秋口~冬の山行のシチュエーションにより取り入れるのが良さそうだ。
独自開発の「ドライエッジ ティフォン 50000 ウォーム」は高い防水透湿性に加え、裏起毛地により適度な保温性もプラス。「ティフォン 50000 ストレッチ ジャケット」では寒さが心配なときなど、低温下の活動時にこの暖かさがうれしい。
ファスナー構造も冬季仕様に。
フロントファスナーは耐久性や防水性があり凍結にも強いビスロンファスナーを採用。ファスナーのツマミ部分は滑り止め付きでグローブを付けた手で持っても滑りにくい仕様。
フード調節機能でフィット感もバツグン。
3モデルともにヘルメット対応のフードのため大きめに作られているが、2カ所の調節機能によりヘルメットを被っていない状態でもしっかり頭部にフィットさせられる。フロントはアゴまで覆い隠せるフード形状なので寒さや濡れから頭部をしっかり守ることができる。
ティフォン 50000 ウォーム ストレッチ ジャケット
¥38,500
サイズ:XS~XL
カラー:ディープレッド
重量:490g
「ティフォン 50000 ウォーム ストレッチ ジャケット」詳細はこちら
よりハードに、タフネスに。「トリロジー ティフォン タフⅡ ストレッチ ジャケット」
山頂付近の岩稜帯エリアに突入前、「トリロジー ティフォン タフⅡ ストレッチ ジャケット」に着替えてもらった。
「アクティブに活動するときや長時間の山行のとき、がっつりレインウエアを使うだろうというときは『トリロジー ティフォン タフⅡ ストレッチ ジャケット』が役立ちます。ハードシェルのように季節問わずオールシーズン着られるのでふだんもっとも積極的に着用している一着ですね」
よりハードな山行など透湿性よりも強さが求められるときにはタフに扱えるこのジャケットが有効だ。
強度と耐久性を持たせながらストレスフリーな着用感。
防水透湿性やしなやかさ、ストレッチ性は損なわずに強度と耐久性を持たせた、いうなれば‟最強のティフォンジャケット”。ティフォンならではのストレスフリーな着心地の良さとハードに扱える生地強度により長期縦走から岩稜登山、初級の雪山や残雪期まで1年を通して使えるオールウェザージャケットだ。
切り返し部分には耐摩耗・耐久性の高い素材を使用。
身ごろや背面、脇部分など発汗しやすい部分には耐水圧30,000㎜、透湿性40,000g/㎡/24h、そして通常のティフォン素材より耐久性を向上させた「ティフォンタフⅡ」素材を採用。水色の生地にあたるフード、肩、腕、腰まわりの生地はさらに耐久性が高く、耐水圧30,000㎜、透湿性20,000g/㎡/24hの補強生地を当てている。
フードはヘルメット対応でフィット感・視認性ともにバツグンの仕様。
3モデルともにフードはヘルメットにも対応する大振りサイズなので、ジャンダルムや大キレットなどヘルメットが必要になる山行でも安心して使用できる。「トリロジー ティフォン タフⅡ ストレッチ ジャケット」ではよりヘルメットの上からフードを被るシチュエーションが多くなると思われるが、フィット感・視認性の良さに満足することだろう。
3モデル共通のフード調整システムは頭部上部のベルクロと中央部のドローコード、この2カ所で調節が可能なため、ヘルメット未着用時~着用時まで幅広く好みのフィット感が得られるのがいい。
「トリロジー ティフォン タフⅡ ストレッチ ジャケット」のモデルのみヘルメット着用時の視認性を想定し、ツバの部分はワイヤー入り。雨天時の視界も確保される。
大型サイズのジップメッシュポケット。
ほか2モデルより大型のサイドポケット。止水ファスナーを配置し、内側はメッシュ素材でベンチレーションも兼ねている。大型ポケットなのでグローブを入れておくのにもちょうどいい。
フロントのビスロンファスナーは上下開閉可能でベンチレーション効果も。
耐久性や防水性が高く凍結しづらいビスロンファスナーは上下開閉式。ハーネス着用時に干渉を防ぐほか、ベンチレーションとしてフロントファスナーで調節をはかりたいときにも有効だ。
スマートフォンなどの小物が入るメッシュポケット。
ジャケットの内側にはスマートフォンや昭文社の『山と高原地図』などが入る縦型のメッシュポケットを配置。「トリロジー ティフォン タフⅡ ストレッチ ジャケット」と「ティフォン 50000 ウォーム ストレッチ ジャケット」にある仕様で、さまざまな使用シーンを想定してのちょっとした便利なポイントだ。
トリロジー ティフォン タフⅡ ストレッチ ジャケット
¥42,350
サイズ:XXS~XL
カラー:ブラック/ハイドロ、他3色
重量:426g
「トリロジー ティフォン タフⅡ ストレッチ ジャケット」詳細はこちら
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PROFILE
PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
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